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好きな子が友人に告白した。だが友人は好きな子を振った。そして俺は…  作者: 替玉 針硬


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第4話「好きな人に振られた」

今回は葵視点にしてみました。

定期的に葵視点をねじ込もうかなと思ったり。

今日の出来事。


日向くんに協力してもらって、

斎藤くんと二人きりになれる時間を用意してもらった。


斎藤くんに自分の気持ちを打ち明けた。


そしたら、斎藤くんに振られた。


『僕と君じゃ釣り合わない』って、

どういう意味なんだろう。


私なんかじゃ、斎藤くんには釣り合わない?

…斎藤くんはそんなこと、言わないと思う。


きっと、自分に自信がない人なんだろう。

でも、別の言葉で振って欲しかった。


じゃあどうすればいいの、なんて

思ってしまうような返事、して欲しくなかった。


これから、どうすればいいんだろう。

友達として、私を知ってもらうしかない?


…分からない。


そういえば、

日向くんは全部聞いてたんだっけ。


『ごめん。トイレに籠って出てきて帰ろうとしたらさっきの会話が聞こえてきちゃって』


「…ふふ」

つい、思い出し笑いをしてしまう。


泣いてる私を励まそうとしてくれてるのが、

伝わってきてたし、日向くんも優しい人。

流石は、優しい斎藤くんの友達、なのかな。


「…あ、ハンカチ」

日向くんに借りたハンカチは洗濯して、

外に干してある。


明日の朝には乾いてるだろうから、

日向くんには明日返すとしよう。


日向くんは不思議な人だ。

昨日、初めて話したのにそこまで緊張しなかった。


私、人見知りで初対面の人とはあまり話せないことが多いのに。


「…もう寝なきゃ」

気づけば、もう0時だった。

そろそろ寝ないと、明日の朝に響く。


スマホのアラームを確認して、

部屋の電気を消して眠りについた。



翌朝。

スマホのアラーム音に起こされ、

少しだけ嫌な気持ちから起床。


部屋を出て洗面所へ行き、顔を洗う。


洗面所から出ると同じく寝起きの姉と遭遇。


「葵〜おはよ〜」

「…お姉ちゃん、おはよう」

挨拶を済ませると、そのままリビングへ。


リビングへ向かうと、

キッチンでお母さんが料理をしている。


「おはよう、葵!」

「お母さん、おはよう」

「朝ごはん、できてるよっ」

「…いただきます」

テーブルに置いてあった朝食を取る。

目玉焼きとトーストというシンプルなメニューだけど、

こういうのこそが美味しい、と感じる。


朝ごはんを半分食べ終わったところで、

姉も合流して、二人でテレビを見ながら朝食。


朝食を終えると、姉も私もそれぞれの学校へ向かった。


私は家から徒歩30分以内の距離に学校があるので、

そのまま歩いて通っている。


何事もなく、そのまま校門へとたどり着く。

校門を通って、昇降口で靴を履き替え、教室へ。


教室へ入ると、今日もライトノベルを呼んでいる斎藤くんが目に入ってきた。


昨日の今日なのもあって気まずいけど、

2人きりという訳じゃないし、耐えられる。


自席へ座ると、日向くんが永松くんと一緒に教室へ入ってきた。


日向くん、クラスの女の子たちに声をかけられている永松くんの方を見ながらボーッとしている。

その顔がなんだか面白い。


日向くんといえば、

ちゃんとハンカチは忘れずに持ってきた。


ハンカチを返却するために、

日向くんの元へ向かう。


「…日向くん、おはよう」

「!?」

日向くんは、私を見てすごく驚いた様子。


「…どうしたの」

「あ、ごめん。

朝来てから女子に声かけられるの初めてで」

「…そう」

なにそれ、面白すぎる。

笑ってしまいそうになるのを頑張ってこらえる。


「えっと、おはよう…久遠さん」

「…あの」

「…?」

昨日はありがとう、と言おうとしたその時。


「おっす、葵ー」

1年の時からの友達の舞華がやってきた。

タイミング…。


「…舞華。

ごめん、行くね」

日向くんにお詫びを入れつつ、

その場を離れる。


「…おはよう」

「おっす!今日も暗い顔してるね!」

「…舞華は今日もうるさい」

「なにを!」

「…あそこ、行かなくていいの?」

私は、1組の教室を指差す。

正確には、"永松くんの席"だ。

「…う、うるさい」

「…舞華もあの子たちに混ざってきなよ」

「い、嫌よ!

私が急に永松に話しかけたら、変でしょ」

「…そんなこと言ってたら、

永松くんと進展なんて出来ないよ?」

「…ぐっ、痛いところを…!

てか葵こそ、斎藤って人とはどうなってんの?」

「…昨日、告白した」

「えっ」

「…そしたら振られた」

「ご、ごめん、知らなかった」

「…別にいいよ」

「じゃあ、これからどうするの?

斎藤のことはもう諦めるの?」

「…わかんない」

「ふーん、そっか」

舞華はそれ以上は追求して来なかった。

恋愛に関しては人の事を言えないからだろうけど。


永松くんはいい人だと思うし、

舞華も口は悪いけどいい子だと思う。


舞華の恋が成就したらいいのにな、と思う。

友達として、舞華が幸せになってくれたら嬉しい。


教室へ担任の先生が入っていった。

朝のHRが始まるので、

舞華と別れて教室へ戻った。



HRが終わり、1次元目が終わったあと。

日向くんは教室にいなかった。


永松くんに聞いてみる。


「…永松くん、日向くんどこにいるか知らない?」

「日向なら、斎藤とどっか行っちゃったな」

斎藤くんと…?

何かあったんだろうか。


「…そう、分かった」

「日向になんか用事?」

「…ハンカチ借りたんだけど、返したくて。

これ、永松くんから返してもらえる?」

「多分だけど、久遠さんから直接返してもらった方があいつも喜ぶと思うよ」

そうなの…?

どういう意味かはよくわからないけど、

永松くんがそう言うなら。


「…わかった」

自席に戻り、日向くんが戻るのを待つ。

…なかなか戻ってこない。


結局、日向くんたちが戻ってきたのは、

二限目が始まる直前くらいだった。


つ、次こそは…

高本(たかもと) 舞華(まいか)

・2組にいる葵の友達

・永松くんに片思い中

・口が悪いのが玉に瑕

・葵の恋愛事情を把握している

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