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特殊の勧誘

「はぁ-!疲れるわ-」


「自分=疲れた」


「幾ら何処の会にも所属しとらんからって、全部の会の任務を任せるか?」


「現状=雑務に似てる」


「そうやな…」


愚痴を言いながら、学園の迎えの車を待つ挽我と寺冬


「遅いなぁ、何やっとんや?迎えは」


「自分=解らない」




バァァァァン!!


遠くで爆発音がする


「何や!?何や!?」


「原因=不明!!」



「車が爆発したんだよ」


影から声がする


「何やと!?」


「事件かも知れない=現場へ向かう!!」



「その必要は無いんじゃないかな?」

「爆発したのは君達のお迎えだよ」



「寺冬!伏せいや!!」


「!!」


挽我と寺冬の頭上には、手榴弾が2つ



ガァァァァン!!


「死んじゃったかな?」

「まぁ、「殺すな」って、言われてたけど…、「雑魚だった」って、事で…」


「誰が雑魚や?」


爆炎の中、平然と立っている挽我

その下には、寺冬が伏せている


「凄いね!今の爆発で何とも無いんだ!!」

「顔面ぐらい、吹き飛んだ物かと思ってたんだけど…」


「舐めいなや」

「そんな、柔な体しとらんわ」


「まぁ、傷は負っちゃったみたいだけど…」


「それも関係あらへん」


シュゥゥゥウウゥ…


自分の傷を治療する挽我


「本当に凄いね!!」


「…それよか、お前、何者や?」

「タダモンや無いな?」


「う-ん、極度の心配性…かな?」


「何やと?」


「それより、お仲間は大丈夫?」


「!!」


挽我が後ろを向くと、寺冬の背後には人影


「寺冬!!」


「自分=解ってる」


キィィィン!!


敵の剣を弾く寺冬


「む、やるね」


「自分=そこまで甘くない!!」


「良い表情だ」


「此所羅!もう、実力試しは良いだろう!?」


「ん、良いんじゃないの?」


「君達、先刻の無礼を詫びるよ」

「私は毀棄梨」


「彼は此所羅だ」


淡々と、説明を始める女


「ちと待ていや」


「何だい?君」


「アンタ達、何者や?」

「ふざけんと答えろや」


「…ゼロの毀棄梨だ」


「同じく、此所羅」


「…ゼロ?」

「あの犯罪組織の?」


「そうだ」


「嘘やろ?あのチ-ムはボスが捕まって、解散したって聞いとるで」


「また、再結成したんだよ」


「それ=本当」


「何や?寺冬まで」


「彼達の実力=本物」


「…なるほどな」

「確かに、そんじゃそこらの者や無い」


「で、君達に用が有るんだ」


「?」


「ゼロに入らない?」


「…あ?」

「冗談、キツイで」


「いやいや!本気だよ」


「ワシ達の服装見て解らんか?」

「ワシ達はWG学園の生徒や!!」


「それを解った上で、誘ってるんだけど…」


「却下や!却下!!」


「自分=挽我と同じ意見」



「…それは残念」


「毀棄梨!どうする?」


「…消すしかないね」


「やっぱり?」



「そう言う展開と思ったわ」


「自分=同意」


















数時間後、WG学園


保健室


「イトウさん!緊急です!!」


治療委員会が保健室に怪我人を運んでくる


「騒がしいな!誰かが怪我でもしたのかい?」


「無所属の挽我 蛇都異が重傷!早急の治療が必要です!!」


「解った!ベットに寝かせてくれ!!」


「了解しました!!」


ベットに寝かされる挽我


「ハァ…!!」


シュゥゥウゥゥウ…


傷の手当てをするイトウ



数十分後…


「ふぅ、コレでひとまず安心だろう」

「君達は、彼を発見した場所、時刻、状況を生徒会に報告してくるんだ」


「解りました」


バタン


治療委員会が保健室から出て行く


「…何があったんだ?まったく」



「…」


「ん?」



「…」


何かを、小声で呟く挽我


「驚いたな、この状態で喋れるのか」



「寺冬…、待っとれや」

「ワシが、ワシが助けたるけいの…」


「!!」

「挽我!寺冬は何処だ!?」


「その声…、イトウさんやな」

「寺冬は…、連れ去られてしもうた」

「ゼロに…」


「何だって!?」




廃墟ビル


「おい、毀棄梨…」


「何?暴祖」


「何だ?このガキは」


「寺冬って言うらしい」

「可愛い子だよ」


「キサマの年下の男好きの趣味もここまで行くと恐ろしいぞ」

「誘拐とは…」


「失礼な!誘拐では無いぞ!!」

「勧誘を断ったから、連れてきただけだ!!」


「無断で、だろ?」


「勿論だ!!」


「…それを誘拐って言うんだよ」

「なぁ?此所羅」


「…そうだね」


「どうした?テンションだだ下がりじゃねぇか」

「シシシシシシ!そうか!白珠が帰っちまったもんな!?」

「仲が良いのも悪くはねぇが、組織に迷惑かける関係まで行くなよ?」


「「迷惑をかける関係」って、何だ?」


首をかしげる毀棄梨


「お前が、今からそのガキにしようとしてることをする関係だよ!!」


「まったく!暴祖の言葉はいつも汚いな!!」


「シシシシシ!否定はしねぇよ」



WG学園、生徒会室


生徒会室では、治療員会が春白に挽我のことを報告していた


「…そう、挽我君が」


メモを記す春白


「一緒に、任務に出ていた寺冬 氷蘭は?」


「行方不明です」

「その事については、調査の後、報告します」


「そう、解ったわ」

「お疲れ様」


「失礼します」


そう言って、生徒会室から出て行く治療委員会


「…大変なことになったわね」

「秋雨君も、気をつけてね」


「?」


「最近、特殊能力者が襲われる事件が多発してるの」

「先刻も、挽我君が重傷、寺冬君は行方不明らしいわ」


「本当ですか!?」


「ええ、秋雨君も、気をつけてね」


「見舞いに行ってきます!!」


「…いってらっしゃい」


全力疾走で、保健室に向かう秋雨


それと入れ違いで、七糸が生徒会室に入ってくる


「失礼しますぅ-、って、会長さんはいらっしゃらないんですかぁ-?」


「何だか、急に休暇を取って、亞幹璃君と出て行ったわよ?」


「そうなんですかぁ-」


「何か用?」


「いえ-、ウチの会長から「居たら呼んでこい」と言われましたので-」


「そうなの?タイミングが悪かったみたいね」


「ではぁ-、帰って、会長に報告しますぅ-」


「ええ、よろしく」


そう言って、七糸は出ていった

読んでいただきありがとうございました

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