第7話「ラルクVSポンチキ」
城外、城前。
ラルクVSポンチキ。
ラルク「早く城行きたいから、さっさとやるぞ」
そういうとラルクは手の平をポンチキに向ける。
そのポンチキはというと靴を脱いでいるようだ。
ラルク「見よう見真似だけど…」
ポンチキ「話が早いねい。 早くきない」
ラルク「行くぞ! "火乃玉"」
ポンチキに向かって手の平から1つの火の玉を飛ばす。
ポンチキ「火のウティかい? だがイマイチ…"電爪"」
ポンチキの爪が光りラルクの放った火の玉を切り裂いた。
切られた火の玉は2つになりポンチキの左右を飛んでいく。
どうやら先ほど砲弾を切り裂いたのもこの力だろう。
ラルク「い! 火が切れた? 何だ?」
ポンチキ「俺のウティは "宿・つけ爪 タイプ・電気" だい」
ラルク「電気爪か。 面白ぇ~」
ポンチキ「嬉しそうだない。 何かムカツクない…"電気猫"」
そういうとポンチキは両手を地面につけると猫のようにラルクに向かって走り出した。
電気の力を帯びた爪により、四足歩行で人間離れした速さで走る事が可能になっているようだ。
ポンチキ「"十指電爪"」
ラルク「両手全部、電気か!」
両手両足を地面につけ走ってきたポンチキ。
ラルクの目の前で両手を地面から離すと、その両手をクロスさせ斬り裂こうとしてきたのだ。
ラルクは間一髪、その手をその場にしゃがんで避けた…が。
ポンチキはしゃがんでいたラルクをジャンプで飛び越えながら空中で体をひねる。
そのまま逆さ間の状態で手だけで地面に着地すると同時に両足でラルクを上空に蹴り上げたのだ。
ポンチキ「"十足指電爪"」
ラルク「ぐわぁ!」
上空に吹っ飛ばされるラルク。
ラルク「クソ…足も全部か。 変な格好しやがって」
「体痺れてないかい? 中々タフだねい」
ラルク「ん!」
上空に飛ばされていたラルクのさらに上空にポンチキはジャンプしていたようだ。
体を丸くし、両手の爪、両足の爪を全部集め合わせると回転しながらラルク目掛けて落下してきた。
ポンチキ「"二十爪電回"」
ラルク「の野郎…そっちが電気なら俺は火だぞ。 "火爪回"」
ラルクも両手の爪から火を出し回転し始めたのだ。
回転する事で、そう見える火と電気の円盤。
そのままその2つの円盤がぶつかり、お互いが別々の方へ弾け飛んだ。
ポンチキ「ッツ! 危ねぇない」
「"火乃玉"」
ポンチキ「グワッ!」
ポンチキは腹部に火の玉が直撃しよろめく。
ラルク「どうだ! この電気爪め」
ポンチキ「痛ぇけど…やっぱ男の方がやりがいがある! 女じゃこうはいかないもんねい。 読み通りお前の方にきて正解だったねい」
ポンチキは手を舐め顔を洗いながらそう言った。
ラルク「俺の方…?」
・・・
城内、螺旋階段。
エレクVSリューム。
目の前に降りてきたリュームとジッと睨み合っている。
リューム「おいおい、そう怖い顔すんなって。 俺は別にお前を倒しにきたわけじゃない」
そう言いながらリュームは階段の手すりに背をもたれた。
エレク「え?」
リューム「侵入者を任されただけだ。 だから別にお前と戦わなくてもいいわけだ」
エレク「でもそこは通してくれないのよね?」
リューム「それは…どうだろうな?」
エレク「あんた何がしたいの?」
リューム「…教える必要はないだろ? まぁ大人しくしててくれよ」
エレク「…お断り!」
そういってエレクは指輪をリュームに向けた。
リューム「それがお前のウティか?」
エレク「そう、これがあんた達が狙ってる白いウティよ」
リューム「どうりで探してもないわけだ。 やっぱりお前が持ってたのか」
エレク「やっぱり? あんた知ってたの」
リューム「いや…俺が知ってたのはこのトリスィテ家にはお前がいるって事。 サンクの野郎はそこまでは調べてないらしいが。 爪が甘いんだよ」
エレク「じゃあ何故、私を探さなかったの?」
リューム「わざわざ俺が教えるあげるなんて親切しなくてもいいだろ? だがお前が現れて白いウティを持ってるなら話は別になる…俺の計画通りになってくれれば幸いだ」
エレク「計画? 計画って…」
そういってリュームは無線だろうか?
誰かと話し出した。
リューム「こちらリューム、サンク様。 白いウティ見つかりました。 連れて行来ますか?」
エレク「な!」
リューム「了解です。 すぐに」
エレク「何? 連れてかれはしないわよ」
リューム「大人しくしてろ。 両親の所へ行かせてやる」
エレク(こいつ…何なの)
疑いつつも戦闘しないのであればそれが1番いいと思ったのだろう。
エレクはついて行く事にした。
・・・
トリスティ島、ラルクやエレクがいる城へと続く道。
その道を1つの袋が跳ねていた。
この袋は?
ここまで読んでいただきありがとうございます。
さて…戦闘どうだったでしょうか?
頑張ったつもりですが…光景が目に浮かんでいただけると幸いです。
ではまた次回「王座の間にて」へ