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進級

2年目の前フリみたいなものなので短いです。

すみませんm(__)m

 フリジアとの婚約とか未だに諦め悪い男共とのお茶会とか色々あった春休みが終わり、無事に?学園に戻って参りました。腕のヒビも見事完治。アザレとミュゲのお陰です。


 そして新学期。進級時に1年時の成績を元にクラス替えが行われた。入学時と同様に成績順で組み直され、休暇前に既に発表されている。

 私は変わらず1組1番。学年トップ。そして次点アドニス。これも変わらない。変わったのは3位以下。3位はなんとダラスマニ。そして4位にカナン・クーゲル。

 御前試合の順位順だとクーゲルが2位になりそうだけど、それだけじゃない総合成績で決まったらしい。良かった。アイツが2位じゃなくて。


 カナン・クーゲルが上位に居ると言う事は、クーゲル単独でのバッドエンドは望めないが、夜会の警護実習イベントが発生する。つまりカナリー・クリゾンテームとその他ご令嬢と出会う可能性があると言う事だ。

 出来ればカナリールートに入って貰ってバッドエンドに叩き落としてやりたい。カナリーには申し訳ないが。


 ここで頑張っておかないとバッドエンドに落とせる可能性がどんどん低くなる。顔が気に食わないだけでなく何か何か企んでるっぽいし何考えてるか分からない奴だから何としてでも私の周囲から消しておきたい!


「っし!頑張るぞ!」

「これ以上何を頑張ると言うんですか貴女は」


 寮の部屋で気合いを入れていたらいきなり梟が現れた。居たのかよ。最近はもしかして居るかなー?位うっすら気配を感じ取れる様になってたんだけど何も感じなかったな。独りだと思って思いっきり独り言言っちゃったじゃないか。


「いつの間に居たの?」

「今来たばかりです。お一人で何やら気合いを入れ始めたのでどうされたのかと」


 若干呆れた様な気配を漂わせる梟。今来たのかよ。タイミング悪いな。


「進級したし、改めて今年も1位を取るぞと気合いを」

「これ以上頑張らなくても充分だと思いますが。まぁ、頑張ると言うなら拐われたり怪我などなさいませぬように頑張って下さい」


 わー。嫌味ー。こっちだって拐われたかったわけでも怪我したかったわけでもないわい!


「気を付けます…」


 去年の嫌な思い出をほじくりだされ、私はテンションがダダ下がりになった…。









 ※ここから梟視点です。


 頑張る頑張ると、何をそんなに頑張るのか。

 マリアテーゼ様から俺を与えられているのだから、もっと使えば良いのに。


 休暇前にそう言った事があった。すると彼女はこう言ったのだ。


「駒が優秀でも、使う側が無能なら無意味じゃないか」

「それに、伯母様程の方なら兎も角、無能に使われるのは屈辱だろう?」


 と。

 リランド様は優秀だが、確かにマリアテーゼ様と比べればまだ能力的には劣るだろう。だが、リランド様はまだ発展途上。これからまだまだ伸びるのだ。

 使われる事でリランド様の成長を手助けする事もマリアテーゼ様の望みの筈だ。


 リランド様が俺を上手く使えるようになる事。

 俺が上手くリランド様に使われる事。


 それが現主の狙いなのに、リランド様の自己評価が低すぎるせいと、頑固なせいで全く上手く行かない。


「こんなに儘ならない仕事は初めてだ…」


 思わず独りため息を吐いた。


 まぁ、これから先は去年の様な事の無いように何が何でもお護りする。これは完璧に遂行する。


 先程の気合いを入れていたリランド様を思い出し、俺も独り静かに気合いを入れた…。
















読んで下さる皆様有り難うございますm(__)m

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