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第11話 勇者の在り方

ー宿屋の部屋ー





ヒソヒソ・・・ ヒソヒソ・・・





論客「・・・この作戦のキモは、傭兵のジェシーさんです。

まず、ジェシーさんにはメイドとしてマ・ヌーケの館で働いてもらおうと思います。そこで、館の構図や、金庫の位置、警備の穴、睡眠時間などを探ってもらいます。

そして得た情報を元に、潜入作戦と金庫の開錠計画をたてます。

計画を立てたら、潜入するメンバーに変身魔法をかけてもらい、別人に扮して侵入し、金庫から全てを奪います。

その後ジェシーさんにワープ魔法をかけてもらい、遠い街までひとっ飛びです。」

   



ホームレス「なるほど・・・しかしジェシーさんが果たして首を縦にふるだろうか?」

        

廃業した武器屋「どうでしょうね。ただ、ジェシーさんに館で働いてもらう必要は無いかもしれないですよ。」


論客「というと?」


廃業した武器屋「実は先日、マ・ヌーケの館でメイドをやってる女性と飲み屋で知り合いましてね。どうも彼女もマ・ヌーケをよく思っていないようで。もしかしたら、協力を頼めるかもしれません。」

   

論客「そうでしたか!!それはとても好都合ですね。」


廃業した武器屋「しかし、まさか我々一行がマ・ヌーケの館に強盗する計画を立てているとは夢にも思いませんでしたがねw」


論客「・・・しかし、計画が漏れるリスクがありますね。」


廃業した武器屋「ええ、まあそれは。ただまあ、彼女をパッと見た感じ、面白がって協力してくれそうではありますが。リスクは高いので慎重に声をかけてみますよ。」


論客「・・・では、そちらはお願いしておきましょうか。くれぐれも、慎重にお願いしますよ。」


廃業した武器屋「はっはっは! 任せてくださいよ。」


気弱な村人 「 (ひぇぇ。本当にやるんだ。だったら・・・)そういえばこの前、マ・ヌーケの館の用心棒を募集してたけど、僕が行ってきても良いよ。敵の用心棒が実は味方だったりすると、やりやすくなるんじゃないかな?」


論客「なるほど!・・・いや、それはやめておいた方が良いかと思います。相手は悪人とはいえ、自分の力でのし上がった大富豪です。恐らく我々勇者一行がこの街を訪れている事を知っているでしょう。そうすると、すでに我々一行の顔がわれている可能性があります。」


気弱な村人「ひぇぇ。。それは危険すぎない?」


論客「ふむ。そうなると、我々は一旦街を出てから、数日後に計画実行した方が良いですね。・・・あとは、開錠手段ですが、こればっかりはまぁ、館の情報がなければどうにもなりません。」


金魚屋「なんだか・・・物騒ね。。」







ガチャ



勇敢な青年「いや〜 シャバの空気はやっぱり良いな〜」


猫「ニャー」


ハロルド「ただいま。勇敢な青年は手違いで収監されていた。」


勇敢な青年「本当に勘弁してくれよな全く!!!!」


気弱な村人「何故に?」


ハロルド「猫と修行していたら虐待と間違えられて捕まったらしい。」


気弱な村人「ファーーーーーーーーーwww 虐ww待ww」


勇敢な青年「笑ってんじゃねぇ!!!」


ハロルド「論客、どこまで話した?」


論客「かくかくしかじか」


勇敢な青年「なんだ!?なんの話だ!?


村人「ちょっ!おまっ!!声でけぇよ!!!」」




ハロルド「・・・そうか。少しずつ煮詰まってきているようだな。ところで、朗報がある。勇敢な青年を釈放するついでに、やり手の盗賊が収監されているのを見た。そして同時に、看守はマ・ヌーケに恐怖と不安をいだいている。」


論客「・・・整ってきましたね。」





論客「では、まずこうしましょう。私とハロルドは看守と盗賊を説得して味方に引き入れてきます。廃業した武器屋はマ・ヌーケの館で働いているメイドを上手いこと味方に付けてください。全員集まった上で、得た情報を元に、作戦を練ります。他のメンバーは、しばらく外出を控えていた方が良いでしょう。くれぐれも慎重に。」



勇敢な青年「なあ、さっきから何の話をしているんだ?」


論客「人身売買で富を築いたマ・ヌーケの館に侵入し、旅の資金を調達する計画を立てています。マ・ヌーケの資産をごっそり持ち出せば、マ・ヌーケの人身売買業に打撃を与え、場合によっては廃業に追い込む事ができるかもしれません。そして、我々の魔王討伐の為の資金に困る事は無くなります。今の資金では心許ないので・・・」


勇敢な青年「!? 忍び込んで金を奪うのか!? 俺たちは勇者一行だろ!!盗賊団に入った覚えはねぇ!!!!」


論客「・・・言いたい事はよく分かります。しかし、相手は善人ではありません。我々が奪う事で、救われる人がいるかもしれないのですよ。それに、魔王討伐は死と隣り合わせです。綺麗事は言っていられません。」

   

勇敢な青年「だからって、盗みに入ったら、マ・ヌーケの奴と同じようなもんだろうが!!!!!」


論客 「・・・」


勇敢な青年「そんな作戦はやめろ!!お前らももっと力つけて、もっと戦えるようになれば資金を稼ぐ手段だって増えてくるだろ!!!」


ハロルド(意外だな。勇敢な青年がそれを言うとは。耳が痛い。ある意味、こいつが1番真っ当なのかもしれん。だが・・・)


論客「もっと力をつけて、もっと戦えるようになる為に、資金が必要なのです!!作戦は遂行します。どうしても賛同できないなら、この作戦はあなた抜きでやります!」


勇敢な青年「くっ。。 そうさせてもらう。俺はこの作戦には協力しない。」

      

ハロルド「すまない。」


勇敢な青年「・・・これが勇者かよ。」



トコトコ   バタン



勇敢な青年は部屋を出た。




ハロルド「他にも、この作戦に賛同できない者がいたら、手を挙げてくれ。無理強いはしない。」





一同 ・・・




金魚屋「あ、あの!!わ、わたしも概ね青年さんと同じ考えなんですけど。。。ただ、、人身売買は許せないです。少しでも人身売買をさせないためなら。。それに、わたしも商人の端くれです。混濁合わせ飲む覚悟はできてますから・・・」



ハロルド「そうか。金魚屋、ありがとう。魔王討伐を本気で成し遂げる為には、清く正しい勇者ではいられないのかもな。皆、ついてきてくれる事に、感謝する。」


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