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報告会


クラウン達を連れ、WG学園に戻った秋雨達


「秋雨 紅葉、ただいま戻りました」


「ご苦労様だったね」


秋雨達を校長が迎える


「秋雨君達は、コレで任務終了だから」


「解りました」


「生徒会室に行って、会長に任務終了を報告すると良い」


「はい」


「ああ、コイツらも連れて行ってくれ」


「?」


秋雨の横には、トルアとロ-ブ、ミナモが笑顔で待っている


「彼達は、クラウンの付き添いだからな」

「まぁ、報告の後、彼達の暇つぶしに付き合ってくれ」


「…はい」


そう言って、秋雨達は生徒会室に向かっていった


「さて、俺達は校長室に向かうとするか」


「そうですね」




校長室


「久しぶりだな、クラウン」


「お久しぶりです!ロックさん」


「スカルには、後で挨拶に行くと良い」


「はい」


「どうだ?レイドとボルトは元気にしてるか?」


「しっかり、アメリカ支部を支えてますよ」



「うん、流石は俺が見込んだだけはあるね」



「「俺」って…、校長なんですから、威厳を持って「私」って言ってくださいよ」


「始めは言ってたんだけど、面倒くさくなってさ~」


「アナタって人は…」


「ああ、空港で厄介事を起こさなかっただろうな?」


「…」


クラウンが目を背ける


「…起こさなかっただろうな?」


「…すいません」


「…やっぱりか」

「あれ程、起こすなと行ったのに」


「ジャック犯がですね…」


「いや、空港を破壊してないなら良いよ」


「そう言う問題ですか?」


「…まぁ、本題に入ろう」


「そうですね」



「アメリカ支部から、お前がわざわざ来たって事は…」

「何か有ったのか?」


「その事については、各支部長が来てからにしませんか?」


「各支部長?」


「はい、WG学園支部長の方々、全員に来て貰います」


「ちょっと待て!何人呼んでるんだ!?」


「各支部長、全員です」


「…全員!?」

「ツキワやガット、ブラッドにコクトが来るのか!?」


「神月さんにも来ていただきます」


「…それ程のことなんですよ」


「…そうか」



数十分後


校長室


「全員、集まったな」


真面目な表情のロック


校長室には、ロック、ツキワ、ガット、ブラット、コクト、メタル、スカルが居る


「各、5支部長と本部長、あとメタルが集まったわけだが…」


「レイドとボルトの代役で、クラウンに来て貰っている」


「クラウン、用件を言ってくれ」


「はい」



「能力者犯罪組織「ゼロ」が動き始めました」


「「ゼロ」が!?」


ざわめく校長室


「…1つ聞きたい」


「何ですか?ツキワさん」


「ゼロは、滅んだはずだ」

「ゼロのリ-ダ-は我がロシア支部の監獄に今も幽閉している」


「それが問題なんです」


「?」


「何者かは解りませんが、新しいゼロのリ-ダ-が犯行予告を送ってきました」


「犯行予告?」


「「我がゼロのリ-ダ-を奪還する」だそうです」


「妙だな…」


ブラッドが呟く


「奪還するなら、そんな犯行予告を送ってくる必要性はないだろう?」


メタルが横から口を出す


「いや、あのプライドの高い能力者犯罪組織、ゼロだ」

「犯行予告もあり得なくはない」


「…それもそうか」


「それにしても、無謀なことだな」

「あのゼロにロシア支部に攻め入る戦力が有ったか?」


「いや、無いはずだが…」


「ますます解らないな…」


全員が首をかしげる






「ロックさん、聞きたい事が有ります」


「何だ?神月」


「アナタの所の生徒が、先日、本部周辺の海域で、全裸の変死体で見つかりました」


「何だと!?」


「背中には、意味不明の文字が書かれていましたが…、心当たりは?」


「…無いな」


「どんな文字だ?」


コクトが横から口を出す


「直線と丸で作られた文字です」

「どの国の文字にも当てはまりません」


「…俺の支部周辺でも見つかったぞ」

「ただし、一般人だったな」


「実は、アメリカでも見つかっているんです」

「…状態は最悪でしたが」


「神月、その死体はどんな状態だった?」


「背中に、妙な文字が焼き付けられていました」

「恐らく、火属性の能力者の仕業でしょう」


「死者が出た…か」


「アンタの所は初めてだったな?ロック」


「…ああ、その死体はどうしてる?」


「身元確認が不可能な状態でしたので、死因を解明するために解剖しています」


「…スカル!この1週間で任務から戻ってない者の情報を調べてくれ」


「…解りました」


バタン!


スカルは校長室から出て行った


「それと、コレが重要な話です」


「…ゼロのこと以上にか?」


「はい」



「先日、アメリカの北部で、莫大な生命エネルギ-反応が確認されました」


「珍しいことじゃないだろう?」

「火山の噴火や、動物や植物の異常発生でも確認できることだ」


「いいえ、確認されたのは町中です」


「町中?ネズミでも大量発生したのか?」


「いえ、その様なことは有りません」



「発生源の民家の中には、枯渇した死体が発見されました」

「死んでから、何十年も経った状態です」


「何十年も?」

「そんなに時間があったら、誰かが気付くだろう」


「いえ、前日まで、その人は町のバ-で酒を飲んでいたそうです」


「それはないだろう」

「死んでから、いきなり何十年も経った状態にはならないはずだ」


「恐らく、能力者の仕業かと」


「コレを言えば、不謹慎かもしれないが、その程度のことで俺達を収集したのか?」

「単なる、能力者の事件じゃないか」


「いえ、気になるのは、その男も能力者であったこと、そしてその男の言っていたことです」


「酒に酔った男は、隣の客やマスタ-に向かって、叫んでいたそうです」


「何を言っていたんだ?」


「「俺達は、神の能力を手に入れた」…と」


「神の能力?」


「酒に酔って、無茶苦茶なことを言っていたのか?」


「いえ、酒に酔ったその男を家に運んだ友人が、その男の寝言で…」

「「神よ、我を導きたまえ、五神と三賢者の御心のままに…」と、聞いたそうです」


「…」


全員が沈黙する



「…コレは大変なことになってないか?」


「ああ、「五神」と「三賢者」のキ-ワ-ドが出てきた時点でおかしい」


「…「神の能力」か」

メタルが呟く


「…クラウン、その男は「俺達は」と言っていたんだな?」


「はい、そうです」


「…相手は複数か」

「その男は、その情報を口走ったが為に殺されたと考えた方が良いな」


「…死体を枯渇させる能力か」

「水系…、いや、火系の能力か?」


「特殊の可能性も捨てきれない」

「「莫大なエネルギ-反応」も気になる」


「…まさかとは思うが、この事件、ゼロと関係があるんじゃないのか?」


「どうしてだ?」


「「神の能力」…、何の能力かは解らないが、凄まじい能力だと思う」

「その能力を手に入れたのがゼロで、その男もゼロの一員だった…」


「それで、秘密事項を喋って殺された…ってワケか」


「そうだろうな」


「ロシア支部に攻め入るのも、神の能力を手に入れたからか…」


「なるほど、それなら話が分かる」


「まぁ、断定は出来ないがな」


「…そうだな」



「僕からの報告は以上です」

「他に、皆さんから報告は?」


全員が首を横に振る


「解りました、それでは、本日はお集まりいただきありがとうございました」



その一言で、クラウンの報告会は終了した


読んでいただきありがとうございました

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