リサーチ8
リサーチシーン8 シーンタロット:アラシ シーンプレイヤー:瑞麗
RL:さて、このシーンのシーンプレイヤーは瑞麗。…あなた方が調べた情報について話すのを聞いていた松岡聖は、悲しそうな顔で一つのデータカードをテーブルの上に置きます。「これが…姉さんから送られてきたデータです。」
瑞麗:瑞麗はそのデータが欲しかったんだよ。ニッコリ。
ウォルター:データの中身を見てもよろしいですか?
RL/聖:「はい。でも、中身はバラバラに壊されていて、何のデータかはわからないの。」
瑞麗:"ステイルメイト"のデータと同じだね。組み合ったりはしない?
RL:パズルのピースみたいにぴったりはまるわけではありませんが、二つのデータがあれば修復は可能かもしれません。ただしこれには神業が必要となります。
瑞麗:なるほどね。
ウォルター:うーん…これは、非常に難しいですね。私にはお手上げです。
刑士郎:いやあ、そこに専門家がいるじゃあねえか。
RL/聖:聖が言葉を続けます。「これが届いたとき、怖かったの。怖くて怖くてたまらなかった。真紀姉さんはきっと何かを知ってしまっていて、それは会社にかかわる重大なものなんじゃないかって…。これを捨てれば狙われなくなるかもって思ったけど、姉さんの最後のデータを捨てることもできなくて…。」そこまで言ってから、彼女は泣き始めますね。
ウォルター:ここにこうしてデータが置かれ、真紀さんの遺志は残っている。そう考えれば、あなたの判断も間違ってはいなかったと思いますよ。
RL:では、泣きながら彼女は頷きます。
瑞麗:ま、瑞麗としてはデータの中身がわかれば別にいいんだけどね。あなたが救われるならいいんじゃない、それで。
RL:中々にドライですね。
瑞麗:それじゃ、瑞麗は《電脳神》を使用するね。二つのデータからMAKIの送信データを復元する。カタカタカタ、ターン!はい、修復完了だよ。
ウォルター:すごいですね、さすがは天才ニューロ。
瑞麗:神業切っただけのことはあるよ。
RL:では、そこに記録されていたのはラッセル・プロモーションの違法な人体改造の記録です。
目くばせや表情を、無理やりにコントロールするサイバーウェア。
脳を刺激し、記憶ごと思考を制御するサイバーウェア。
これらは全て装備したアイドルに負担をかけるもので、最後には彼女らの死で終わっていた。
MAKIに装備されたサイバーウェアもそのひとつ。
松岡聖のマスケンヴァルから収集されたバイタルをもとに、"最も大衆に影響を与えられる言動"を演算し、身体・声・表情の全てをそれに最適化するというものだった。
当然、それは彼女の体に強烈な負荷をかけ、MAKIは神経を冒され倒れたのだ。
瑞麗:これって、人間でやる意味あったのかな?ロボットにさせたほうがいいような気もするけど。
RL:端的に言ってしまえば、『人間のほうが安上がり』なんですよ。精巧なロボットを作ってやらせるより、人間を使いつぶしたほうが安くできるんです。
瑞麗:ふーん、なるほどね。
RL:と、このような情報をMAKIは調べ上げ、公表しようとしたところで、ニッキー・ラッセルに殺されてしまったわけです。
ウォルター:これは、千早重工としても、私個人としても許せることではありませんね。これは、『ごみ掃除』するしかないようです。
刑士郎:聖にさえ手を出すつもりがないのなら、ご自由に。俺の依頼人はラッセル・コーポレーションとは別口だからね。
ウォルター:その点はご安心を。
RL:さて、改めて逃れられない真実を突き付けられ、聖は呆然としてますね。
RL/聖:「これが真実だっていうなら、わたし、これから誰のために生きていけばいいの?誰のために商売をして、何を目的に生きればいいのよ…。」
RL:ここで、彼女のペルソナがクグツ◎になります。ちなみに、彼女のキーはクグツ●です。
ウォルター:同じクグツとしては、あなたの気持ちはわかります。しかし…。
RL:ウォルターが続けようとしたところで、聖のポケットロンに着信が入る。ここで、一度シーンを終了します。