第30話心配してくれる人達。
インフルエンザを発症し3日目の朝、未だ高熱は続き寝覚めは最悪だ。
「頭が割れる、、倦怠感が酷い、、死にそう、、、。」
ーーーあぁあああぁああああ。
声にもならない嗚咽を漏らす。情緒は不安定でメンタルは崩壊していた。
布団に包まり、天井を見つめる。ただただ痛みが過ぎ去るのを耐えて待つ。
「もぅ、殺してくれ。どうせ誰も悲しまないし、、正直生きるのだるいよ。36まで生きたら後はもうやることないよ。」
今際の際を望んでいた刹那、、
ピンポーン
家のチャイムが鳴った。しかし、俺は熱で起き上がれない。
ピンポンピンポンピンポン!
「せんぱーーーーい!いるー?入りますね!」
俺の部屋に似つかわない少女の声が響いた。
ーーー田中だ。男と同じく少女に変身できる。黒髪ツインテ日焼け美少女の男だ。
「やっぱりいた!インフルってxで見て心配になりましたよ。島のアイドルなんだから気をつけましょー!!」
軽口を叩く田中に、普段なら喝を入れるが今はそんな元気もない。
「冷えピタ持ってきましたよ!貼りますね。プリンもあるっすよー。」
田中の看病を受け少し元気になる。ーーいや、このシチュエーションとても良い。
田中は中身は男だが、見た目は黒髪ツインテ日焼け美少女。その看病を受けている。
最高か、、、、
「ーー田中、ありがとう。」
「?」
ひととおり看病をして田中は、笑って帰って行った。
少し元気になり、スマホを見ると着信が50件あった。
斎藤だ。海野うさぎ(俺)のマネージャーだ。
俺が孤独死してないか心配していたらしく、内地からわざわざ島に来る寸前だった。
電話で「大丈夫!」と必死になだめ、ついでに「頼むから、まともなグッズを出してくれ」と念を押した。
「病み上がりに変なグッズを出してきそうだなあいつは、、。」
5日目の朝。熱が下がり、体の違和感はあるが元気になった。何度も死にかけたが生きていた。
ピロピロ
Xの通知音が鳴る。
インフル中はアイドル活動をしていなかったから、またうさ友が荒れているのかと思い、恐る恐るスマホを見る。
(うさぎーー生きてるかー?)
(元気なうさぎをカモン!)
(うさぎNo. 1早く復帰して!!)
(あぁあぁ〜うさぎに会いたいんじゃ〜)
(うさぎーーー死ぬなーーーーーーーーーー)
俺を心配してくれる人達って結構いたんだな。
もちろん、金髪美少女の俺が望まれているだけだ。でも前と変わったよな、、なんか。
「田中も看病に来たし、マネージャーもいる。もしかして俺って充実してるんじゃないか?」
なんとも言えない不思議な気持ちに駆られ、恥、照れ、安心感、気持ちがぎゅーーっと優しくなり、それらに自分自身が悶絶した。
「もう分からん。」
読んでいただきありがとうございます。
TSものが好きで今回思い切って書いてみました。
駄文ですが頑張ります。
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