幼少期 馬が稲を②
「その馬の餌の稲、僕達に少し下さいませんか?」
「稲を?まぁ良いけど、さすがにただって訳にはいかないな」
「わかりました、じゃあ稲の場所まで案内して下さい」
「あーわかった、歩いてすぐだよ、ほら、そこにいっぱいあるだろう」
「本当だ、沢山ある」
僕は稲に近づき、稲の穂先の籾殻を見た。
その籾殻をつまんで、指で破いてみると、籾殻の中には米らしきものがあり、それは玄米らしきものがあった。
「これなら多少時間が掛かるけど、白米にする事が出来るよ」
僕は独り言の様に言い、稲の穂先籾殻だけを取り、それを繰り返して穂先が無くなった稲を分けた。
ある程度それをやると、バッグから瓶を取り出しそれを叩いて籾殻を外した。
籾殻を外した後は、瓶の中に玄米を入れて、箸の様な棒で玄米を突いて行く。
しばらくしたら白米が出来たので、それを沢山集めた。
そしてバッグからさらに鍋を取り出し、鍋の中に白米を入れ、魔法で水を出して、鍋の中の白米を3回ほど研ぎ、水を捨てるを繰り返し、最終的に米1に対して水⒈2を入れ、今度は火魔法を使い米を炊き出した。
バックから薪を取り出し、火がついている所に入れる。
さて、米が炊ける間に鳥の照り焼きを作ろう。
バッグから鶏肉を取り出し、米を炊いたみたいに火魔法を使って、さらにバッグからフライパンを取り出して鶏肉を炒め、醤油、砂糖、味醂で味付けをする。
そして鶏の照り焼きが出来たので、バッグから皿を取り出し、盛り付けて、火の後始末をして片付ける。
そうこうしてしばらくするとご飯も炊けたので、バッグから木で出来たシャモジでご飯をかき混ぜ、鶏の照り焼きが盛り付けられている皿にご飯をよそう。
家主さんの分と、母、リタリアの分まで盛り付けて完成した。
リタルダはお預けだ、リタルダはなぜなら生後4ヶ月でまだ歯も生えているのかいないのかわからないけど、とにかくまだ赤ちゃんのリタルダには早いのだ。
ごめんね、リタルダ。
「アレックス、凄く美味しそうね、食べて良いでしょ」
「うんママ、スプーンだよ、はい」
僕はバッグからスプーンを取り出し、みんなに渡す。
「じゃあみんなで食べようか、家主さんもどうぞ」
「じゃあいただくわ、パク」
「私も、パク」
「私もいただいて良いんですか?パク」
みんないっせいに鶏の照り焼き皿を口に運んで食べ出した。
「うまい、うまいよママ、僕はこれが本当に食べたかったんだ、リタリア、これが僕がずーっと食べたかったものだよ」
「モグモグ、本当に美味しいわね、鶏肉とこの白いご飯が相性がばっちりあっているわ」
「うまいでしょ、リタリア、ママ、美味しいでしょ、家主さんも美味しいでしょ?」
僕は食べながらみんなに言う。
リタリアも美味しいと言って僕は喜ぶ。
「本当、美味しいですね、馬の餌がこんな風になるなんて、もしかして他の料理でもお米は美味しいのかい?」
「えー、お米は色んな料理に合います、この籾殻だけを僕達に売って下さい、とにかくいっぱい欲しいです」
「わかった、じゃあこの白米にした状態で売れば良いかな?そうすれば手間も省けるだろう」
「はい、それだと凄く助かります」
家主さんも鶏の照り焼き皿を喜んでくれて、僕達に白米を売ってくれる事になった。
母は食事をしたまま家主さんから背中を向け、リタルダを抱え、片乳を出し哺乳をはじめた。
飯を食いながらの哺乳だが、家主さんに見せないのでオッケーだ。
「ママ、ありがとう、カプ、グビグビ」
「ガツガツ、ごっくん、ガツガツ、ごっくん」
母は一心不乱に食事と哺乳をしていた。




