幼少期 銀行で
「それじゃあ今日は授業はここまでにしておいて、銀行に行くわよ、錬金術クラブに興味がある子はついて来てね」
そして錬金術に興味があった子は30人中15人と、役半数だった。
その半分の子達は、おそらく中級貴族では無いかと思われるが、本当のところわからない。
錬金術にあまり興味を示さなかった子達は、上級貴族だろうか、まぁ上級貴族はあまりお金に困っていないだろうから、錬金術クラブに興味がないのも頷ける。
そして半数を引き連れ、銀行に来たのだが、僕たちの集団はすぐに、銀行の係の方に呼び止められてしまう。
「ごめんなさいね、大人数で来てしまって、これも授業の一環なのよ」
「そうですか、それでは順番にご案内します」
キャシーの言葉に銀行の係りの人は、落ち着いて対応してくれた。
「それじゃあみんなは見ていてね、アレックス君行きましょうか」
「はい」
キャシーに促され、僕はそれに従い、案内通りにした。
「先ずは銀行口座ォ作りたいのだけど、良いかしら?」
「はい、手数料で100G掛かりますがよろしいでしょうか?」
「良いわよ」
「ちょっと待って下さい、僕、お金持ってません」
キャシーと銀行の係りの人の会話に焦って、僕は言葉を挟んだ。
「100Gぐらい私が立て替えるわよ?だから心配しないでね」
「でも、なんだか申し訳無いです」
キャシー学園100Gを立て替えてくれると言ったので、僕は申し訳なさそうに言った。
「ちなみにアレックス君、100Gでは何がどれくらい買えるかわかるかしら?」
「お金、まだ触った事も見た事もありません」
「そうよね、アレックス君はまだ4才だから、お金だって見た事もないのは不思議では無いわ」
キャシーはまるでアレックスが、お金を知らないと思っていたらしく話を進める。
「100Gだと食堂のパン1個、それか食堂のジュース1杯買えるくらいよ」
「そうなんですか」
キャシーのおかげで、お金の相場が大体わかった。
「ちなみに、肉は高くて1パック大体300Gから買えるわ、野菜も物によるけれど、200Gぐらいかかるわ」
キャシーはさらに細かいお金の相場を教えてくれた
。
「アレックス様でよろしいでしょうか、こちらの板に血を登録するのでちょっとチクっとしますよ」
すると係りの人が銀色の板を持って来て、そんなことをを言う。
「チクっとします」
係りの人の言葉とともに、人差し指がチクっとして、そこから血が出た。
そしてその血が銀色の板に吸い取られた。
「はい、これでこの板が通帳になりましたので、これを専用の機械に触れて下さい、そうする事で通帳の残高も確認できますし、お金の出し入れも出来ます」
「そうなんですか、ありがとうございます」
そう言って、係りの人から通帳がわりに、銀色の板を受け取った。
これで僕も銀行口座を手にしたが、どうもこれだけだと落としそうで怖い。




