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異世界教皇と転生令嬢~最悪のシナリオを塗りつぶす!~  作者: 悠月 風華
第一章 教皇の目覚め
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第4.5話 「後片付け」

エリア王国から皇居へと戻ってきたアリアたちは、

彼らが破った『対立凍結の契約』への後始末をすることになった。


ルマンはエリア王国側に今後の注意喚起として、

警告文を送ると同時に、

国王と第二王子をコシュマール塔で一定期間働かせ、

王位継承権の破棄するようにといった正式な文を送った。


一方でアリアはというと───。



「お久しぶりです、アリシア様」


『久しぶりですね、アリア。

ゆっくり休息はとれましたか?』



教皇であるアリアだけが入室を許可されている、

神聖国の『祈りの間』。

その内装はまるでクリスタルに包まれているかのような、

不思議な空間で、中央には祭壇があるだけだった。


その祭壇には、

大きなクリスタルが天井まで細長くある。

アリアはそこに祈りを捧げ、この世界の創世神へと、

今回の一件を報告することになったのだ。


『なるほど……

わたくしに対しての契約を違反したのですね』


「はい……ですが、

それを未然に防ぐことができなかった私たちにも非はあります」


『そのようなことはありません。

あなたは今まで一睡もすることなく、

世界の平和のために働いてきていたのですから。

この件は彼らの責任です。』


まるでホログラムのように身体が透けているアリシアが、

頭を垂れるアリアの頭をそっと優しく撫でる。

そこには体温などないけれど、

アリシアが心からアリアを心配しているのだと伝わってくる。


創世神アリシアの容姿はただただ美しいのみ。

アリアと同じ薄い金色の髪に、青空のような瞳。

その金色でストレートな髪は、

床までつくほどに長いことだけがアリアとの違いだろうか。


『近頃、闇の神グロルが何やら動きを見せています。

何かよからぬ事を企んでいるのは確かです。

アリア、気をつけなさい』


「闇の神グロルが……分かりました」


創世神アリシアはアリアにそう告げると、

その姿は虚空へと消えていった。



ひとり祈りの間に残されたアリアは、

アリシアから告げられた警告に思考を傾ける。


「(アリシア様があのように、

わざわざ警告をするということは、

もう動き出しているはず。

であれば、闇の神グロルは何が目的で……?)」


闇の神グロルと破壊神テラは、

創世神アリシアを酷く嫌っているのは知っている。

しかし、彼らのその絶大なる力を持ちえても、

全てを創り出した創世神に敵うわけもなく。


この世界に住まう人々は、

日々神々の喧嘩に巻き込まれてるのだ。

それは、神同士ではどうしようもないと悟った。

闇の神グロルが、人間に忠誠心を持たせ、

彼らを使い、創世神に攻撃という名の嫌がらせをしているのだ。


闇の神グロルが関与した者たちは皆、

記録によれば『創世神を信じていない者』。

『創世神の加護を持つものを酷く嫌悪している者』。

『神の愛し子を殺そうとする者』。

といった思想を持つ者たちなのだそう。


最近でいえば、ここ800年ほど前にできた、

カシマール帝国が最も有名だろうか。

彼らはときおり世界大戦に発展させようと各国を脅しながら、

ときおりその活動をピタリと止めたりと、

何とも胡散臭く面倒な国なのだ。


時に国交で失敗した際に、

神聖国側が悪いなどとありもしないことをほざく、

胡散臭い輩ばかりがいる国だとアリアは認識しているが、

それはもしや、闇の神グロルを祖神としているからではないだろうか……?

闇の神グロルは、悪趣味なやり方を好き好んでいる。

そんな存在を崇拝しているとしたら……?


「(これからあの闇の神は本格的に動いてくるはず。

どのような手を使ってくるかは分からないけれど、

私としてはやることなど2000年前から変わらない。)」


どうして創世神が私たち三姉弟を不老不死にしたのか。

それは、彼らに対抗するためだということは、

アリアは薄々気づいていた事だ。


人間と同じ寿命の限りがあれば、

産まれてくる度に神の愛し子となった者に、

こういうことが起きていると説明しなければならない。

それでは、闇の神グロルを食い止めることなど、

できない可能性だって否定できない。


わざわざ説明をする時間を省き、

なおかつ知識と経験が豊富であれば、

闇の神グロルの手下となっている人間達に、

対抗するのは容易く行える。

そのための『神の愛し子(創世神の手駒)』なのだから。

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