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なろラジ大賞3 応募作品

助手

作者: 海堂直也

研究室の空気は少々張り詰める。


今回の実験は今までのデータを集めた集大成、これが失敗に終わると数年の苦労が水の泡。


理論上は間違いない。温度・圧力・グラム、各数値は正常、実験に使われる機材の扱いは慣れた助手達の担当。


万全の体制を整えて今日を迎え、教授の声は震える。

「さて、準備はいいね。実験を開始しよう。」


実験は成功した。数年の苦労が報われた筈だった。

温度の摂氏と華氏の標記違い

圧力はPaパスカルbarバールの勘違い

グラムを量る手は震え

助手達のミスが重なった偶然の産物として

実験は成功してしまった。


そもそも、慎重に慎重を重ねた教授の二転三転した指示に翻弄され、渡された資料もバラバラ。果たして今回の成功の要因など誰が分かるものか……


世紀の大発明は神の悪戯によって今日も幻となる。





神憑り的に美味しく出来た料理

「もぅ一回作って」「この前のアレ」

え〜作れません。

似たような物は作れても、なんか違う……

そんな事ありません?

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― 新着の感想 ―
[良い点] そりゃー、もちろん、ありますね。 奇跡的な大成功と言えたような料理。 まぁ、私、いっつも調味料は目分量ですからね。 人類規模でもきっとあるはず……?
[良い点] 現在の技術でも再現できない、っていうのはロマンですね! ストラディバリウスにしても曜変天目茶碗にしても。 それらは確固たる技術があったのでしょうが、失われてみればもう再現できない。 でも、…
[良い点] あとがきの四行に全力で「それな」と呟きました。 カレーが大好きで長年いろいろ試しているのですが、16歳の時に偶然作れた最高の味を✕✕年経っても越えられません。 悔しいのでとりあえずディ…
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