エンディング?1
1年以上更新せずに申し訳ございませんでしたm(_ _)m
読んで下さる皆様ありがとうございます。
「クーゲルの気が触れた?」
去年に続き色々あった今年の夏休みも終わり、また学園生活が始まった。
が、クーゲルは登校せず、家の事情により退学と説明された。ま、そりゃあ公爵令嬢誘拐したらもう社会復帰は無理だろうしね。
そして放課後、ブラッド先生に呼び出された私は予想だにしない事を告げられた。
「あぁ、前世だのあの女のせいだのわけの分からないことを喚き散らしていてな。聴取も碌に出来ない状況だ」
…前世?
「それで、わざわざ私を呼び出してそんな話をする理由はなんですか?」
気が触れたクーゲルをどうにか出来る程私は親しくない。
「あの女に該当するのは普通に考えればライラだ。だが、ライラに前世について訊いてみたが尋問した騎士が馬鹿にされただけだった。…正直あのライラにそんなにきれいに白を切れるとは思えない」
「…」
「この誘拐に関わっていた女性は他に表向きは1人だ」
表向きは1人、誘拐されたフリジアだ。だが、正確には私を含め2人。
「フリジアに話は?」
「まだだ。何しろこの国トップの公爵家の御令嬢だ。だが、もう1人がそんなヘマをするとは思えない」
ならば、フリジアが何かしたと思っているのだろうか?
クーゲルの前世とフリジアに何か関係があったかは分からない。だが。
「先生は、私に何をお望みで?」
そんなつもりは無かったのに、自分でもびっくりする位冷たい声が出た。
もし、クーゲルが私を女と知っていたのなら。
それは、つまり。
「…クーゲルに、面会してもらえないか」
言い辛そうに言う先生に、私は笑顔を浮かべた。
「騎士団として必要な事なら、喜んで」
アイツは少なくともこの世界がゲームだと知っている。
若しくは。
アイツは、私の前世と関わりがある。
笑顔を浮かべた私に、意外だったのか先生は驚いた顔をした…。
早速ブラッド先生に連れられて王城の敷地内の面会室に向かう。
騎士団の詰所はいくつかあり、王城の敷地内にもある。
勿論訓練施設もあり、牢獄もある。クーゲルとライラはこの王城の敷地内に捕らえられているので面会室も敷地内なのだ。
途中すれ違う騎士さん達にやたらと敬礼されながら面会室に着いた。ドア前の騎士さんに敬礼をして中に入る。
ファンタジーの世界観なのに、面会室は前世のそれと大差ない様に思えた。
手すら通らないであろう間隔ではめられた曲げる事すら不可能な太さの鉄格子。それを挟んで対面する様だが、向こうには手錠をはめられたクーゲルと手錠に繋いだ鎖を持った見張りの騎士がドア前に1人。こちら側は私とブラッド先生。
「先生、ドアの前でお願いします」
この造りならクーゲルに何かされる恐れは無いだろう。向こうの見張りもドア前なら、小声で話せば聞かれたくない事は聞かせなくて済みそうだ。
鉄格子の前に置かれた椅子に座り、向かいで俯いているクーゲルに声を掛けた。
「前世がどうしたって?クーゲル」
小さく囁いたが、クーゲルは顔を上げ此方を見た。
…さあ、答え合わせといこうか。
私は、クーゲルに向けて笑顔を浮かべた。
短くて申し訳ございませんm(_ _)m
これからちょっと時間が出来るのでエンディングを書き上げたいと思っております。