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好きな子が友人に告白した。だが友人は好きな子を振った。そして俺は…  作者: 替玉 針硬


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第35話「デートに誘うのです」

2限目の休憩時間。

数学というのはどうにも苦手だ。数学が出来るやつは公式を覚えて、それに当てはめて計算すれば良いんだから簡単だとよく言うが、その覚えるまでがめんどくさいんだ。

大体、数学なんて四則演算とかパーセントの計算とかその辺さえできればなんとかなるだろう。全くめんどくさい。


「何ブツブツ数学の文句言ってんだ〜湊斗」

あ、出た。公式覚えて当てはめれば簡単って実際に言ってきたやつ。

知り合った当初からそんなこと言ってたので、コイツとは仲良くなれる気がしないとよく思っていたかが、今では無二の親友…とまでは行かないが、そこそこ気の許せる友人になってしまったんだから分からんものだ。

1年の頃は斎藤といちばん仲良かったのに今では…って待てよ。

コイツ、ナチュラルに俺の心の声を読んでないか?テレパス能力持ちだったのか?


「貴様、今俺の心を…読んだのか?」

「なーに言ってんだ。普通に声に出てたぞ」

おっと、こいつは失礼した。全く、湊斗くんはうっかりさんなんだからもう!


「ところで湊斗…」

永松が俺の方に手を回してコソコソ話を開始した。ああ、俺はついにいじめのターゲットにされてしまったのだろうか。パシリか?カツアゲか?ああ、俺は一体何をされてしまうのだろうか。どうせいじめられるのであれば、久遠 葵のような美少女にいじめられ


「お前、いつになったら告白するんだ?」

「ふぇ?」

告白?俺が?誰に?何を言ってるんだい?女子と無縁の生活を送っている我が日向 湊斗が告白?笑わせるな。俺にそんな相手は…


いる。分かってる。一応は年内には告白するつもりなんだが、どのタイミングで思いを伝えるべきかが分からずに困っている。正直、斎藤や雨宮が使用していた花火大会という非日常空間を利用して思いを意中の相手に伝える技を俺もあの時披露すれば良かったかもしれないと今になって後悔しているが、思い返すとそんなタイミング全くなかった。


「た、タイミングがね…」

「タイミングがなければ自分で作れ、湊斗!」

「そうよ!自分でタイミングを作りなさい、日向!」

「うわあああああああああああ!!!」

「なッ!?お、落ち着きなさい日向!私、私よ!高本舞華!」

「キミこそ落ち着きたまえよ」

「いきなり落ち着くな!」

例のクソコラのようなやり取りを終えたところで、ふたりの言ったことを思い返す。そうか、タイミングがなければ自分で作ってしまえばいいのか。


「だが、どうやって?」

「それは俺たちに聞かないでくれ」

「は?」

「わ、私は『ドキッ!校内告白大会!』という非日常を利用した側の人間だから、参考になるアドバイスはできないわよ」

「そうだった…」

誰か、頼りになる人間はいないか?

あ、そうだ!アホの彼氏がいる神崎!!


「神崎!ちょっと聞きたいことが」

「私は光に告白されただけだから参考になるアドバイスは出来ないわ」

「ナチュラルに話聞いてたのなんなの!てかみんな全然アドバイスしてくれない!」

う、うーん。どうしたものか。

助けて!助けて恋愛マスター!!


「日向っち!アタシのこと呼んだ?」

「クズ男ハンターはお呼びじゃありません」

「ちょ!そのアタシとは文化祭でさよならしたんだけど!」

いやあ、どうかしらねえ…。

あと、アナタまたキャラがブレてますけど。

私生活でギャルとの接点が無さすぎてギャルらしさなんて全くわかってない癖にギャルキャラなんか出すからこうなるんだ!ハッ、何の話をしているんだ俺は。


「話は全て聞かせてもらったよ!」

「そ、そうなんだ…ハハハ」

「ちょっと!精神的距離取らないでよ!」

「どうせ星野さんも『私には経験がないから参考になるアドバイスはできないけどね!』とか言って颯爽と消えていくんだろ。俺にはわかってんだ」

「アタシへの信用なくない?ひどくない?」

「え、もしかしてアドバイスあるの…!?」

救いの女神かもしれない星野さんに熱い視線を送ってみると、ものすごくシンプルだけどこれ以上ない一言をいただいた。


「あの子をデートに誘うのです」

「で、デート…!!」

そ、そういえば…今の今まで、二人で出かける約束を具体的にしたこともなければ、二人で出かけたこともない!CDショップの時は最初から二人きりだった訳じゃない!俺は、あおいたんと二人きりでデートを一度もしたことがない!!なぜしていないんだ!!俺が一度も誘わなかったからだ!!ならば。


「きょ、今日、LIMEで誘ってみます…」

「さすればアナタはあの子と結ばれる可能性が多少は存在するでしょう…」

なぜそこちょっと曖昧なんでしょうか。

まあ、教室で口頭で誘うのは憚られるので、ちょっとLIMEでコソコソと連絡してみることにする。


『突然ですが、来週の土曜日は空いていますでしょうか?』

ちょっと固すぎるか?まあいい。重要なことだ、気を引き締めていかないとな。

久遠さんが通知に気づいたらしく、こちらをチラッと見た後にスマホに文字をポチポチ入力し始めた。


ブブーッと振動を感じ、スマホを確認すると『学校なのになんでLIME?』と来ている。

だ、だって恥ずかしいんだもん。


などと思っていると、久遠さんが教室を出て廊下へ移動した。

え、なに?怒っちゃった?

などと思っていると、ブブーッとまた通知。

『こっちで話そ』だそうで。

仕方ない…日向 湊斗、出撃します!!

近くからこちらをニヤニヤして見守ってきやがるバカップルとギャルを無視しつつ、廊下へ向かう。


久遠さんの元へ向かうと、こちらをチラチラ見てくるので、その視線のかわいさに焼かれて死にそうになりつつも、なんとか話の続きをすることにした。


「…何か伝えたいなら口頭でお願いします」

「来週の土曜日、予定がないんだったら…その、どこかへ行かない?」

「…どこかって?」

そりゃそうだ、どこかってどこだよ。


「どこか行きたいところ、食べに行きたいものとかってある?」

「…」

熟考!これは熟考したのちにごめん、その日やっぱ予定あったとか言ってキャンセルされるパターンで、脈アリというのは俺の勘違いだというオチで完結するに違いない!彼女の好きな人は俺などではなく、どこか別のクラス、あるいは別の学年、はたまた別の学校のイケメンとかかもしれない!いや!そんなわけがあるか!と言い切れるか?てかめちゃくちゃ熟考してるんだが!?


「…うどん」

「へ?」

「…うどん。食べたい」

「う、うどんですか?」

「…(コク)」

「じゃあ、うどん屋さん…行く?」

「…(コク)」

はい、うどんデート決まりました。う、うーん…なんかこう、うどんデートだけで良いのだろうか?でも本人の希望だし。うどんは俺も好きだからうどん一緒に食べること自体はいいんだよ?好きな人と一緒にご飯なんて最高だし?その出来事自体が最高のスパイスって感じでウッヘッヘッヘッヘ…

い、いやしかし…もうちょっとさ、こうなんていうかさ、デートスポットに一緒に行って、イルミネーションとか見たりとかするようなザ・デートもしてみたい気持ちもあるんだよね。も、もうすぐクリスマスだしね!


「その日は…うどんだけ?」

「…うどん、嫌なら大丈夫」

「あ、いやいや。うどん食べるのは全然構わないんだけど、それだけだとすぐ終わっちゃうなって。だから…その…」

「…他に行きたいところ、また決めよ」

「いいの?まじで?」

「…まじだよ」

まじらしい。私、すごーーく嬉しい。おっとしまった。この間見たラノベ原作のアニメのヒロインみたいな口調になってしまった。俺の場合はAMT。それはつまり、あおいたんマジ天使。

ヤバい。ニヤニヤが止まらないので、教室に逃げることにします。


「じ、授業そろそろ始まるから戻ろ。さっきの話は…追追!では!」

にやけ顔を見られたくないので、思わずあおいたんから逃げ出すように逃げます。

自席に戻ってくるなり、永松&高本カップルからニヤニヤされた。高本、お前は彼ピといちゃついてないで自分の教室にさっさと帰りやがれ。

そして、助言してくれたギャルが聖なる微笑みを向けてくださっている。信仰しようかな?女神アカリンを信仰せよ。信じるものは救われる。果たして本当に救われるのだろうか?すくわれるのは足元なのではないだろうか?ギャルに足元すくわれるなんてトラウマもんだよ。泣けちゃうよね。


とりあえず、来週の土曜日にあおいたんとデートすることになりました。

頑張るぞ!!!!!!

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