転校生の山本君
「おはよぉ~!夕奈!」
「おっはぁ~!玲奈!」
私は親友の夕奈と挨拶をした。
ウチらは小1からの親友だ。
中1になった今でも親友のままだ。
家も近いし、いつも一緒に登校している。
「よし!HRを始めるぞ!…その前に、今日から新しい友達が増えます!転校生がきました!」
『友達が増えますって小学生かww』
私は心の中でツッコミをした。
夕奈も同じことを思っていたのか、こっちを向いて笑っている。
━━━━バンっっ!
「おい、早く教室の中に入れろよ!」
転校生はなぜかこっちへ向かって走ってくる。
「お、オマエ…玲奈か?」
『転校生がなんで私の名前を…?』
「そ…そうだけど…。」
「お、おい!俺だよ!覚えてないのか?」
知らない…私こんな人知らない…。
誰だろう…?
夕奈の方を見ると、顔を真っ赤にして転校生を見ている。
『??』
私はますますわからなくなった。
仕方がないので名前を聞いてみた。
「オマエ、マジで分かってないのか…。はぁー…俺だよ!山本 響輝!」
「やまもと…ひびき?」
『!!』
「あ!まさか…小2の頃転校した…?」
「そうだ。オマエ記憶力なさすぎ(笑)」
歯を出してニカっと笑うその顔で、私は全て思い出した。
『山本君って…夕奈が告った人じゃん…だから夕奈は顔を真っ赤にして…』
「??」
山本君は不思議そうに私を見ている。
「こら!山本君!自己紹介をしなさい!」
「俺の名前は、山本 響輝。小2まで、玲奈と夕奈と同じ小学校で、2人とは親しいです。よろしくお願いします。」
周りの女子がキャーキャー言っている。
山本君モテたもんな…。
山本君が転校してきた日の放課後。
私は屋上に呼び出された。
覚えてなかったら怒られるのかな…。
そんなことを考えながら、私は屋上へ向かった。
屋上に着くと山本君がいた。
いきなり振り向き、ニカっと歯を出して、とびきりの笑顔を見せてきた。
そして…
「俺、玲奈のこと好きだわ。」
『え…え??嘘だ!何言ってんのこの人!今日は転校して初日だよ?!』
私はすっごいパニくった。
「何パニクってんの?(笑)」
私は顔を真っ赤にして、
「な、何言ってんの?!ば、バカじゃないの?!」
と言って、屋上から逃げようとした。
「好きだって言ってんのに、逃げるの?」
「・・・」
私は聞こえないふりをして、屋上から逃げた。
『意味わかんないっ…!!』
私は猛ダッシュで家に帰っていった。
処女作です。
初めて書いたので、皆様の感想が気になります。
もしよかったら、感想をよろしくお願いします!
次は、『山本君の太陽の笑顔』の2話を書きたいと思います。
読んでくれたら、とても嬉しいです!