第十話 ┌(┌^o^)┐
ダンジョン内での休憩を終えて再び行進を始めたカモ君達一行。
何故か休憩を挟んだのに休む前より疲れている気がするカモ君はそんな事を顔や態度には出さずに突き進んでいた。
ここで自分が弱腰だったり、弱音を見せたりしたら士気に関わる。とにかく突き進まなければ、と、心の中で自分を鼓舞するカモ君。
ここに来るまでに風魔法を使った索敵の疲労もあるが、どうにかダンジョンコアがあるという情報があった一つ前のフロアにたどり着いた。
そこは体育館のように開けた空間で、先頭を歩くカモ君と並ぶように歩いているギネが調べた所、落とし穴やつり天井といった罠は見受けられない様子であった。
そんな二人を挟むように斥候職の冒険者が周囲を見渡していると、カモ君の索敵魔法がすでにこちらを補足している索敵魔法に気が付いた。
「やばいっ!すでにこちらを捕捉されている!」
カモ君の声に弾かれるように周囲を見渡す冒険者達だが、こちらを補足しているという敵対存在の姿を見つけだす事は出来なかった。
カモ君の勘違いか?いや、違う。気配を消せるモンスター。そんな魔法を使えるモンスター。常人では聞き取りづらい魔法の詠唱ならカモ君の思いすごしや勘違いで片づけられた。しかし、姿は見えずともこの気配。この詠唱をカモ君が間違えるはずが無かった。
それは明らかに敵意を持った詠唱だった。その詠唱はカモ君が近い将来自分が相対する魔法だと予想していたものだった。
しかし、使う相手の声が違う。だが、その声を間違うはずがない。むしろその声でなければカモ君の耳には入らなかった。
「冒険者!俺達の後ろへ!ギネ!防御壁を!ミカエリ!俺達を一番強い風で守れ!」
ギネやミカエリに気遣う余裕がない程に現状は切羽詰まっている。
ミカエリは素直に従ったが、ギネは文句を言いたげな目でカモ君を見てくる。だが、そんな奴に構っている暇はカモ君には無かった。
まずミカエリの魔法が完成する。カモ君達を覆うように発生した竜巻が発生し、その暴風によってカモ君達の視界を灰色一色に染め上げる。
次にカモ君が魔法を完成させる。それは土と水の魔法を使って生み出された泥の壁。その泥の壁はミカエリの作り出した竜巻を囲むように生み出された。カモ君達の目から灰色の視界の向こう側が暗くなったようにしか見えない。
その様子にギネもただ事じゃないと感じとったのか魔法の詠唱を開始するが遅かった。
暴風の向こう側。灰色で一色だったはずの光景が白色。いや、黄金色に輝きだした。それはまるで太陽の光の様だった。
「全員伏せろぉおおおおおっ!」
カモ君の声を聴いて、彼を含め全員がその場に伏せる。直後、泥と竜巻の壁をぶち破った熱波が彼等を襲うのであった。
カモ君達を襲った熱波を放った存在は舌打ちをした。
先にこちらがあちらの存在を感知・攻撃したのに対処されてしまった。いや、されて当然か、自分が思っている中で最強と思われる存在があそこにいたのだから。
「さすがですね。にー様」
己が生み出した小さな太陽の熱波と爆発の威力に耐えきったカモ君達を見て、彼等の前に姿を現したのはクーの姿と声をしたナニカだった。
目の前のクーの雰囲気から自分達が知っているクーではないと察したカモ君。
なにより愛する弟がこんな殺傷能力の高い魔法を自分に向かって不意打ちで撃つはずがない。撃つなら事前通知してくるはずだ。
そんな思い切りのよ過ぎる弟。彼が東のダンジョンにいるはずがない。だから考えられる理由は一つ。
「…ドッペルゲンガー」
ミカエリは目の前のクーに似た存在に心当たりがあった。
まず、この東のダンジョンで生まれたドッペルゲンガーが北のダンジョンに繋がる通路を通り、北のダンジョンを攻略していたクーをひそかにコピーした。
そしてそのまま戦闘したかどうかは分からないがクーをコピーしたドッペルゲンガーは東のダンジョンに戻ってきてこちらを攻撃したのだろう。そうだとしたら今の状況も理解できる。つまり、あのクー擬きはモンスターだ。
クーの姿を象ったドッペルゲンガーと思わしき者はそのすぐ後ろにブタ顔の肥満体な巨漢のオーク。巨大な蝙蝠、ジャイアントバッドを背に乗せた全長五メートルの巨大な鰐ビッグマウスアリゲーター。剣のような鋭さをした角を持つ巨大な馬バイコーン。そして彼の傍に漂う霧のような物体。あれはコピーを行う前のドッペルゲンガーだ。
二体もいたのかとカモ君とミカエリは思わず舌打ちをする。
「この体が持つ情報から貴方達の持つ最大戦力はミカエリさん。貴女だった。だけど最大であって最強ではない。…あの判断力と指揮。やはり貴方が最強です。にー様」
カモ君は突入前にクーに言った。
単純な戦闘力ならカズラが最強。魔法攻撃ならミカエリが最強だと。
だけど、尊敬する兄がそう判断してもクーにとってはカモ君が最強だと信じていた。
現にミカエリは先程の奇襲で少なくないダメージを負い、うつぶせに倒れたまま立ち上がろうとしている最中だった。
あの奇襲をしのいでも、まともに戦えそうなのはカモ君と衛兵長。冒険者達だけだった。ギネは伏せるのが完全に遅かったのかフロアの隅まで転がされて目を回していた。到底戦える状態ではない。
そう目の前のドッペルゲンガーから言われた気がしたのでカモ君は半ば嬉しかった。
え、クーってばそんなに俺の事を…。(トゥンク)
なんて考えていた。
ただ、もしドッペルゲンガーがクーではなくカズラをコピーされていたら、そのふざけた身体能力でカモ君達は全滅していた。
ドッペルゲンガーがクーをコピーしたのは偶然だ。
北のダンジョンコアが破壊した大魔法を放ったのがクー。そのド派手な魔法でドッペルゲンガーはカズラではなくクーをコピーした。
この時、北のダンジョンにいたのはその一体だけだったのでカズラをコピーすることはかなわなかったが、クーの体をコピーした事で現在ダンジョンを攻略している人間の中での最強の力を持った人間を知る事が出来た。
カモ君の事である。もちろんそれはブラコンなクーの勘違いである。
魔法殺しを装備したカズラや特級魔法使いのミカエリの方がカモ君より強い。しかし、クーをコピーしたドッペルゲンガーは肉体面・魔法面を考えて総合的にカモ君が強いと判断した。完全な間違いである。
ここでコピーすべきはミカエリ一択だが、現在二本の足で立っている人間が倒れている人間より強いと判断したのだ。完全なる誤信である。
しかし、カモ君をコピーされるのも悪手だ。何せ、手数の多さと剣術・徒手空拳といった近接戦闘が出来る上に、弱いながらも腕力や素早さを一時的に上げる魔法も使えるオールラウンダーである。その上、カモ君は自分自身をコピーされたくない理由がある。
転生者という事が知られるのもマズイが、それ以上に自分とクーの記憶を持つモンスターが揃う事で恐ろしい攻撃が繰り出される事を恐れた。
自分にとってそれは恐ろしい魔法である。一度でも使われたらこちらは甚大な損害を負い、向こうは強化を受けるという魔法の言葉。それが一番恐ろしい。
そう考えていると靄の状態のドッペルゲンガーが変化し始めた。カモ君はそれを見た瞬間に飛び出した。自分に変化される前に倒さなければならない。
「コピーされる前にこいつ等を倒すぞ!」
カモ君に続いて衛兵や冒険者達も続く。特に衛兵達はカモ君のコピーを彼同様に恐れた。自分達のリーダー的存在をコピーされたら戦いにくくなる物じゃない。全滅の二文字が安易に想像できるからだ。
しかし、コピーを妨げることは出来なかった。
衛兵の射る矢はジャイアントバッドが身を挺して、走り寄ってくる冒険者はビックマウスアリゲーターが足止め。そして先頭で飛び出したカモ君もクーの魔法とバイコーンの突進で近づけないでいた。
そんな状況だからミカエリに期待せずにはいられない。彼女の魔法ならこの状況を一気にひっくり返すことが出来る。
それでも彼女は立ち上がれない。魔法も詠唱をしようとしたが土煙が舞うダンジョン内では喉を傷め、それだけではなく先程の奇襲のダメージで咳も出て、詠唱が出来ずにいた。
カモ君が何とかクーの魔法を回避しながらバイコーンを自分の魔法で生み出した岩で押し潰すことに成功するが、その時には既にドッペルゲンガーはコピーを完成させていた。
衛兵所に配られるレザーアーマーを身に纏い、幾つもののマジックアイテムを装備した清潔感のある山賊風味のある青年の姿。自分の前に鏡でもあるかのように映し出されたモンスターだった者。しかし、その瞳の奥に宿る感情は薄暗い物があった。
まだだ。まだ最悪の状況ではない。ドッペルゲンガーの二人が合流する前にどうにかして自分かクーのコピーを倒さなければとカモ君は猛攻を重ねようとするが自分のコピーが地と風の魔法を組み合わせて発生させた砂煙で思わず足を止めてしまう。
この状況で魔法を使えば仲間に誤射してしまうかもしれない。砂煙に突入すれば衛兵に誤射されるかもしれない。
カモ君も慌てて風の魔法でその砂煙を吹き飛ばす。が、その先に遭った光景は最悪の者であった。
自分とクーのコピーが仲良く並んでいる。そして自分のコピーがクーのコピーに何やら話していた。
いけない。これを止めなければ自分達の勝算は大きく崩れてしまう。
カモ君は再三自分達のコピーに向かって飛び出す。だが、あと一秒。あと一秒あればカモ君は自身のコピーを殴り飛ばせていた。だけど出来なかった。
偽物とはいえ、愛するクーの姿で取られた行動でカモ君は大ダメージを負うことになったから。
「にー様なんか嫌い」
その一言でカモ君は大きく後ろに跳ね飛ばされた。比喩的表現ではなく物理的にも心理的にも大きく後退することになった。
もう少しでカモ君のコピーに手が届くと言ったところで大きく後退した光景を離れた場所から見ていたミカエリ達にはまるでカモ君が風魔法を受けて交代したように見えた。実際のダメージはそれの倍以上あるが。
カモ君のコピーがクーのコピーにささやくと更に言葉の暴力がカモ君を襲う。
「僕達を置いて行って自分は青春を謳歌しているのですか」
「僕を次期領主の身代わりにしてコーテ姉様といちゃいちゃしていて楽しいですか」
「どうして僕がギネに蹴られるまで呆けていたんですか」
その言葉の暴力がドラゴンの牙のようにカモ君に突き刺さる。その一言一言が中級魔法のように重く響く。
自分のコピーがクーのコピーに最も突き刺さる言葉の刃をチョイスして投げかけてくるのだ。
カモ君の良心の呵責や失態についてまでカモ君が最も辛く感じ取っている事。言われたくない事まで読み取っていたカモ君のコピーはカモ君が苦しそうに後ずさる光景を見て愉快に感じているのか目と口が歪に歪んでいた。
しかし、カモ君も黙ってやられているわけではない。目の前にいるのはクー本人ではない。愛する弟の言葉ではないと自分に言い聞かせながら吠えた。
「言うはずがないだろうそんな事を!俺の弟が!俺達兄弟を侮辱するな!」
しかし既に目から血の滴が、口から胃液が零れていたカモ君の心理的ダメージは計り知れない物だった。だからこその反論。魂の咆哮にその場にいた人間・モンスターは体を一瞬膠着させる。
しかし、その反論は予想していたかのようにクーのコピーは露骨に嫌そうな顔をして言った。
「きもっ」
カモ君の体が石化したように固まる。
「ここまで拗らせているブラコン兄貴。気持ちわるっ。近寄らないでください」
この世界の主人公。ドラゴン。タイマン殺し。シータイガーと数々の強敵と対峙しても折れることが無かったカモ君の戦意が、ぐしゃっと。
カモ君の中で戦意が完膚なきまでに叩き潰される音が聞こえた。それはカモ君の事を見守っていたミカエリにも聞こえそうなほどの気概の落差だった。
目からは血涙が、口からは過呼吸になり胃液の混ざった涎をぬぐう事も出来ない程やつれてしまったカモ君の様子を見ていられない変化にミカエリは咳き込みながら声をかける。
「落ち着いてエミール君!こほっ、そいつは偽物よ!」
そんな事はわかっている。しかし夢にまで出てくるクーの姿。それに拒絶され、毛嫌いされた。
愛する者にそんな態度を取られた兄貴が無事でいられるものか。無理である。想像しただけで情緒不安定になるのに偽物とはいえ、直接言われるとそのダメージは計り知れない。
「キモい本物よりこっちのにー様のほうがいいなぁ。影のあるダークヒーローみたいで格好がいいし」
「嬉しい事を言ってくれるね。見せつけてやろうぜ」
そう言いながらカモ君とクーのコピーはお互いを抱きしめあいながらカモ君を罵っていく。
まるで非モテの人間にリア充ぶりを見せつけるバカップルのようにいちゃつき始めたコピー達。
それはカモ君が何度も自分がすることを夢想し、自分が認めた人間以外とはして欲しくない光景を見せつけられるカモ君は呻き声を上げる事しか出来なかった。
逆にミカエリはその非生産的な光景。BでLな空間を見て息を荒くした。これは奇襲のダメージの所為であって彼女の隠れた性癖からくる興奮ではない。たぶん。
そんなカモ君達をよそに他のモンスターと冒険者・衛兵達の決着がつきそうだった。担当していたモンスターもそれぞれの連携で仕留め終えていた人間達。残るモンスターはドッペルゲンガーだけだ。
これにはまずいと思ったのかコピー達はいちゃつくのをやめて彼等に向き合った。
既にカモ君の戦意はへし折った。戦線復帰は当分無理だろう。最大戦力のミカエリも何故か必要以上に意気を荒くして魔法を使う様子もない。これなら冒険者・衛兵を倒してしまえばこちらの勝ちは揺るがない。そう思い各々が魔法の詠唱を開始しながら走り出そうとした瞬間だった。
「え?」
ずぶりと。
不意にクーのコピーの胸から短刀の先が突き出していた。
今の今まで息と気配を殺していたミカエリの従者の忍者がドッペルゲンガーの死角からクーのコピーに一撃必殺の奇襲を仕掛けたのだ。
モンスター特有の人間を害するという本能に身を任せ、カモ君を嬲る事に愉悦を感じていたコピー達にそれを防ぐことなど出来なかったのだ。
忍者の刺突は見事に決まり、クーのコピーの心臓を的確に貫いていた。
何故自分の胸に短刀が突き出しているのか分からないままクーのコピーはその場に倒れてそのまま霧となって消えていった。
その様子を見ていたカモ君のコピーは忍者の方に向き直し忍者に魔法を放とうとしたがその首に衛兵の放った矢が突き刺さり、詠唱どころか呼吸すらできなくなった。
「今だ!畳み掛けろー!」
冒険者の一声により一斉攻撃を始める冒険者・衛兵達。
いくらカモ君のステータスをコピーしたとはいえ、首に矢が刺さった状態では魔法を使う事は出来ず、更に首へのダメージで呼吸困難になり、身体能力の減退により碌な抵抗が出来ないままカモ君のコピーは彼等の持つ剣になます切りにされると弟のコピーを追うように霞になって消えていった。
ドッペルゲンガーとモンスターの詰め合わせによる危機は去った。だが、こちらの被害も馬鹿にならない。魔法による奇襲によって攻略班全員にダメージとモンスター退治の疲労が目立っていた。それは魔法使い組も同じようだった。
まずギネ。こいつは目を回しているだけで戦闘には役には立ちそうにない。しかし、目立った怪我もないので目が覚めたらまたレーダー役をやってもらおう。
次にミカエリ。何故か頬をほんのり赤く染めて混乱しているのか、息遣いが荒かった。状態異常:混乱といった具合だろうか。
最後にカモ君。こっちが一番ひどい。まるで目の前で成す術無く婚約者を奪われて凌辱される光景を見る事しか出来なかったかのように憔悴しきっていた。状態異常:疲労極大に合わせてSAN値チェック失敗した恐慌状態が詰まっていた。はっきり言って廃人寸前であった。ぶっちゃけ一番使い物にならないのがカモ君だ。
冒険者・衛兵達は遠くからカモ君の奮闘を見ていたので会話の内容を完全に把握していたわけではない。が、あの自分達の前ではあまり叫ばないカモ君が大声を上げた。しかも血涙を流している。よほどの攻撃を受けたのだと思い、カモ君の回復を待つことにした。
だが、それも十五分ほどだ。それ以上の時間をここで過ごすわけには行けない。
ダンジョンコアがあるフロアまであともう少しなのだ。もたもたしている間に新たなモンスターが生み出されるのは阻止したい。
ギネが意識を取り戻し動けるようになったのを見てダンジョンの行進を再開した。そしてダンジョンコアのあるフロアにつくまで憔悴しきったカモ君にミカエリがつきっきり励ましていた。
「大丈夫だって。貴方の弟さんは貴方の事が好きすよ。そうですよね、衛兵の皆さん」
「そうですよ、エミール様。クー様も貴方様の事を尊敬していると日頃おっしゃっておりましたよ」
そう言われる事三十分。何とかカモ君は戦線復帰を果たした。そうすることでダンジョンコアが安置されているフロアまで来ることが出来た。
ダンジョンコアの近くには二足歩行の鰐人間リザードマン。三メートル近い体を持った猿のキラーエイプ。そしてダンジョンコアのとこから立ち上る霧。新しいドッペルゲンガーが生まれていた。
しかし、それだけであった。カモ君とギネのおかげで敵情を知れたこと。斥候職の冒険者達のおかげで彼等に気づかれることなく近づけたミカエリの放った魔法で空間ごと切り裂いたかのような魔法で出来た巨大な雷の剣でリザードマン。キラーエイプは丸焦げになって絶命。ドッペルゲンガーもダンジョンコアと共に爆発四散した。
そしてダンジョン全体が鳴動する。
ダンジョンコアが壊されたことによりダンジョンの自壊が始まったのだ。
これ以上、このダンジョンに留まる必要は無い。今まで来た道を一気に駆け抜けていく。一番運動が苦手そうなギネを冒険者の一人にお金と魔法による身体強化のバフつけて背負っていくように頼んだカモ君。
冒険者達や衛兵からクーのコピーを倒した忍者は何処にと辺りを見渡していたが、きっと気配を殺して隠れながら自分達と脱出するだろうとミカエリがそう言うと、更にダンジョンから逃げ出すスピードを上げた。
既にミカエリもカモ君も残った魔力全てを注ぎ込むつもりで自身を含めた冒険者・衛兵の全員に身体強化魔法をかけて走り続けた。そして、彼等は無事地上に戻ることが出来たのだった。
そんな彼等の殆どは達成感に溢れていたが、そんな中、未だにショックを抜け切れていないやつれたカモ君の姿待機所で帰還を待っていたルーナ。北のダンジョンを攻略して少し休んだら後発隊としてダンジョンに挑もうとしていた本物のクーは首をかしげることになるのであった。




