第一章
木星防衛軍本部 中央指令室では黒いスーツのスタンリッジ司令が
男性オペレーターに索敵を指示していた
「司令、四体目の人型の怪物です。」
ちょっと陛下に会ってくる!!
司令は踵を返した。人型の怪物迎撃作戦の作戦名が分からないのだ
エレベーターですれ違った長身の士官は鬼のような司令に恐れをなしている
「おいおい。司令はどこに行くんだ?」
索敵中の男性オペレーターは指令室に来たイケメン士官に敬礼した
「陛下のところです。」
で、例の人型の怪物は?
防衛軍に依然接近中です!!
ヤバいな…。司令は作戦名の名称が分からなくてあんなに怒ってるんだ
だが、敵はここへ来ている。
副司令は?
「ジョン、君なら打開策はあるのか?」
白髪交じりの副司令が口を開いた。
「俺なら、木星の怪物初号機と零号機発進準備を整えます。司令はキャサリンに出撃要請をしているでしょうから。」
よし、怪物全機の起動実験及び発進準備
「カーライル副司令!!」
黒い髪の女性士官 キャサリンだ
「キャサリン君、司令から聞いたんだね?」
はい。スタンリッジ家の血をひく者として当然かと。
うなだれて指令室を後にするキャサリン
ジョンはそれが気になっている
自動ドアが開き、彼女は長い廊下を歩いてゆく
発進準備が整ったら連絡してくれ。
オペレーターにそう言い、ジョンは彼女を追いかけてゆく
「キャサリン!!」
追いつき、人目のない所で彼女を抱きしめるジョン
「ジョン、私はホントは戦いたくないの。」
そうだよな。いくらスタンリッジ家の令嬢だろうと戦いたくないよな。
キャサリンの本音が聞けてよかった。
2人は月の光が差すバラの庭園へ。
彼はキャサリンが警戒を解かない理由が分からない
戦い意外に警戒を解けない理由があるのだろう。
「キャサリン、精神科の先生に診てもらおうか。」
ごめん…。ジョン。
大丈夫だ。キャサリンが理解してくれているのには感謝してる
逆もあるだろ?
ポンポンと頭をなで、キャサリンは落ち着く。
木星中央市立総合病院の精神科外来に来た2人。
看護師にいきさつを説明したジョンは彼女の担当医と会った
恰幅の良い体型の男性担当医はジョン君、彼女の診察に同席できないか?
と尋ねた
彼も快諾した
「キャサリン君、君が戦い以外に警戒を解けない理由とはなんだ?」
白衣の担当医は彼女が話せる状態になるまで待つ。
彼女の右手は彼の左手と繋がれている