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Brave and Partners Online  作者: 岩越透香
第一章 クローズドβ
6/94

散策

(ユキ)

種族:角兎 Lv.7

状態:弱体化(50%)

HP:10/20

MP:0/0

STR:8(−4)

VIT:4(−2)

INT:1

AGI:13(−7)

特性:跳躍

【スキル】

突進 庇う


【庇う】

対象のもとへ移動し、攻撃を代わりに受ける。CT:5s


 死ぬ前に見たのがこの庇うスキルだったのか? ……自分より小さくて、VITが低いユキに庇われるなんて不甲斐ない。何より、俺の代わりにユキが傷つくスキルなんて使ってほしくない。


「ユキ、自分の体を大切にしろよ」

ユキは分かっているのかいないのか、こてんと首を傾げた。



 ユキの弱体化が終わるまで町を観光することにした。俺たちはギルドと門の往復しかしていなかったから、他のギルドや店を覗こうと思っている。


 まずは魔術師ギルドへ向かう。門番の人に大体の場所を教えてもらったので、それを頼りに進む。


 市場のような場所に通った。食べ物や武器、アクセサリーなどが売られている、活気のある場所だ。ユキが肩から降りてある店の前で止まった。


「何か欲しいものがあるのか?」

ユキが止まったところはアクセサリーが売っている店だった。ユキは青いリボンの前で止まった。百オル。一応、買えるけど……。


「そちらの商品をお求めですか?」

店員に話しかけられて咄嗟に頷く。


「このリボン、素敵ですよね。よければ手に持って見てください」

勧められるまま手に取る。肌触りがとても良い。ユキと色を合わせてみても似合いそうだ。店員が「鑑定しても良いですよ」と言ってくれたので、鑑定を使う。


青いリボン

VIT ↑


 効果がついているアクセサリーだ。ユキも欲しがってるし、買っても良いかもしれない。俺が金欠でなければ。他の使い道は今のところない。ええい、買ってしまえ!


「買います」

「ありがとうございます」

買ってその場でリボンをつける。普段リボンを結ぶことがないため、リボンが斜めっている。なんともいえない気持ちになった。


「お客さん、私がつけましょうか?」

店員さんにつけてもらう。慣れているのか、綺麗につけてくれた。俺は礼を言って店から離れる。


 装備しているユキのステータスを表示させる。


(ユキ)

種族:角兎 Lv.7

状態:弱体化(10%)

HP:10/20

MP:0/0

STR:8(−1)

VIT:4(+1)

INT:1

AGI:13(−1)

特性:跳躍

【スキル】

突進 庇う

【装備】

青いリボン VIT+1 耐久:100


 VIT上昇量は少ないけど、元の値も少ないから割合的には大きいな。耐久については掲示板で見てみれば高いのかどうか分かるかもしれない。



 魔術師ギルドは大通り沿いにあったので、すぐに見つけることができた。ギルドの中は少し乱雑で騒がしい冒険者ギルドとは違い、静かで厳かな雰囲気だ。ギルド内の人々はみんなローブを着ていて、ザ・魔法使いって感じだ。居心地の悪さを感じた。


「ここは魔術師ギルド。魔法を学び、高め合うことを望む者たちのギルドです。あなたにはその資格はありますか?」

魔術師ギルドの資格ということは魔法を使えるかどうかだろうか。


「回復魔法や強化魔法、付与魔法なら使えます」

俺が答えると受付嬢はため息をつき、周囲の魔術師達は嘲笑う。


「はぁ。あなたには資格が無いようですね。攻撃魔法が使えない魔術師なんて剣がない剣士と同義です。どうしても入りたいというのなら千オルで魔術教本をお譲りしても良いですが」

当然千オルなんてない。俺たちは心底嫌そうな顔で追い出されてしまった。


 掲示板で見てみると、冒険者ギルド以外は登録するのに対応したスキルが必要らしい。千オルで対応したスキルを得られるのも同じようだ。


 今、俺は対応したスキルを持っていないし、取得するためのポイントもない。


 俺たちは目的地を西門とし、ウィンドウショッピングを楽しんだ。



 俺たちは西門から草原に出て狩りをしていた。と言っても、出現するモンスターは変わらない。気分の問題だ。


 MP回復のための瞑想を終え、顔を上げると日が落ちていた。夜には昼よりも手強いモンスターが出るらしい。草原の兎や蛇では物足りなくなってきたところだ。攻撃は全て回避できるレベルだったので、リボンの効果も分からなかった。夜になったのはちょうどいい。



 軽く歩き回っていると夜限定のモンスターを見つけた。


「なあ、ユキ。あれ倒せるか?」

ユキは残念そうに首を振る。


 夜限定のモンスターは蝙蝠だった。ユキは跳躍で高く跳ぶことができるが、跳ねた状態から攻撃するのは難しいだろう。それに、ジャンプしても届かない高さまで飛ばれては文字通り手も足も出ない。


 ログイン制限も近づいていたので、今日はログアウトする。明日は大人しく昼間に狩りをしよう。

【BPO豆知識のコーナー】

 始まりの町バースには三つの門があります。多くのプレイヤーが初めにくぐることになる南の門と、職人街の近くにある西の門と、東の門です。町の北には山脈があります。門はありません。

 南の門が一番大きくて設備がしっかりしてます。

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[気になる点] 魔法を持っているのに教えてくれないんか こいつら脳筋の火力ブッパマンかよ
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