表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
0才児平民からの成り上がり  作者: nyannsuki


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/113

幼少期 森から帰ってきた

 僕はボアを括ったロープをくぐり、オーラを足と手にバランスよく纏い、前の方へと力一杯力を入れた。


「んぎぎぎぎぎ」


 なかなかボアは動かない。


「んぎぎぎぎぎ」


 今の時間はお昼前で明るい、それなのに僕は星が見えた。


 しかし、その甲斐あってか、ゆっくりとボアを引き摺り出す。


 最初の方だけ、ボアを引き摺るのにコツがあった様で、それから少ししてボアを引き摺るのに慣れた。


 途中、ボア括ったロープもすっぽ抜ける事もなく、順調にボアを引き摺っていく。


 森から家まで1キロぐらいだろうか、そんなに長い距離じゃない。


「アレックス、大丈夫?凄く辛そうで顔も真っ赤かよ、私が変わりましょうか?」


「良いよママ、これくらいへっちゃらだよ、最初はきつかったけどだんだん慣れて来たから」


「それなら良いけど、アレックス、また気を失わないでね」


 母は僕に気を遣って言ってくれる。


 森から家までの半分くらいの所まで来て、少し休憩をしてまた家まで進み、何とか僕はオーラ切れもする事なくボアを引き摺り家の庭までたどり着いた。


 途中何度も母が代わろうか?と言ってくれたが断り、僕はやりきったのだ。


「アレックス、ありがとう、ボアはここに置いておいて良いから、ゆっくり休みなさい、オーラは大丈夫?」


「はぁはぁはぁ、オーラはまだ全然大丈夫だよ、僕のオーラ量が少し上がったみたいだし」


「それならよかったわ」


母は僕に激励の言葉私かけてくれた。


 ボアを引き摺った跡を見ると、ボアの血がおびただしい程付いていて、本に僅かに溝になっていた。


 しかし本当にボアを引き摺るのって大変だったなぁ、僕がまだ体が小さいせいもあるんだろうけど、こんな大変な事は今の母にはやってもらいたくない、とにかくやりきった。


「リタリア、アレックス、少しここで待っててね、使用人のトムを呼んでくるから、ボアを解体してもらいましょう」


 そう言うと母は足早にトムを呼びに行った。


 使用人のトム、最近まで全く見た事はなかったけど今庭にたまに居て、庭の手入れをしている人だ、たぶん。


「ねえリタリア、ボアって触れる?結構毛が硬いよ」


「ボアを触るくらいなら出来るわよ、どれどれ?」


 僕の言葉にリタリアは、素直に答えてくれてボアを触った。


「本当だわ、結構毛が硬いわね」


「リタリア、ちょっとその手を嗅いでごらん」


 するとリタリアはボアを触った手を嗅ぎ始めた。


「う、変な臭いする、触るんじゃなかったわ、イヤーー」


 それはそうだろう、ボアは獣くさいのだ、だから触った手も、獣臭くなるのは当然の事である。

僕は知っていてリタリアにボアを触らせたのだ。


「アレックス、ボアの体に顔を埋めてみてくれない?」


「嫌だ、僕はそんな事したくない」


「良いからやりなさい、私が手伝ってあげるから」


「え〜ん、リタリアが僕をいじめるよ〜」


 リタリアと僕がそんな事をしていたら、ちょうど母がトムらしき人物連れてやって来た。


「リタリア!!何やってるの、アレックスをいじめちゃ駄目じゃない、お姉さんでしょ」


「別にいじめていた訳じゃ無いわ、ちょっとからかっただけよ、でもアレックスごめんなさい」


「うん」


 僕がタイミング良く嘘泣きをしたのが効果覿面で、母がリタリアを叱りつけた。


「リタリアお嬢ちゃん、アレックスお坊ちゃん、初めまして、私はこの家の庭を管理しているトムと言うものだよ」


「初めまして、リタリアです、今は5才です」


「初めまして、アレックスです、今は3才です、いつも庭を管理してくれてありがとうございます」


 トムは律儀に挨拶をしてくれて、何故かリタリアと僕は年齢まで言った。


「私は今は55歳ぐらいだったかなぁ、それにしても立派なボアですなぁ、マチルダ様、身重なのに無茶をしなさる」


「これくらい大丈夫よ、それにここまで運んできたのは私じゃなく、アレックスだから」


「アレックスお坊ちゃんが?まさかそんな訳…」


「僕が運んだよ」


「そんなに小さいのに凄いなぁ、アレックスお坊ちゃん」


 そう言うとトムはボアを軽々引き摺って行き、「今夜までにはボアの肉が出ますよ」と言い、去っていった。


 そしてその夜、ボアの肉なのだろうカチカチで獣独特の匂いがして香ばしく、ちょっと満足のいく夕食になった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ