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Brave and Partners Online  作者: 岩越透香
第二章 サービス開始
28/94

異常事態?3

【異常を報告する】…clear

【異常個体の討伐】…clear


 イベントっぽかったから確認したけど、やっぱりクエスト達成になっていた。報酬は二ポイントずつ。ポイントは美味しいな。


 貰ったポイントは南の森での戦闘の状況を元に使い道を考えよう。さあ、南の森に出発だ。



「これで最後か……?」

ゴブリンの胸に槍を突き刺す。ゴブリンが消えた後、増援が来ていないことを確認してから座り込む。


 βテストの時よりも、ゴブリンが強くなっているように感じる。仲間がイブキだけというのもあるが、俺たちには火力がない。戦闘中、ステータスを増やしていなかったら、ここで倒れていたのは俺たちだったかもしれない。


 森の浅い、ゴブリンに襲われない場所まで戻り、休憩する。レベルはもう三十。もう一匹使役しても良いかもしれない。


リック

種族:人間ヒューマン Lv.30

HP:13/20

MP:3/48

STR:20(+5)

VIT:12(+3)

INT:50(+3)

AGI:10(+5)

【スキル】

使役 槍術Lv.12 索敵Lv.5 回復魔法Lv.2  強化魔法Lv.6 妨害魔法Lv.2 付与魔法Lv.1 毒術Lv.9  麻痺術Lv.9 料理Lv.1 鑑定Lv.4

【装備】

普通の槍 STR:+5 耐久:244

火のジャケット VIT:+1 INT:+3 火属性耐性 耐久:130

普通のシャツ VIT:+1 耐久:60

普通のズボン VIT:+1 耐久:55

手袋 魔法耐性 耐久:30

ネクタイ 魔法威力上昇 耐久:30

残りポイント:4


息吹イブキ

種族:風の妖精 Lv.23

HP:-/-

MP:70/74

STR:1

VIT:1

INT:31

AGI:12(+5)

特性:魔力生命体 飛行

【スキル】

魔力吸収 風の加護 風魔法


 使役したいモンスターの条件は、俺ともパートナーとも役割が被らないこと。物理攻撃ができると良い。イブキのスキルがあるとはいえ、AGIが低すぎるのも嫌だな。と、なると東側で出てきた鳥か。


 東側と言えば、スライムはどうだろう? 役割は被らなさそうだけど、動きがゆっくりな気も……。でも気になる。ゲームによっては最強のモンスターになることもあるし。


 とにかく、東側に向かってみよう。



 掲示板を視界の端に表示させつつ向かった。掲示板によると、スライムは生産のサポートをすることができ、クイックバードは不意打ちが得意らしい。正直、どっちも気になる。


 迷うな……。そうだ、出会ったモンスターに使役を使い、先に捕まえられた方にしよう。


〈名称未設定〉

種族:クイックバード Lv.3

HP:2/10

MP:0/0

STR:9

VIT:1

INT:2

AGI:10(+5)

特性:飛行 脆弱

【スキル】

突進


【脆弱】

攻撃するとそのダメージに応じた反動を受ける。反動ダメージが自身の最大HPの十倍を超えると死亡する。


 選ばれたのはクイックバードでした。


 ステータスの偏りが凄いのもあるが、打たれ弱いのは特性のせいか。本当に一回被弾しただけでやられそうだ。実際、妨害魔法を使っただけでやられる個体もいたし。


 レベルが一じゃない? ……これがモンスターが強くなっているということか。名前は、疾風(ハヤテ)にしよう。


 HPがかなり減っている。とりあえず、何か食べれそうなものをあげとこう。木の実やベリーは一応食べるが、そんなに美味しそうに食べてないな。後持っているのは狼の肉くらいか。


 ……コイツ、肉食だったのか。小さいのに。


 小さな頬で狼の肉に食らいつく姿は可愛いな。頬張って食べる小さな子供みたいな可愛さだ。



 イブキが動けなくしたトレントでハヤテのレベリングをしつつ南の森へ戻った。


 南の森では、強化魔法でサポートしつつ、ハヤテをメインアタッカーとして戦った。体力回復は狼の肉。MPも肉も消費は激しいが、危なげなく戦えている。


 何度か戦っているうちにハヤテの行動パターンが変わった。攻撃する前に、長い距離を取り、勢いをつけて攻撃するようになった。突進のダメージが増えている気もする。新しいスキルぽいな。


疾風ハヤテ

種族:クイックバード Lv.8

HP:10/10

MP:0/0

STR:14

VIT:1

INT:2

AGI:15(+5)

特性:飛行 脆弱

【スキル】

突進 助走


【助走】

攻撃時、速いほど威力が増す。


 走る……? まあ、他の陸上を走るようなモンスターやプレイヤーにもスキル名を使い回すだろうし、そういうものか。


 イブキの風の加護が攻撃にも役立つし、良いスキルだな。ハヤテが新しいスキルを覚えたし、このまま町に帰ってログアウトしよう。



 索敵に反応あり。少し強そうだな、ホブゴブリンってやつか?


「警戒してくれ」

イブキとハヤテに呼びかける。両方とも戦闘体制に入る。


 ……近づいてこない? おかしい。


 槍をグッと握りしめる。もしかしたら、ホブゴブリンよりも強いモンスターかもしれない。


 ――何かが来る!


 俺の横を何かが通り過ぎた。炎だ。


「魔法使いか!? 正面だ。頼んだ! イブキ」

警戒をしつつ、回復をする。直撃ではなかったが、HPは半分を切っていた。今ここにいるのは装備のおかげだ。


 再度索敵を発動する。敵は――後ろ!?


 咄嗟に槍で防ぐ。短剣を持ったゴブリンは舌打ちをして、バックステップで距離を取る。ハヤテが追撃を試みるが、ゴブリンは森の奥へと消えていった。


 イブキが戻ってきた。心なしか満足そうだ。きちんと倒せてきたのだろう。


 しかし、魔法使いにアサシンか……。ただレベルが上がるだけじゃなく、戦い方が大幅に変わった。これは南の森の攻略がハードになるな。



 その後は何事もなく、町に帰った。俺は変わったゴブリンのことを考えつつログアウトした。

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