展/きがする、
高さ約50mある人型戦闘機と自分の意識を繋げる。
自分が何をすればいいのかわからない。
何もせず動かずにいると地面が上昇し始めた。
気づけば外にいる。
つまりあの施設は地下にあったということだ。
だがそんなことを今は考えてられない。
なぜなら目の前に神経通達式傀儡と同じぐらいの高さのある二本足で手も二本ある、まるで巨人のような生命体がいるからだ。
「 ン、、ィン、、シン、、シン聞こえる??
私、ミスラよ。」
「あっ、う、うん。聞こえる。なんか脳に直接話しかけてるみたい」
「そう。あなたの脳私の声をそのまま記号化してあなたの脳に送ってるの。
いい?今目の前にいるのは"昏繪娜亞"(クレーター)と言われる超巨大生物よ。」
「超巨大と言われてもこの僕と意識が繋がってる人型戦闘機も超巨大だけど、、、」
「そんなことはいいの。
今はあの生物を倒すの。足に剣があるでしょ?
その剣を手にとってあいつと戦うの」
「でもどうやってとるんだよ」
「あなたの意識はそのかいらいと繋がってるの。
だから剣をとることに意識を向けば動くの。」
「わ、わかった。やってみる。
剣をとる、剣をとる、、剣をとる、、、」
するとまるで自分の体のように人型戦闘機が動き剣をとり出した。
前から昏繪娜亞というらしい超巨大生物が襲ってくる。
数百メートルもある距離をものすごい速さでこっちに向かって走ってくる。
僕の意識と繋がっている神経通達式傀儡は手に持っている剣で昏繪娜亞の胸の部分を思いっきり刺していた。
僕の頭の中で思っていた
"倒さないと。。"
という考え、思いがおそらく伝わり行動に移したのだろう。
アニメや漫画などのように‘相手は手強いようだ’とかそういうのは全くなく一瞬で倒せてしまった。
昏繪娜亞は後ろに倒れ体が光、塵となってしまった。
その後すぐにかいらいとの接続が切れ自分の見ている周りの光景は一瞬にしてずっと座っていた部屋の光景に移り変わっていた。
「あなた、なかなかやるね」
なぜかミスラは少し不機嫌そうに僕にそう言った。
僕は疑問に思っていたことを聞く。
「ミスラはこの神経通達式傀儡には乗らないの?」
「あなたの事、私嫌いだわ」
なぜかもっと不機嫌にさせてしまった。
そのままミスラは部屋から去ってしまった。
部屋に1人残された自分そこにこの組織の方が部屋に入ってきた。
「はじめまして、私は"異魂内部神経通達式傀儡操縦者管轄管理者のアイと言います。
よろしくね、シン君」
「な、長い役職ですね、、」
「まぁ端的に言えばあなたの管理及び監視よ。
って管理も監視も変わらないかな、、」
見た目は20代ぐらいの若い女性だ。
ミスラと違って清楚感がある。
今まで会ってきて1番真面目な人かも知れない。
「じゃあ、シン君とりあえずあなたがこれから住むことになる部屋があるからそこに案内します。」
言われるがままに案内された。
だがそれがまた長かった。
色も形も変わらない壁と廊下、もうあれこれ30分ぐらい歩いてる気がする。
「あ、あのまだですか?」
「もう少しで着きますよ」
その言葉を希望に歩く。。。
するとそこからは1.2ふんで着いた。
「ここがあなたの生活拠点です」
ドアを開けると思ったより広い。
学校の教室ぐらいの広さだ。
しかも部屋というより家だ。
水道はもちろんガスも通っていて冷蔵庫などの家電製品も置いてある。
「ちなみに食料などは自動で冷蔵庫に搬入されますので安心してください」
「まるで貴族ですね、、」
「シン君は今のところ唯一の神経通達式傀儡のパイロットですから」
「今のところ、、、?」
「はい、これまで数々の人たちが神経を繋ごうとしてきましたが全員失敗及び不可能でした」
「は、はぁ」
「今日はもう何もないので明日の朝、また来ますね」
そう言って部屋を出て行った。
気づけばもう夕方の4時だ。
なんだか今日1日が長いような短いようなよくわからない日だったと感じる。
「疲れたし今日はもう寝るかぁ」
自分の部屋にあるシャワールームのようなところで体を洗いそのまま寝ることにした。
目を覚まし、部屋の壁にかかっている時計を見ると朝の7時。
久しぶりにぐっすりと眠れた気がした。
するとちょうどドアが開き、
「おはようございます。シン君。
"30分後に来い"とダイ総司令官からの命令があります。」
アイさんは優しい声で僕に伝えた。
「わかりました。ありがとうございます。
ちなみにどうやって呼ばれた場所まで行けば??」
「この地図に書いてあるとおりに行けば着くと思います」
地図を渡された。
やはりとても広い。
普通の建物とは思えないぐらい広かった。
念のため10分前に自分の部屋を出て呼ばれた場所へと向かう。
だが広いせいかギリギリの時間に着いた。
まるで迷路のようだった。
「し、失礼します。」
そう言ってドアを開けると広い部屋の真ん中に椅子と机が用意してあり総司令官であるダイが座っている。
机を挟み反対側にもう一つ椅子がある。
おそらく僕が座るのだろう。
「さぁ、座りたまえ。シン君」
「は、はい。」
言われたままに座るとダイ総司令官は話し始めた。
「昨日ミスラから聞かれただろう、ハザードドライブの件だがおそらく君もハザードドライブについては何もわからないだろう。
あの装置は君が昨日乗った"神経通達式傀儡"の重要なデータ及びに次へのステージは行くためのものが入っているんだ」
「それはどういうことですか。あのかいらいは完成じゃないんですか?」
「完成してるが完成はしていない。
例えてみよう。目の悪い少年がいたとする。
その子は眼鏡をしていなくても生きてはいける。
だが眼鏡をすればその子の見て感じる世界は変わるだろう。
それと一緒だよ。
あの"神経通達式傀儡"はもっと上のステージへ行かなければならないのだよ。
だからハザードドライブが必要なんだ。
だがそう言っても君はハザードドライブについては何も知らなかったんだね。
今はそれでもいい。また何かわかったり、思い出したら教えてくれ。」
「あ、あの。昨日僕が戦った"昏繪娜亞"って何ですか。
それに自分はなぜかいらいに乗らないと行けないんですか、そもそも神経通達式傀儡ってなんなんですか。。。」
「まぁ落ち着きたまえ、一気に質問するものでもない。答えは単純さ。
だがその答えを言ったところで君は納得はしないだろう。だからひとつだけ教えてあげよう。
"昏繪娜亞"、我々がそう呼ぶあの超巨大生物は2943年に一度地球を侵略している。」
「そ、それはど、どういう、、」
「言ったとおりだよ。一度人間はあの超巨大生物に負けているのだよ。
だから次は負けない。人間のために戦っているのだよ。だから君は乗るんだ。
それじゃあわたしはここで失礼するよ。
君には知らないといけない真実がまだたくさんある」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
そう言ったがもう遅かった。ダイ総司令官は部屋を出て行ってしまった。
僕も部屋を出て自分の部屋に戻ろうとすると廊下にミスラが立っていた。
「おと、、、総司令官と何を話したの。」
「昏繪娜亞の事とかハザードドライブの事。」
「そう。。。ちょっと私についてきなさい」
そう言って僕の手を掴み知らない部屋に連れてかれる。
おそらくミスラの部屋だろう。
だかその部屋は"女子の部屋"ではなく完全に"調査員の部屋"のようだった。
机の上には大量の資料。
床には神経通達式傀儡の写真や昏繪娜亞の写真。
それに僕がかいらいに乗る時に被るヘルメットの試作品のようなものも置いてある。
「いい?あなたはこれからいくつもの試練が待っているわ。それをあなたは乗り越えなければならない。」
昨日は不機嫌だったのに何故かそんな様子はなく淡々と話し続ける。
「わたしはあなたのことが嫌い。でもあなたにしかできないことがある限りわたしはそれをサポートしなからばならないわ。
だからあなたはかいらいに乗り続けて人間を守りなさい。
話はそれだけよ。もう出ていいわ」
そう言いながら僕の背中を押しながら部屋から出した。
何が言いたいかはあまりわからないがとにかく人間を守れるのは僕だけらしい。
おそらくミスラも神経を繋ごうとした1人だったのだろう。
だから昨日言ったことに対しても不機嫌になってしまったのだろう。
そう考えると僕が悪いと少し罪悪感を感じた。
そのまま自分の部屋に戻る。
すると机の上に手紙が置いてあった。
「運命へ、、、」
そう書いてあった。
書いた人とかそういうのは全く書いてなかった。
書いてある手紙を読む。。。
「やぁシン君。君が燕樹シン、そうだね。と聞いても手紙だから答えは返ってこないけどね。
君はいろいろ気になるだろう。
僕が誰かとか何故手紙なのかとか。
君はこの世界を守らなければならない。おそらくそれはもう知っているだろう。
僕はみんなみたいに守ってくれなんて言わない。
ハザードドライブを見つけてほしい。
それだけだ。君が持っていたことは既に知っている。
母からもらいそのまま地下室に1人でいたこともね。
ここからはオフレコで頼むよ。
この手紙を読んだらすぐにトイレにでも流すんだ。
君は利用されている。でも全て利用されているわけではない。君が人間を守れる唯一の子であるのは間違いない。だがそれはとても危険なことでもある。
君の選択一つで世界は変わるかもしれない。滅亡するかもしれないし、救われるかもしれない。
救うために動いてくれ。
ハザードドライブを見つけてくれ。」
この手紙に書いてあることは僕は全てはわからない。まだ理解できない。
でも世界は混沌へと向かっている気がする。
そんな
きがする、
どうも柴です。
ギリギリの投稿になってしまいました。
今回は多めのカットとかはせずに逆に無駄な部分が多いかもしれません。申し訳ありません。
さぁ次回で終わります。
最終話はもしかしたら納得のいく終わり方ではないかもしれませんがお楽しみに待ってくださったら嬉しいです。
また活動報告#3の方でもいろいろ書いていますのでぜひお読みください。
次回もよろしくお願いします。