幼少期 新しい子ども
その後、母は胎盤を魔法で器用に切り、リタルダが女の子だと思ってか、リタルダ側のへその緒を切っていた。
「リタルダは女の子だからね、出来る限りへその緒ぐらい綺麗にしておきましょう」
「ありあとでしゅ」
『!!!』
「リタルダ、もしかしてしゃべった?」
「そんなバカな、生まれてからまだ1日も経っていないのに」
リタリアが反応して言葉を出して、そのあと僕は驚愕しながら言った。
「わたち、おかあしゃまのおなかのなかではなしをきいていたから言葉を喋れるの、
すごいでしょ」
「凄いなんてもんじゃないわ」
「そうだよ、とんでもない事だよ」
「って、アレックスでさえそう言うの?普通なのは私だけね」
リタリアの言葉に、僕が反応して、そのあと僕が言葉を続けた。
「リタルダ、貴方は1日目にして言葉を発してしまうなんて、アレックスよりも早いわね、早い事が良い事だとは限らないけれどもね」
母はそんな言葉を言う。
実際僕自身も言葉を発したのは早かったけれど、リタルダほどでは無い、前世の記憶があるにしてもだ。
そして僕は、リタルダにも前世の記憶があるのかも知れないと思った。
でなければいくらなんでも言葉を喋れるのは早すぎるからだ。
もしもこれでリタルダにも前世の記憶があるとしたら、それは僕も含めて異例の事で、例えば国のトップの人達にこの事がバレたりしたら、囲い込まれる事だってあるかも知れない。
だから思い切ってリタルダにその事について聞いてみようと思った。
「リタルダ、もしかしてリタルダには前世の記憶があるかい?」
「そうでちゅね、前世の記憶が20才までありまちゅ」
僕はリタルダに素直に聞いてみると、思っていた通りの言葉が帰って来た。
「そうなんだね、リタルダ、実は僕にも前世の記憶が40才まであるんだ」
「そうなんでちゅね、アレックス兄ちゃま」
「ちなみに僕の前世の記憶は日本と言う国のものだったよ、リタルダももしかして日本と言う国のものかい?」
「はい、わたちも日本での記憶がありまちゅ」
「そうなんだね、単なる偶然では片付けられないかも知れないね」
僕もリタルダに前世の記憶があると伝えると、リタルダも前世で日本での記憶がある事がわかった。
それにしても前世での日本について絡んでくる。
暦に関しても今回の事に関してもだ。
もしかしたらこの世界はゲームの世界では無いのか。
そうであれば色々と納得出来る。
一番最初に考えたのが、乙女ゲームに世界だ。
当然、前世では乙女ゲームはした事がない。
だからと言って知識はゼロでは無い。
まあだからと言って詳しい訳でも無いが。
主人公の女の子が悪役令嬢から虐めを受けたり、男性キャラを恋愛対象として行くゲームが多くある。
決まって王子様とかが恋愛対象となっている事が特徴だ。
そんな感じに中でも僕達は平民だし。
リタリアがもしゲームの主人公だったとしたら考えるけど、この線は薄い、平民でパン屋の娘だったとしたら考えた。
今度王都に行ったらパン屋巡りでもしたいものだとさえ考えた。
それにしてもリタルダは滑舌が良い。
どうなっているんだろうか・・・赤ちゃんでここまで喋れるとは、練習とかしていたんだろうか?
「リタルダ、もしかしてお腹の中で喋る練習でもしていたの?」
「少ししてまちた」
「そうだよね、そうじゃ無いと喋れないもんね」
リタルダはどうやらお腹の中で発声練習をしていた様だ。
リタルダの優秀さにほんわかしていたら、リタリアが負けじと、
「私も負けて居られないわね」
と言った。




