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第5話

ブーッ

「あっはは。朝になりましたー。昨晩の被害者はー…」

不自然にためを作るGMの声に悪寒が走る。

「蔵原優さんでーっす!!はっはははは。ほらほら怖がらないで?一瞬だから」

最悪の答えにその結果が変わらないのを理解してはいても瑠璃は体をばたつかせた。

「やめて、優を殺さないで!!!!!」

その瞬間GMがスピーカーの向こうでにやけるのを感じた。

「僕が殺すんじゃないよ?人狼が殺すんだ!!そう、もとは仲間かもしれなくても殺すんだよ!!あっはははは!!」

唇を噛み締めた優は結果を言うのも許されずに胸を刃で貫かれた。

真也の方を見ると悔しげに殺された優を見ていた。しかしその目はどこか虚ろでもあり、意欲をなくしてしまったのかと心配して見つめ続けていると真也と目があった。真也は大丈夫と言うかのように小さく頷いた。

「占い結果で黒が出たので今日は言うよ。綾川さん黒。昨日のことがどうにも引っかかってて占ったんだ。これで2w。猫真狂で見てるからもう残り少ししかいないって言っとく。吊りは綾川さんね」

壮馬のはっきりした声が優秀な指定役の死に動揺している空気を揺らした。

綾川ちゃんは少し目を見開いていた。

「なんで私占い…?昨日寡黙グレー軸で決め打ちしたんじゃないの…?なのに占い?」

瑠璃の中で真也が狼なのではないかという疑念と真也が狼なら優を殺すわけないという思いがせめぎ合っていた。そこで真也が

「これ、もしかして猫真狼もあるんじゃないかな…?ここで霊噛みが来るっていうのはちょっと違和感があるというか、不自然な感じがある。まるで1日前に立てた作戦を潰してしまうようなそんな違和感が」

と少しわかりにくい発言をする。壮馬も歯がゆさを感じたのか

「もう少しわかりやすく。結論と根拠を述べて」

と促す。

「占いが真狼でも猫真狼ロックは少し危険かなって思ったんだ」

と即座に返す真也。瑠璃も何か喋らなくては、と口を開く。

「猫coしてる人たち自分たちは関係ないとばかりに何も言ってないけど2人のどっちかが狼の可能性もあるのに喋らなくていいの?」

「そこで猫言及は気になるね、瑠璃。猫真狼の可能性について直前について述べたのは僕なんだけど」

苦笑しながら言った真也の発言に顔がこわばる。

何故ここで真也が瑠璃を矢面に立たせる…?

まさか、まさか本当に真也が狼で恋人を噛み殺したというの…?

「別に便乗して言ったわけじゃないよ、今はとにかく要素を集めなきゃいけない。しかも絶対外せない決め打ちのはずだよね?なのに喋ってないのは内訳云々関係なくずっと思ってた。タイミングが悪かったのは、まあ認めるけど今ここで真也が私を殴る必要はないと思うよ?」

反撃しても真也の苦笑は微塵も崩れていない。

その顔に信じたくない事実が見えてくるようで…怖くてたまらない。

「なんで?今僕も瑠璃もグレーだよね?そして発言量的には立派な対立軸で殴るしかないよね?そこで殴る必要がないって言えるのは<別の排除方法>を持ってる狼の考えなんじゃないの?」

あぁ…この追い詰め方、よく知ってる。良くも悪くもずっと人狼をしてきたのだ。

追い詰められたlwの時の真也は自分の白要素ではなく相手の黒要素をとにかく沢山拾って、

相手を周りに「狼なのでは」と思わせる殴りをするのだ。

勿論これはメタなので言うことが出来ないが。

だとしたら何故恋人を、私の大切な親友をと憤りが胸溢れてくる。

「真也の言い方だと…」

「はーい、おーわーりっ。投票どうぞ??ここからが本番だよねー」

なんとか口を開いて続けようとするとそれを遮るようにGMの舌なめずりしてるかのような声が響き渡った。綾川ちゃんの顔は恐怖に染まり全身が震えている。

それでも数秒と経たずにGMのわざとらしいため息がマイク越しに聞こえる。

「ほんっとつまんないね。飼いならされた犬ってか?誰か運命を狂わせろよ!!はい、綾川楓ランダム投票、その他綾川楓投票。さよーなら、死ね」

この流れが瑠璃にとって当たり前になってしまいそうなことに抑えきれない憎しみと恐怖が胸につかえが出来たように取れない。

夜時間の瑠璃は迷うことなく端末を操作しぎゅっと目を閉じた。


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