閑話。うふふ。千里眼とか便利よね。モラル?ナニソレ美味しいの?
同時投稿三個目です。
「珍しいわよね、あの子の傍に居ることを許すなんて」
遠く彼方を見るような瞳をしたビーが面白そうに隣に問いかけた。
問いかけられた方は何も返すことなくただ小さな笑みを口元に浮かべた。
「ほーんとなに考えてんだか?今回の被害はどれ位かしらね?」
「リィナ以外の存在に価値なんてないから興味ないね」
「それもそうね。あの子に被害がいかなきゃヒトなんてどーでもいーわ」
あたし、シーリンだし。
酷薄な笑みを浮かべたビーはその言葉にあっさり頷いた。
彼女と同じように遠く彼方を見るような瞳をしながらライトは愉快そうな口調で言葉を返した。
「ネジくれたもんだよね、創造主も。同じ地に属しているくせに断絶させるなんて。煩わしくないから良いけどね」
「協調性って言葉知ってる?我らが主は」
「女神に対してならね。キミに言われたくないけどさ」
「あら、あたしは知ってるわよ?協調性」
「知ってるだけだろ」
「そうとも言うわね。シーリンにそんなものあるわけないじゃない、超個人主義なんだから」
お互いに視線を向けることなく、彼女達は軽口を叩きあった。
「あら?あらあらあら。何かちょっとよい雰囲気じゃない?あの子ったら可愛い笑み浮かべちゃって〜」
「う〜ん。うっかり殺したくなるよね、リィナの笑顔見るなんて目を抉っちゃおうかなぁ」
にこやかな笑みを口元に張り付けながらライトは爽やかに毒を吐いた。
その言葉に面白がった楽しそうな声があがった。
「コワッ。黒いわぁ〜発言まっくろ〜」
「素直と言ってよね」
「あはは。素直!素直って言葉の意味が虚しくなるわね〜」
二人は、リィナ達がその部屋を出るまで出歯亀しながら一見楽しそうに会話を続けたのだった。