漫才:レンタル彼女
笑ってくれたら、良いな。でもこれ、間と云うか読み方がすごい大切な気がするから読んだだけで笑えるかは微妙かも。
ボケ「はぁぁ。」
ツッコミ「どうした?そんな大きくため息して。嫌なことでもあったんか?」
ボケ「聞いて下さいよ先輩。昨日彼女にフられたんっすよ。」
ツッコミ「そっか。……何て云うか、残念だったな。……それにしてもその女、見る目ないなぁ。俺やったらお前みたいな良い男、絶対離さんのに。」
ボケ「えっ、先輩ってもしかして……。すみません、僕男の人はちょっと、」
ツッコミ「なんで男がお前と付き合ことになっとんねん。喩え話しやそんなん。」
ボケ「ありがとうございます、先輩。励ましてくれて。でも何か心がポッカリ空いた感じがあって………」
ツッコミ「そうか。まぁそりゃ当たり前よな。ずっと隣に居ると思ってた人が急にいなくなるんやから。」
ボケがスマホをさわる。ツッコミがそれを気にしつつ
ツッコミ「他の趣味とか作ったらどうや。少しは気もまぎれるやろ。ほら、釣りなんてどうや。俺の釣竿も貸してやるぞ。」
ボケはまだスマホを触る。ツッコミが気にしつつ
ツッコミ「……今日は飲みに行くか。俺が奢ってやる。」
ボケ「………。」
ツッコミ「なぁ、何やってるん。今俺がお前を励まそうと頑張ってるとこやん。何やってるん。」
ボケ「病みツイ。」
ツッコミ「え、何て?」
ボケ「だから、病みツイ。」
ツッコミ「いやちゃうちゃう。聞こえやんかった訳じゃない。え、病みツイ!?」
ボケ「うん。」
ツッコミ「いや、うん違うやん。え、せめて家でやれよ。あれ人前でするもの違う。家で独りで真っ暗な部屋の中でするやつやって。」
ボケ「わかった、家でやるわ。」
ツッコミ「お、おう。家でやってくれ。………次は何やってるん?」
ボケ「空いた心埋めよう思って、レンタル彼女頼んでる。」
ツッコミ「え、……何て?」
ボケ「レンタル彼女。先輩、耳悪くなりましたおすすめの耳鼻科教えましょうか?」
ツッコミ「いや、違うやん。さっきも云ったけど聞こえやんかったわけ違う。よく聞こえてるから聞いてるんよ。……え?」
ボケ「もう、何なんすかさっきから。イチャモンばかり付けてきて。」
ツッコミ「いやそれこっちのセリフー。後輩慰めてたらスマホで病みツイして彼女レンタルするところ見させられる側にもなってー。」
ボケ「病みツイはやるなって云われたんでまだやってませんけど。」
ツッコミ「え?もうレンタル彼女頼んだん。」
ボケ「………。」
ツッコミ「うわもう絶対やってるやん。一応聞くけどレンタル彼女ってあのレンタル彼女よな?彼女いない人がすこしでも彼女がいる気分を味わいたいからお金払ってやるやつよな?やめとけあんなの。ただの夢やぞ。」
ボケ「先輩はその夢すら味わったことないでしょうけどね。」
ツッコミ「え?何で俺貶されてんの?」
ここからレンタル彼女がいる風に立ち回る。
ボケ「あ、こっちこっち。先輩、紹介する。この子が僕の彼女のA子ちゃん。良いでしょ。」
ツッコミ「いやレンタルやん。」
ボケ「レンタルだなんて失礼な。そう、僕のA子が出会ったのは東京駅の前で……え、違う?」
ツッコミ「設定出来上がってないレンタルやん。
」
ボケ「先輩。先輩がそんなことばかり云うからA子ちゃんが拗ねちゃったじゃん。え?もう帰る?わかった。それじゃまた明日ね。え?明日なんかねぇよ30分コースだぞ?」
ツッコミ「コミュニケーション不足のレンタルやん。」
ボケ「ったく。こっちが作った設定くらい乗れよ。星ひとつっと。ああ、やっぱり昨日の子が一番だな。あ、でも一昨日の子も……」
ツッコミ「……A子ちゃんかわいかったな。」スマホポチポチ
二人が別の方向へ退場して終了。
笑ってくれたら、良いな。