幼少期 ロレッタ
僕達Sクラスで、昨日キャシーについて行った組は、昼飯が抜かれたくらいでは怒らない寛容さを持っていた、まぁ実は怒っているかも知れないが、少なくとも表面には出していなかった。
「キャシー先生、お昼が出ないなら、出ないとキチンと言ってくれないと困りますわ。そんな事ならキャシー先生の後について行かなかったですわ」
と、一名の生徒が怒っていた。
生徒の名前はロレッタ・ヴァン・ツェッタ、金髪にドリル巻毛、瞳は茶色で見た目が可愛い、声が甲高く、耳に響く声量で怒っていた。
ロレッタ・ヴァン・ツェッタは、Sクラスで昨日、僕とキャシー先生について行った1人だ。
そして何と言っても、リタルダが言っていた、『光に導かれて』のゲームの悪役令嬢なのだ。
僕と同じクラスだったとは驚く事でも無いが。
「私達は10才前後で育ち盛り、ご飯を一食抜くなんてとんでもない事ですわ。
キャシー先生、そのせいで成長が止まったらどうしてくれるんですか?責任はとれるのですか?」
「ロレッタさん、ごめんなさい、もうそんな事がない様にするから、あまり怒らないでね?あと、お昼を一食ぐらい抜いても、成長は止まる事は無いから安心してね?」
ロレッタはかなり怒っていて、キャシーにくってかかっていたが、どうも見ていると本気では無さそうな感じだ。
「キャシー先生、次は同じ事がない様にお願いしますわ」
「えー、そうするわ、昨日私について来た子達、改めてごめんなさいね、許してね」
ロレッタは、キャシーが本気で謝っているところを見て、怒りを鎮めた様だった。
「では、今日もSクラスは自由に過ごして良いわよ、私について回って部活を見るのも良いし、別の引率の先生もいるから見つけて部活を見てみるのも良いわよ?ただし、必ず引率の先生と一緒に大人の人と一緒にいる様にしてね」
『はーい』
キャシーの言葉に、Sクラスが数名返事をした。
その中には僕も居て、ロレッタも居る様だった。
何故解るかって?ロレッタの声は甲高くて特徴的だから、すぐに解るのだ。
「じゃあ私は錬金術クラブに行く前に、馬術クラブに行って、薬草クラブに行ってくるわね、興味がある子はついて来てね」
「キャシー先生、今日は食堂でお昼ご飯は食べれるんですよね?」
「えー、もちろんよ、馬術クラブでは見学だけですぐ終わるし、薬草クラブではちょっと時間が掛かるけど午前中には終わる予定よ」
「わかりました、キャシー先生」
ロレッタがキャシーに注意をしたが、それを咎める者は誰も居なかった。
まあキャシーの自業自得だけれども。
そして馬術クラブでは本当に見学だけで終わり、薬草クラブに移動した。
馬術クラブで見学した事は、馬の世話をしたり、馬の上に乗ったりする人を見たりしたのだけれど、もしかしたら僕も馬に乗らなければならない時があるかも知れない。
前世では、馬に乗った事は無かったなぁ、馬は見た事はあるけどね。
馬は乗せる人と相性があるって聞いた事があるなぁ、相性が悪いと馬に振り落とされるとか聞いたなぁ。
馬術クラブはSクラスの生徒の何人か興味がある様だった。
僕は馬はまだ無理だ、まだ4才だからね。




