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鴨が鍋に入ってやって来た  作者: さわZ
旗だらけのカモの煮っころがし
170/205

序章 これは勝ちましたわ

ネーナ王国の最西端に当たる領地の一角。

そこはリーラン王国の領地に接する事から防衛線を兼ねた城塞都市だった。

だが、ここ数年のうちに自国の戦力。特に魔法関連の力が上昇したことにより、防衛地点とは名ばかりのリーラン王国の攻略拠点となりつつあった。

武器の質は魔法の力の上昇から来る、より効率的なダンジョン攻略の成果から上がった。

特にマジックアイテムだけではなく、魔法金属も出土する深層と呼ばれるダンジョンから入手する事で一般的な武器や防具といった兵器の質は上がった。それを扱うネーナ王国の兵士たちの力量も上がった。最早、ネーナ王国は世界一の軍事国家だと宣う役人が出るほどである。

そんな人達の意志が具現化するように設けられた施設が出来た。

それが決闘場。コロッセウム。

そこで行われる第一試合はリーラン王国と自国。ネーナ王国から選出された選手同士の殺し合い。リーラン王国のモカ領を賭けた決闘だ。

選手は魔法を学ぶ学生と言う幼さを隠しきれない子供と言ってもいい生徒だ。

だが、そんな事は関係ないと盛り上がるネーナ王国の国民達。

決闘前に互いの選手となった子供達が決闘会場。直径百メートルの円状の舞台の上に上がって来た時は更に盛り上がった。

簡単なルール説明を受ける両者だったが、明らかにリーラン王国側からやって来た選手は気おされているように見えた。それもそうだろう。彼等にとっては完全にアウェーでの戦いだ。

この施設を作り上げたミカエリ・ヌ・セーテと彼女の護衛数名。そして、リーラン王国やって来た役人数名だけが、リーラン王国側を応援する側だ。残りは全てネーナ王国の人間だ。99%ネーナ王国と言ってもいい。

そんな中でも毅然に立ち振る舞うリーラン王国側の選手達。それを気に食わないとヤジを飛ばす観客達だが、そこには加虐心を隠そうともしない下衆な表情だった。

見るからにわかる。

ネーナ王国は整然とされ、統一された白一色の鎧。もしくはローブを羽織っていた。用いる武器は剣や杖と言った多種に行き渡っていたが、そのどれもが上級アイテム以上の物。更には控室にはその倍の種類のアイテムが用意されており、どのような相手が来ても対応できる。その上、回復アイテムも充実している。

前述もしたが、ここ最近のネーナ王国の力は増している。今回出場する選手達もその恩恵がある。力量・装備品・物資。その全てにおいてネーナ王国はリーラン王国の上を言っていると誰もが信じていた。

リーラン王国の選手達の装備も悪くはないだろうが明らかに格落ちだろう。

その上、統一性のないアイテムを装備したリーラン王国の選手の表情から見ても力量は幼いと素人目にはそう映った。

特にリーラン王国のリーダーを務める少年。…少年?は遠目に見ても顔色が悪い。この試合会場の圧に参っているのか終始しかめっ面をしていた。

ルール説明から出場選手の紹介をした後に各陣営に戻っていった選手達。

自国側には完成を。相手国には罵声を。

あまりにもわかりやすい特色を見せた決闘場。

そして、準備を終えた選手達が試合会場に現れた時にネーナ王国側の人達は確信した。

間違いなく副将である少年には勝てると確信した。

なぜならばその少年は準備してきたにも関わらず試合説明の時よりも明らかに疲弊していた。より正確にいうのであれば、全身で息をして、血行は良くなったようだが体の節々に血で汚したような跡が見られた。まるで、控室で激闘を繰り広げたかのような疲労を見せていたのだから。


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