マリーと文通を2
マリーからの返事が届いた。ひとまず連絡が付いたという事実に、俺はただ安心した。
ここひと月気が気では無かったので、やはりレジとコードのシステムを作って貰ったら、次は遠距離連絡の手段を開発して欲しい。
…無理言って、研究所のユニスさんが倒れるとまずいな。
ナンさんが、本当に城に来てくれればいいけど…。いや、来たら来たで、一瞬でナンさんの方が主導権握って、引っ張りまわしそうだな。
さて、肝心の手紙の方は、どうだろうか。
お兄さんへ
手紙なんて書くのは初めてなので、なんだか不思議です。もし、おかしかったらすみません。
なんとも、マリーらしい、堅い出だしだなあ。
俺はなんだか笑ってしまった。
さて、色々言いたい事はありますが、ひとまず状況はわかりました。
うんうん。
こちらは平気です。ソウさん達と一緒ですし、変わらずやっていけると思います。お兄さんの事ですから、そちらでも、他の人には出来ないような、すごい貢献をしているのだと思います。
そこまで言われる程では無いと思うが…。いや、今この国にとっては、それ程の事なのか? どちらにせよ、願った通り問題なくやれてるみたいだ。良かった。
そう思い、俺は続きを読み進めていく。
ところでお兄さん。
うん?
どうですか? そちらの暮らしは楽しくやれていますか?
また寝ているローナさんを見て、鼻の下を伸ばす毎日ですか?
イエローさんもご一緒なんですよね。また見惚れて、変態な視線を向けているんですかね?
まさかとは思いますが、アンシアさんや、私の知らない―――。
俺は、そっと手紙を閉じた。
…。
騎竜便は、今日中に出発してしまう。
俺は返事に何を書くべきか、しっかり検討する時間も無く、なぜか浮気の言い訳みたいな手紙を返す羽目になった。後から思ったが、さらりと流して、普通に仕事関連の事を書けば良かった。
相変わらず、マリーからの信用を勝ち得ていないらしい。そんなに、女癖の悪い様な行動は取って無いはずなのに、どうしてこんなイメージを持たれているのか。
なんだかとてもショックだった。
まあでも、こういう事を気にするくらいには、余裕があるって事だよな。
俺はそう考え、マリーの健康を確信し、良かったと思う事にした。
…うん。




