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好きな子が友人に告白した。だが友人は好きな子を振った。そして俺は…  作者: 替玉 針硬


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第29話「文化祭当日」

ご無沙汰しております。

なろうの方の更新をすっかり忘れていました。

あとついでに本作のタグにラブコメを追加しました。

文化祭当日。


爆破テロリスト・ワタべによる爆破テロは起こらなかった。

いや、まだ文化祭の真っ最中だ。

最後にド派手にやるのかもしれない。


油断はできないな。

俺がしっかり見張っておかないと。


…冗談はさておき、メイド喫茶は地獄だ。

シフト組まれてる訳で、一日中この格好をさせられる訳では無いのでまあいいのだが。


それにしても、メイド服姿のあおいたんがまさにあおいたんって感じで死ぬほどかわいくてたまらない。

お写真を撮らせてほしいとお願いしたが、『日向くんも写るなら』という条件付きで許可してもらうことができた。

俺のメイド服姿という地獄絵図がデジタルタトゥーとしてこの世界に残ってしまうデメリットなど、あおいたんのメイド服姿を写真に残せることに比べれば痛くも痒くもない。


撮影担当はメイド服姿がバチバチにかわいく決まっている美青年、いや美少女(?)の永松 優希改め、ゆうちゃんにお願いした。


「おふたりさん、ハート作って〜」

「…ほら、ハート作って。みなちゃん…プッ」

「あおいたん?笑っちゃやーよ…?」

「…そのあおいたんって言うのやめて」

「アッハイ」

裏で呼んでたこと絶対にバレてはならない。

めちゃくちゃマジトーンで嫌がられた。

ごめんね、あおいたん…


「…」

「まじでごめんなさい」

「…下の名前で呼ぶこと自体は別にいいよ」

「…マジ?いやいや、それは…。でもまあ、前向きに検討します」

「…ふふ」

「あのー、イチャついてるとこ悪いんだけど、もういいかな?」

「別にイチャついてなんかない!あと写真ありがとう!!」

「怒るのかお礼言うのかはっきりしてくれ」

撮ってもらった写真を確認して、しっかりとあおいた…久遠さんがかわいく撮れていることを確認し、ゆうちゃんに全力のグッドサインを送った。


「お兄ちゃん、遊びに来たよ〜」

おい妹!!!!

なんで来てんだよお前!!!!


「湊斗、私も来たわよ」

母さんもなんで来たの!?!?

来るとか言ってなかったじゃん!!!!


「うわ〜お兄ちゃん、メイド服姿似合わなすぎてウケるね」

どうせそうだろうよ!お前だったら可愛く着こなせるだろうよ!俺の妹は超可愛いから!!


「それで、久遠さんってどの人?」

「ああ、あそこにいる人」

「えっ!?めちゃくちゃ可愛いッ!!!」

「ありがとう」

「なんでお兄ちゃんがお礼言うのキモッ!」

「ひどい」

「久遠さ〜ん!!!」

あ、おいこら!久遠さんに絡みに行くな!!

おい!妹!!!おい!!!!


「…どちら様ですか?」

「私、日向 深央です!あそこにいるメイド服似合わなさ過ぎのお兄ちゃんの妹です!」

「…日向くんの妹さん?」

「お兄ちゃんからいろいろ話は聞いてます!噂通りとっても可愛いですね!」

こ、この妹、いらんことめちゃくちゃ喋りやがる。


「…う、うわさ?」

「お兄ちゃん、いつも久遠さんのこ」

「ハッハッハ!全く俺の妹は嘘ばっかり言っちゃって〜!久遠さんごめんね〜!気にしないでね〜!」

「モゴモゴ」

「…う、うん」

おい久遠さん照れまくってるじゃねえか超可愛いぞよくやったグッジョブ!!!!


「ねえ、久遠さん実物超可愛いんだけど?前に写真見たから可愛いの知ってるけど実物超可愛いんだけど?あの人が義理のお姉ちゃんになる人か〜嬉しいな〜(ヒソヒソ)」

は?こいつなに言ってんの!?

まだ付き合ってすらないんですけど!?


「え、なになにあの子湊斗の彼女なの?アンタいつの間に彼女なんて作っちゃっていやらしいわねえ(ヒソヒソニヤニヤ)」

いや母さんも何言ってんの!?

まだ付き合ってないんだってば!!


「深央は気が早すぎるし、母さんも!まだ付き合ってないから(ヒソヒソ)」

「「まだ?」」

「まだだよ」


「お兄ちゃん、そこで照れないのは萌えないよ」

「全くだわ、どうしてこうなっちゃったのかしら」

「これがお母様の育児の成果です」

「失敗したわね」

「ひどい」

「…プッ」

「久遠さんに笑われてるよ!?いいの!?」

「いいよ、いつものことだから」

「なんか慣れてる!?大丈夫なの!?」

「なんか俺がツボらしい、仕方ない」

「…なんか面白くて、すみません」

「いいのよいいのよ、こんな息子でよければいくらでも笑ってあげてね!喜ぶから」

「母さん、息子をドMみたいに言わないで」

「「違うの?」」

「多分違うからやめて!」

それからしばらくして母と妹は気が済んで帰っていった。


「なんかごめんね、うちの母と妹がウザ絡みしちゃって」

「…全然。面白かったよ」

「それならいいんだけど…」

「湊斗、なんで俺はお母さんと妹さんに写真を撮られまくったんだ?」

「かわいいからだろ。な、久遠さん」

「…嫉妬するレベルで可愛い」

「そんなこと言われても…」

「ほら、高本さんもガン見してるぞ」

「優希くん、いや優希ちゃん…?なんてかわいいの。とってもかわいいじゃない。こんなかわいい生物がこの世に存在しているなんて(パシャシャシャシャシャシャシャ)」

「舞華ちゃん!?激写!?」

「イケメンは女装してもモテるのか。この世の不条理を見たぜ」

「…日向くんも、その、かわいい、よ…」

「肩震わせながら言うのやめて?」

「…ご、ごめ、プックククッ」

「今日めっちゃ俺で笑うじゃんなんなの」

「…ごめん、嫌だった?」

「いや全く嫌じゃないよむしろ笑ってくれてありがたいよ」

「…やっぱり、ドM?」

「違うよ?ノーリアクションよりマシだという話だよ?」

「…疑わしい」

あらぬ疑いをかけられつつも、なんとかシフトが終わり、メイド服から解放された。


普通の制服に戻った俺たちは、約束通り久遠さんと文化祭を楽しむことにした。


え?斎藤?

斎藤なら、雨宮に連れていかれて、そのまま部室で文芸部の出し物の展示会の手伝いに行きましたよ。


え?永松?

永松なら、高本さんに腕引っ張られてどこかへ行きましたよ。


え?俺?

俺なら、別に腕引っ張られることもなく久遠さんとぶらぶらしていますよ。


ということで、文化祭のいろんなところを回ってみた。

文芸部を冷やかしに行ったりする訳もなく、プラ板アート作りや、軽音部のミニライブを見たりといろいろ楽しんだ。


「今年はなかなか気合入ってるね」

「…うちのメイド喫茶も凄いセットだった」

「あれには驚かされたね。美術部員の活躍らしいけど、美術部ってそういう部活じゃないよね?なんなんだろうね?」

「…それに手芸部の人たちもすごかった」

「うちの学校、なんなんだろうね」

なんて話をしていると、特設ステージからなにやら声が聞こえてくる。

どうやらイベントが始まっていたらしい。


公開告白なんていうふざけたイベントが始まるのであれば、わざわざ見に行かなくてもいいのではないか?と思わなくもない。


「イベント始まるみたいだね」

「…ちょっと気になる」

「え?マジ?」

「…公開告白、らしいよ」

「らしいね…行く?」

「…実は、舞華が出るの」

「え、それ初耳」

マジかよ…じゃあ見に行かなくちゃじゃん。

く、くそー…イベント会場に久遠さんが現れなくて告るまでもなく渡部は無事死亡、という作戦が使えなくなってしまった。

しかし、高本さんの公開告白なんて面白そうなもの見ない訳にはいかない。

結果はもはや言うまでもない気がするが、一応は見ておきたい気持ちもあるので、見るとしよう。


渡部のことが気がかりだが、一旦忘れよう!

久遠さんと一緒に、文化祭の特設ステージに向かった。


特設ステージに向かうと、男女が照れくさそうにしており、会場の近くの人達が拍手喝采ムードになっているので、どうやら公開告白を成功させたらしい。

おめでとう、名前も知らない人たち。


「あ、葵…来たのね」

いつの間にか高本さんが横にいた。

すごく緊張している様子だ、大丈夫か?


「なに、高本さん今から告るの?」

「ゲッ、日向までなんでいるのよ」

「逆になんでいないと思った?」

「ぐ、ぐぬぬぬ…」

「ま、頑張ってよ。相手はどうせアイツだろ?」

「どうせとは何よ!ま、まあお察しの通りよ…」

「…舞華、応援してる。結果はもう分かりきってるけど」

「頑張れ高本さん!結果はもう分かりきってるけど」

「アンタたち、変なところで同じこと言うのなんなのよ…ま、まあ、やってやるわよ!」


次回、高本さんついに告白!!!!

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