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ピーチ
ネツ男は夢をみた。川へ洗濯をしに行く夢。ゴシゴシしていると、大きな桃がゆらゆらと流れてきた。ネツ男は、目を見開き、運命をガッシリと受け止めた。そのまま岸に持ってあがり、どっこらしょと、呟いた。しばらく、桃を眺めていると、中から天使の歌声が聞こえてきた。メカクシシテ、チューカゾエテ♪と。頂いたばかり金の斧で桃を叩きわると、なんと中からじゅくじゅくのピーチ姫が現れた。ネツ男は、「who are you?」と尋ねたら、「you are dreaming(笑)」と答えた。ネツ男は皮の上からピーチにしゃぶりついた。甘くて柔らかくて酸っぱくてジューシー、懐かしい味がした。