5話：魔物
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俺はナールさんに依頼書を渡した。
「『ポイール草の採取』ですね。分かりました。ですが、ニーアフォレストの奥深くまで行くことになるので魔物を見かけたり、危険だと思ったらすぐに戻って来てください」
「ああ、だが中級魔法を使えるから初級の魔物は狩っていいか？」
俺はナールさんに魔物を狩っていいのかを問うた。ナールさんは少し考え込んでから言った。
「魔物を狩るのは良いですが、中級、ましては上級を狩ろうとするのはやめて下さい。このことを約束していただけるなら許可を出しましょう」
ナールさんは約束の部分を強調して言った。
「わかった。約束しよう(別に黙っていれば上級狩ってもいいか)」
「くれぐれも上級の魔物を狩ろうとは思わないでください」
‥‥‥うっ⁉︎ 今、心を読まれたのか⁉︎ ここは約束に従ったほうがよさそうだ。‥‥‥女の人の勘は鋭すぎる。
「分かった。上級の魔物は狩らないよ」
俺はそう言って、ニーアフォレストまで向かった。
ニーアフォレスト前
さて、歩いて行こうか。
俺は『探知魔法』スキルを使って、奥深くまで行った。
えー、ポイール草はどこだ？
‥‥‥少し歩いて少し経った時、紫色の草を見つけた。あれがポイール草か‥‥‥
俺はしゃがみ込み、草を丁寧に抜いていった。その後に『収納魔法』を発動させて、ポイール草を収納した。
その後、『探知魔法』で俺の周りに魔物がいることを知った。
魔物を見かけなくて退屈していたから、ちょうどいいタイミングだ。素材とさせてもらおう。
現れたのは中級の魔物である、トレントだ。属性的には火もしくは炎属性が良いが、此処は森だ。燃え広がっては大変だな。うーん‥‥‥土属性の中級魔法『ソイルクラッシュ』でいいか。
この魔法は相手の上に巨大な固められた土を落として圧死させる酷い魔法だ。
俺はトレントに向かって『ソイルクラッシュ』を発動させて圧死させた。
トレントは悲鳴をあげるーーそもそも、悲鳴をあげられるのか？ーー暇もなく死んだ。俺はトレントを『収納魔法』で収納した。
まだまだ、トレントが居るかな？ 俺は虐殺したいわけではないが、素材が欲しいから魔物を狩る。
素材が欲しい理由は【賢者】の知識を試したいからだ。あの屑親共が居た時は知識を試すことなど出来なかったからな。
俺はそのまま、空が暗くなっているのも構わずに森のさらに奥深くに向かった。
※主人公は戦闘狂ではありません。
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