ハロウィン!アメ強奪戦5
「さてさて、残りのアメを集めようかな…」
「でも、誰から集めるんだ?」
「…オキナさんアメ-ルさんに勝てるとは思えないし…」
「誰かから奪うしかないか…」
「そうだな」
会話をしながら、歩いて行く秋雨と竜山
2人はそれぞれ、アメを2個所持している
「居たぁぁぁ!!」
2人の上から、大きな声がする
「秋雨!竜山!やっと見つけた!!」
「黒マントか!!」
「来い!相手をしてやる!!」
トンッ
静かに2人の前に飛び降りる黒マント
「ふぅ~!捜すのに苦労したよ」
「えっと…」
「あ!僕を知らないかい?2人とも」
「誰?」
「食堂、副料理長のフェザ-だよ」
「フェザ-?」
「よく外出してるから、知らない人も多いんだけどね」
「で、2人を捜してたんだけど…」
ガチャ!
武器を構える秋雨と竜山
「うわ!やめてくれよ!物騒だな!!」
「…戦いに来たのでは?」
「いや、通達だよ!通達」
「通達?」
「校長からね」
「?」
「「やっぱり、例年通り、皆、3つ集められそうにないから…」
「「アメを1つでも所持してる者は、体育館に集合」だって」
「…体育館って、何処ですか?」
「試験会場が体育館」
「そうだったんですか」
「早く行ってね~」
「は、はぁ…」
「コレでも、後、何人かに通達に行かなきゃいけないんだよ」
「トウツさん「店が忙しいから」って僕に行かせるんだから…」
愚痴りながら、フェザ-は飛んでいった
「体育館か…」
「行く?」
「しかないよな」
体育館
「は-い!皆、集まりまひたね!!」
やたらとハイテンションの校長
「それでひゃ、見事、アメを集めひゃ皆はんはぁ~」
だんだん、ろれつが回らなくなってきた
バッタ----ン!!
ぶっ倒れる校長
「!?」
ざわめく会場
「運んで!運んで!!」
スカル教頭の指示の元、金田とガルスが校長を運んでいく
「すいません!校長が飲みすぎで倒れました」
「飲み過ぎって…」
「酷い話よね」
2人の会話にGLが入ってくる
「あ、GL」
「どうしたんだ?」
「あの人、保健室に怪我人を運んだ後「せっかくのイベントだから」って、バカ飲みして…」
「アレか」
「そうなのよ」
「ま、「怪我人と校長の治療を手伝ってくれたお礼」って、イトウさんがアメくれたから良いんだけどね」
「俺達、全員が1個ずつか」
「そうなるな」
「え-!校長に代わって、説明します!!」
スカルが前で説明を始める
「アメを1つでも所持している方は、その他の所持者と対戦し、優勝者がアメを獲得します!!」
「簡単に言うと、ト-ナメント方式です」
「では、アメを所持しているのは…」
「1年、秋雨 紅葉、竜山 虎雨真、GL、夜風 珠洲三」
「2年、七糸 武冥、水無月 紫苑」
「3年、岩角 瓦威斗、風華 舞桜、白刃之 斬歌」
「以上の9名で、ト-ナメントを行っていただきます!!」
「また、厳正なるくじ引きでシ-ドを…」
「その必要は無いみたいですよ、スカルさん」
ネオンが夜風を指さす
「アレって、戦える状態ですか?」
「…」
首狩に抱きついて、離れない夜風
「首狩さんと一緒じゃなきゃ嫌です!!」
「…え-、棄権者が一名、出ましたので8名になりました」
「ト-ナメントは、当初の予定を変更し、後日行われますので、しっかり体調を整えてください!!」
「では、ご健闘をお祈りします!!」
スカルの一言で、体育館での説明は終了した
「そう言えば…」
「どうした?秋雨」
「水無月さんって、イベント中に見なかったけど…」
「それはね、秋雨君」
「あ、骸瀧さん」
上機嫌の骸瀧が3人の前に現る
「水無月ちゃんのファンの人が、アメをくれたってワケ」
「確か、寺…、そうそう!寺冬って言ってたかしら」
「アイツか…」
「廃校の時も助けてくれたし、中々良い奴だわ!彼は」
「確かに、悪い奴じゃないですね」
「で、その水無月さんは?」
「明日に備えて、部屋で休んでるみたいね」
「そうですか」
「それと、七糸って誰ですか?」
「私ですぅ~」
「!?」
のほほんとした七糸が4人の前に立つ
「私ぃ~、鏡燕さんの目を盗んでアメを拾ってきましたぁ~」
「頑張りますぅ~」
「ああ!お互いに頑張ろう!!」
「で、この後、お茶でもどう?」
竜山の悪い癖が出た
「良いですよぉ~」
「私ぃ~、首狩先輩を夜風ちゃんに取られたんでぇ~」
「今、相手を捜してるんですよぉ~」
「あ、そうなんだ」
竜山の目が光る
「じゃぁ、早速、行こうか」
「その後、私の部屋に来ませんかぁ~?」
「何で?」
「●●●●やりましょぉ~」
「!!」
まさかの放送禁止用語が飛び出る
「良いね」
「良くない!!」
「何だ?秋雨」
「冗談だよ!冗談!!」
「お前だと、冗談には思えないんだよ!!」
「そうか?」
「心配要らない」
「骸瀧さん!」
「私が付いて行く」
「!!」
竜山の顔が青ざめる
「七糸ちゃん、部屋には私が行こう」
「いや、本末転倒ですよ、それ」
「仕方ないわね…、私が付き添うわ」
「僕も付き添うか…」
結局、全員で付き添うことになった…
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