幽霊事件3
「ここで、寝ていろ」
そう言って、鬼怒さんは自分の部屋に、僕達を招き入れた
結構きれいな部屋だ
「寝てろって…」
「それと、GLの目的って…?」
「生命エネルギ-の摂取だ」
「…摂取?」
「イトウさんの調べでは、君が倒れた後、君の唇に生命エネルギ-の痕跡があったそうだ」
「キスで吸いだした、ってことですか!?」
超興奮の竜山
「彼女も能力で出てきた代物、生命エネルギ-が必要だったんだろう」
「でも、何で僕が…?」
「真のエネルギ-は、6属性の中で最も純度が高いからね」
「あの-、鬼怒先輩?」
「どうした?竜山」
「真って何ですか?」
「ああ、お前には言ってなかったな」
「希少な属性のエネルギ-の事だよ」
「へぇ~」
「竜山、お前は何だったの?」
「俺か?俺は火だったよ」
「そうなんだ…」
「羨ましいぜ~!希少だってか!!」
「ま、だからGLとキスできたんだったなw」
「…黙れ」
コイツ…、完全に嫉妬してる
「でも、何で他の人の所にまで?」
「品定めって所だろう」
「って、言うことは!!GLって被害にあった全員とキスしたんですか!?」
「いや…、GLは能力の固まり、だから、近づいただけで属性は解るはずだ」
「なるほど…」
「じゃぁ、もしかして、GLもファ-ストキスなのか!?」
「どうでもいい…」
「良くねぇよ!!」
「俺だってキスしたこと無いのに!!」
その性格のだからな…
「君が寝ていれば、GLも油断して近づいてくる」
「そこを、捕獲するんですね!!」
「その通り」
「GLって幽霊ですよね」
「いや、違う」
「例えだよ」
「能力者が死んでも、存在し続ける能力だからな」
「さて、寝てくれるかな?」
「そんなに、すぐ寝ろ、って言われても…」
「…竜山」
「何ですか?」
「外に出ていてくれ」
「…?」
「…解りました」
竜山が外に出て行く
「何だろ…?」
竜山も困惑しているな…
「…秋雨」
「はい?」
「ゴァウフゥ!!」
「悪いな…」
鬼怒さんのパンチが入った
「…う」
「これで気絶しないのか!?」
「大した物だ」
「ふざ…けないで…くださ…い」
「仕方ない、狸寝入りしろ」
「…はい」
腹の痛みは、収まらない
「竜山!入って来い!!」
「終わりました?」
「狸寝入りに変更だ」
「は-い」
この2人は…
それから何時間経ったのか、解らない
鬼怒さんは寝てしまったか?
竜山は…
「ぐぅ…ムニャムニャ…」
寝てやがる
GLが来たらどうする気だ!?
「…ん?」
目の前にGL
「来た…!!」
体は動かない
金縛りって奴か!?
「いただきま~す」
ニコニコしながら迫ってくるGL
やばい!やばい!!
セカンドキスまでこんな強引に…!!
「そこまでだ」
鬼怒さんがGLの前に立ちふさがる
鬼怒さん!!
「GL!もう秋雨からエネルギ-を吸うな!!」
「だって…、欲しいんだもん」
「駄目だ」
「ちょっとだけじゃん」
「それでも、駄目だ」
「う~」
ふくれっ面のGL
…竜山だったら飛びついてるな
「じゃぁ、交換条件にしよっ!」
「…交換条件だと?」
「うん!」
GLが鬼怒さんに何か言っている
何を言ってるんだ!?
「これで良いでしょ?」
「まぁ、良いだろ」
「よし!決定ね!!」
「ああ、後は自由にしろ」
…え?
自由にしろって…
鬼怒さん?
「いただきま~す!!」
「んむ!!」
人生のセカンドキス
…強制的にGLで決定
読んでいただきありがとうございました