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肉体の魔力

魔法の源について。

魔力の話が続き、

 魔法の源、魔力についての説明は続いていた。

 レアは魔法というものにあこがれていたのだろうか。

 説明に熱が入っている。

「魔力は人間の肉体にも宿っています。

 種類は様々で『数千、数万種類の力が宿っている』そうです。

 ただ、普段は調和が取れている状態なので、力と力が打ち消しあって大した

能力にはならないそうです。

 でも稀に、数万とも言われている力の一種類だけが偏って宿る方がいます。

 それを『異能者』『超能力者』と呼んでいるそうです。

 触らずに物を動かしたり、物の記憶を読み取ったりできるそうで」

「?」

 ピタリ、と彼女の説明が止んだ。

「実際に魔力の性質を読み取ってみましょう」

「は?」

「プランターさんにも特別な能力があるかもしれません」

「いや、俺にはそういうのはないと思うけどな」

 特殊な才能があれば、力がないことで悩んだりはしない。

「レアは? どんな魔力が宿ってるんだ?」

「私の魔力は、プランターさんも知っての通り『時間短縮』です」

「ああ」

 行動力四倍か。

「一種類だけ、なんだっけ?」

「いえ。他に『硬化』『強化』。珍しいところでは『創剣』の魔力も」

「そうけん?」

「体内で『剣を作り出す』魔力です」

「ええ!? 魔力ってそんなことまでできるのか?」

「私の持つ才能では、一生かかっても、剣は生み出せないと思います。

 良くてナイフ一本というところでしょうか」

「それでも、一生かければナイフを生み出せるんだろ?」

「生み出す、と言っても物理的かつ物質的に、です。

 剣の出来るところが悪いと内臓を痛めて、命に関わることもあります」

「意外と大変だな」

「多くの場合、剣は背中にできます。

 アザのように形が浮かび上がって、やがて剥がれ落ちるそうです」

「剥がれた後は、武器として使えるわけだ」

「はい。

 私としても内臓を傷つけられるくらいならアザになってくれた方がいい

と思っています」

「どっちにしても、傷跡が残らないといいけどな」

「ええ、まあ」

「? 女の子なんだし。傷が残ったら大変だろ?」

「あ、はい。いえ」

「?」

 唐突に、レアが黙ってしまった。

 記憶を掘り返して、三秒前に自分が言った台詞を思い出す。

「あ」

 キザな台詞だった。

 男の子である俺と、女の子であるレアが二人きりでいることを強く意識して

しまうような台詞だ。

「そろそろ俺、作業に戻ろうかな」

「はい。わかりました」

 そう言うレアは、安堵の表情を浮かべていた。

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