2 美鈴は聞いていたのか?
「うぉーい!何で今その事を言うんだよ⁉
だからあれは自分でもよく覚えてないし、それにあいつに聞こえたかどうかも・・・・・・」
と言いながら、俺はチラッと美鈴の方に目をやった。
すると美鈴は、
熟したイチゴのように顔中を真っ赤にしていた。
はぅあっ⁉
まさか美鈴さん、あの時の俺のセリフ、聞こえてたんですかい⁉
なーんてこった⁉
くぉあおおおおおおおっ⁉
なんてこったぁあああああっ⁉
恥ずかしさと照れくささで爆発しそうな俺。
それは美鈴も同じらしく、両手で顔を覆い、塩をかけられたナメクジのように、今にも溶けてしおれてしまいそうな勢いだ。
そんな中沙穂さんと矢代先輩と姉ちゃんは、ニヤニヤ笑いながらはやし立てる。
「これでもう言い逃れはできないわよ?聖吾君は美鈴ちゃんを『俺の女だ』って言い切ったんだもの」
うぉうわぁあっ⁉
「そっかぁ、聖吾お兄ちゃんも攻める時は結構強引なんやね」
ほんぐああああっ⁉
「聖吾、美鈴ちゃんの事、大事にしてあげなさいよ」
ぎゃあああああっ⁉
えっ⁉こんな恥ずかしい状態で終るの⁉
もっとおチャラけたオチとかはないの⁉
これは実は夢オチでしたみたいな!
えっ⁉まぎれもない現実⁉
そ、そ、そんなぁっ⁉
沢凪せ女り~た4 完




