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バッドエンド?・2

進みが悪くてすみません…m(__)m

「待て。1つ訊きたいことがある」


 私の言葉に近づいてくるダラスマニが止まった。

 ヨッシャ!取り敢えず時間が稼げる!


「何でしょうか?」

「ザックとやらが言っていた。私はお前と此処で生きていくと。この娼館は、私達を養って何か利益が有るのか?」


 14歳の子供2人をただ養うなんて孤児院じゃあるまいし。

 まして私を拐うのにそれなりに被害が出ている。ただ養うなんて百害あって一利無しだ。


「そんな事ですか。…良いんですよ。此処は僕が戻る事で利益を得ますから」

「利益を得る?」

「本来ならば僕がダラスマニ男爵夫人に買い取られた時点で、此処での僕に関する利益はそれのみで終わりでした。でも僕が戻った事によって、僕が此処で買われ続ける事で利益を得続ける事が出来ます」


 …成る程。1度手放した売れ筋商品が再び戻る。これからの利益の為に私を拐うことに荷担したのか。


「貴方は何の心配も要りません。ただ此処で僕の為に生きて下されば、それで良いのです。伯爵家には劣りますが不自由はさせません。僕が貴方の為に働きますから…」


 私はヒモか。不自由はさせないって、既に今現在不自由なんですがね。その辺りはどうお考えかな。


「男爵家がお前を探しに来たりはしないか?」


 うちは勿論探してくれてると思うが、ダラスマニが失踪したら男爵夫人は此処を探しにくるんじゃないか?


「心配いりませんよ。手は打ってありますから」


 それはむしろ心配だね!脱出の手段が1つ消えるからね!


「もう良いでしょう?僕は貴方を手に入れる為に万全の準備をしたんです。どうしたって逃げられません…。いえ、逃がしませんよ」


 そう言ってダラスマニは妖艶な笑みを浮かべ改めて距離を詰めてきた。

 アカン。もうダメだ。時間稼ぎも限界だ。もう舌咬むしかない。

 でも、ダラスマニが死んだら利益を得られないからやっぱり私が売られたりするのか?それはマズイ。

 どうにかしなきゃ。どうにか…。

 眼前に迫ったダラスマニの顔を見詰め頭をフル回転させ…。


 ーゴッ!


 ゼロ距離になる瞬間。私は思いっきりヘッドバットをかましていた。

 身体を離しておでこを押さえるダラスマニ。我ながら相当の勢いだったのか私も頭がクラクラする。思わずベッドに倒れ込む。

 いてぇ。これはいてぇ。諸刃の剣だわヘッドバット。


 結構な痛みにちょっとやらなきゃ良かったと後悔していると、目の前に手が置かれた。


 視界が若干暗くなる。腕を辿って顔を上げるとダラスマニが覆い被さっていた。


「本当に、簡単には堕ちて下さらないですね」


 そう言って足で私の足を押さえ付ける。しまった。完全に自由を奪われた!


「そろそろ観念して下さいね…」


 耳元でそう囁かれ、背筋がゾクッとする。ヤバい。流石男娼。声だけでも色気が半端ない。

 逃げる様に顔を背けると、再び耳元に顔を寄せてくる。


「っ!」


 耳に生暖かい感触。思わず声が出そうになったがなんとか堪える。

 うぁぁぁ!甘噛みされたー!


 動揺していると、更に甘噛みをされ、耳に舌が侵入し、挙げ句首筋を舐め上げられる。

 ヤバい。これはヤバい。軽い愛撫だが若さ故に敏感なのか全身がゾクゾクする。

 固く目を閉じ、出そうになる声と与えられる快感を堪える。ヤバい。ちょっと涙出た。


「…可愛らしいですね」


 クスッと耳元で笑われた。

 うるせぇぇぇ!お前みたいに慣れてないんだよ!余裕かましやがって!畜生咬むからな!舌咬んでやるからな!来るなら来やがれ!

 精一杯の抵抗で睨み付けるが、やはり笑顔を浮かべたまま顔を寄せ、目許に口付けられる。


「この瞳に僕しか映っていないなんて、至福ですね…」


 良いなお前はさっきからずっと幸せで!


「大丈夫ですよ。必ず気持ち良くしますから…」


 大丈夫じゃねぇぇぇ!

 心の中での私の絶叫をよそに、遂に服に手をかけられた…。





































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