第18話 日常【帝国編】勇敢な青年・魔法使いのジェシー
ー帝国 帝都 宿屋協会本店の前ー
ウイーン(自動ドア開く)
とぼとぼ
勇敢な青年「かーーー!ついてねえなぁ。全くよお!!!せっかく世界一豪華な宿屋に連泊するチャンスだったのに!部屋数が1人分足りないから、くじでハズレ引いた奴は、他の宿屋に泊まるって・・
なんで俺がハズレるかなーーー チクショーー!!
大体全員で他の宿屋に泊まればいいだろうが!思いやりはねえのか!!」
ブツブツ グチグチ
勇敢な青年「それにしても、この国はすげえなぁ。街の至る所に機械がいやがる。」
帝国ではアンドロイドが広く普及しており、大まかなカテゴリーで分ければ家庭用、業務用、ペット用。細かいカテゴリーでは数えられないほど、多種多様な用途がある。
野外にも、看板用や案内用、チラシ配布用などのアンドロイドが静止していたり徘徊していたりする。
このアンドロイド達に自我は無く、プログラムされた文字だけしか話さない。
女性「いらっしゃいませ!」
アンドロイド「ブッケンハデコボコフドウサンガヤスイヨー」
女性「う〜ん。声が小さかったかな。いらっしゃいませぇ!!」
アンドロイド「ブッケンハデコボコフドウサンガヤスイヨー」
女性「こんな感じでいいかな?じゃあ次は、
いらっしゃいませぇ!!
エリシアの宿へようこそぉぉ!!!」><
アンドロイド「ブッケンハデコボコフドウサンガヤスイヨー」
勇敢な青年「何やってんだ?」
女性「あっ(汗)もしかして、、見てました?」
勇敢な青年「目立つからな。珍妙な光景だったぞ。」
女性「恥ずかしいっっ ううっ、、、お母さんのやってる宿屋を手伝う事になったので、アンドロイドを人に見立てて接客の練習してたんです。。」
勇敢な青年「接客って・・・あれが?向いてないんじゃないの?」
女性「ひどい!?初対面で酷くないですか!?」
勇敢な青年「わ、わるいわるい。いや、悪気は無いんだ。ただ思った事を言っただけで・・・」
女性「もういいです。。向いてないのは分かってますんで。。でも、向いてないからといって、嫌になったり、諦めたりはしませんよ。わたしはエリシアの宿と、そこで働く母が大好きですから。」
勇敢な青年「そうかい。その気持ちがあれば大丈夫だろ。きっとそのうち接客も上手くなるぜ。」
女性「本当ですか?」
勇敢な青年「多分な! おまえ、名前はなんていうんだ?」
女性「わたしはエリシアの娘のエリスです。貴方は?」
勇敢な青年「俺は〜〜〜だ。勇者ハロルドのパーティの一員だ。今日は俺だけ宿がまだ未定なんだよな。そのエリシアの宿ってのはきっといい宿なんだろう。泊めてくれ。」
エリス「勇者様の・・・ 承知しました! ではこちらについてきてください!!」
とことこ てくてく
エリス「こちらです。どうぞ!」
ーエリシアの宿ー
エリス「いらっしゃいませぇ!!
エリシアの宿へようこそぉぉ!!!」><
エリシア「エリスちゃん!! 声デカすぎ!!!!」
勇敢な青年「あっはっはっは」
ー帝国 皇城 科学開発室 客間ー
法務官「さあさ、こちらへ」
ジェシー(大丈夫かな。牢屋に入れられないかな。。最悪、ハロルド達にちょっと助けてもらえないかな)
法務官「ジェーン様、チョップス様。ジェシー様を連れて参りました。」
女騎士ジェーン「初めまして、ジェシーさん。わたしは帝国陸軍中将の、女騎士ジェーンだ。」
チョップス「私はアンドロイドを開発し、帝国に普及させた、チョップスだ。よろしく。」
ジェシー「魔法使いのジェシーよ。よろしくね。」
チョップス「早速だが、要件を話そう。アンドロイドの電力供給コストを下げる為に、雷魔法の使い手を集めている。君に帝国で働いてもらいたい。報酬は月〜〜ゴールドだ。」
女騎士ジェーン「我々の国に力を貸して欲しい。お願いできないだろうか。」
ジェシー「そうね。いいわよ。期間はどれくらいかしら?」
チョップス「今、電力供給コスト削減の為の研究を国をあげて行なっている。研究の目処はたっているから、その研究が終わるまでで良い。」
ジェシー「いつ頃終わりそうなの?」
チョップス「もうすぐだ。」
ジェシー「流石に、いつまで働けば良いか分からないと、働けないわ。」
チョップス「そんなに時間がかからないとは思う。」
ジェシー「・・・ごめんなさい。ちょっと考えさせて。」
チョップス「・・・そういえば、鉱山の洞窟で帝国兵を眠らせたらしいな。」
ジェシー「(うわ。きたきた。。)な、何のことかしら?わたしがやった証拠でもあるの?」
チョップス「いや、証拠はない。しかし、誰が眠らせたのかは、君が1番よく分かっているのでは?」
ジェシー「そ、そんなことは・・・」
チョップス「帝国に喧嘩を売ったにも関わらず、仕事を与え、それで手打ちにしてやっても良いと言っているんだ。これ程寛大な措置はない。もし君に利用価値が無ければ、酷い目に遭っていたところだよ?」
女騎士ジェーン「・・・」
チョップス「3日後だ。3日後にはもう働き始めてもらう。もちろん、君に断る選択肢はない。断れば、君は今後生きていくのが難しくなるだろう。」
ジェシー「・・・・・・」
チョップス「今日の話は以上だ。帰路につきたまえ。」
ジェシー「・・・・・・」とぼとぼ
女騎士ジェーン「・・・送ろう。」
カツン カツン
女騎士ジェーン「・・・あの男は、君を死ぬまでこき使う気だ。」
ジェシー「そんなぁ・・・」
女騎士ジェーン「だが、一定期間が過ぎたら、わたしがちゃんと解放してやる。こう脅すようなやり方は好かんからな。」
ジェシー「ほ、本当ですか!?ありがとうございます(涙)」
女騎士ジェーン「それにもっと言えば、あのチョップスという男。わたしは好かんのだ。あのアンドロイドとかいう得体の知れん機械はチョップスとその部下にしか制御できん。いずれあの男はこの国の中でもかなり大きな権力を持つようになるだろう。」
ジェシー「そうなんですか。。。」
女騎士ジェーン「変な野心を持たなければ良いが。。何にせよ、奴が力を持つ事は、この国の為にならないのではないかと思う事がある。」
ジェシー「・・・」
女騎士ジェーン「それはそうとしてだ。帝国に喧嘩を売らない方が良いぞ。庇えるのは今回だけだ。2度目は無いと思え。」ギロッ
ジェシー「ひぃ。」
女騎士ジェーン「10年は働いてもらう。それはケジメだ。」
ジェシー「・・・はい。。」




