幼少期 信号機
昼食は野菜と肉が入ったスープに固いパン、それに牛乳の様なものがついて来て、味はまぁまぁだった。
パンが固いおかげで、歯がかゆい僕はちょうど良く、歯茎のマッサージ代わりになっている。
「それじゃあお昼を食べてみんな、お昼休憩をしましょう。時間になったらここに集まってね」
キャシーはそう言ってSクラスのみんなに、今からお昼休憩だと伝えた。
そして僕達は約1時間ほど休憩をした、1時間とにかくだらけて過ごした。
「それじゃあみんな、錬金術クラブに移動するわね、良いかしら?」
『はーい』
何故かSクラスの大半が錬金術クラブに移動する事になった。
そして錬金術クラブに着くと、キャシーは昨日出来た扇風機を満足気に回し始めた。
「こんな単純な作りで風が起こせるなんて、本当に素晴らしいわ、アレックス君、こうなるって事知っていた見たいだったし」
「いやーたまたまですよ」
キャシーの言葉に、僕は少し誤魔化した。
「キャシー先生、今日はなにを作りますか?僕、信号機が作ってみたいんですが・・・」
「しんごうき?どう言った物なの?作りは簡単?」
「扇風機なんかよりちょっとだけ複雑ですが、単純さでは単純ですね」
僕はつい、信号機が作りたいなどと言ってしまったけど、キャシーは僕の声に興味を持った様だ。
「信号機は人や物が進む方向を、赤や青で制限したりする物です、赤なら止まって青なら進めと指示する物です」
そう言って僕は、紙と鉛筆で絵を描いて、キャシーに渡してみた。
「これは・・・、時間指定が必要なものね、時間指定、ちょっと複雑だけど、出来ない事もないわ」
「そうなんですね、ありがたいです」
キャシーが信号機の絵を見て、時間指定までわかってくれて、僕は感謝をした。
「早速、作れるかどうかやってみましょう」
するとキャシーは、まず赤を、そして青のフィルムを作り、それをライトで遮ると、赤や青に変わった事を確認した。
そして何やら小さな基盤を作り始め、型を作りフィルムを嵌め、最後に時間指定できる様、小さな基盤に繋ぎ、信号機を完成させた。
「出来たわ」
時間にして1時間ほどで、キャシーは信号機を作ってしまった。
しかし僕はこれでは終わりではない事を知っているので、キャシーに更なる課題を言った。
「キャシー先生、この信号機は道にもよりますが、大体一箇所の道で8個必要になります、そしてその8個のうち4つは、型が違い黄色もつけた物が必要になります、その黄色は注意喚起を促す様なものです」
そう言って僕は、さらに絵を描き、その絵をキャシーに見せた。
するとキャシーは理解してくれた様で、「わかったわ」と言う。
「Sクラスのみんな、今日はもう遅いから、今日のところはここで解散よ、そろそろ夕食の時間にもなるしね、それにしてもアレックス君、絵を描くのが上手ね、とてもわかりやすかったわ」
『はーい』
Sクラスのみんなは、キャシーの言葉に返事をして、僕は少し照れた。
「それにこれ、しんごうきと言う奴、これは画期的ね、これで馬車による渋滞や事故を大幅に減らせるわね、アレックス君、これもとても凄いものよ?」
「渋滞や事故が減らせるのは嬉しい事ですね」
キャシーの言葉に、僕はおうむ返しした。
しかし僕は野望を持っていて、これではまだまだ終わりでは無いのだ。
とにかく信号機は完成の目処が、僅か1日にしてついた。




