ハロウィン!!
「さ-て、今年もやってきたわよ!このイベントが!!」
会長が生徒会全員を収集し、演説をしている
「ハロウィンよ!!」
「うおおぉぉぉお!!」
盛り上がる2年生陣
密かにガッツポ-ズをする3年生陣
え?何?何なの?コレ…と、言わんばかりの1年生陣
「1年生の皆は初めてだから、説明するわね」
「ハロウィンイベントでは、まず前夜のパ-ティ、次に当日のイベント、後日の後片付けとなるわ!!」
「最も重要なのは、当日のイベント!!」
「校内に潜伏するハロウィン役者を見つけ出し…」
「「トリックオアトリ-ト!!」と叫ぶのよ!!」
「そうすることで貰える飴を、3つ集めれば…」
「ものすごい景品が貰えるわ!!」
「うぉおおおぉぉ!!」
さらに盛り上がる2、3年生陣
「さぁ!今日は明日のパ-ティに備えて、皆、衣装準備よ!!」
「イエッサ-!!」
ちりぢりに散っていく2、3年生陣
そして、取り残された1年生陣
「あ-、1年生は何するか解らないわね?」
「はい…」
「適当に、誰かから衣装を貰うかしてきなさい!!」
「そんな、無茶苦茶な…」
「行く?行かない?」
微笑む会長
「行きます!!」
1年生陣も散っていく
1年寮
「どうする?竜山…」
「「どうする」って…」
「衣装はないし…」
「竜山お兄ちゃん!秋雨お兄ちゃん!!」
2人の背後から、火衣良ちゃんの声
「ばぁ--!!」
白い布に、穴を2つ開けただけの簡単な衣装を着た火衣良ちゃん
「えへへ-!驚いた?」
「火衣良ちゃんでも用意してるのに…」
「俺達は…」
さらに、しずむ2人
「あ!メタルさんからプレゼントだって!!」
火衣良ちゃんが箱を2人に渡す
「何だ?コレ…」
箱を開ける秋雨
ビヨォォォン!!
中から、妙な顔が飛び出す
「うわぁ!?」
ビヨンビヨン…
ゆれる顔
「何だ…、びっくり箱か」
「何か入ってるぞ?」
箱の中には、手紙と袋
「「秋雨、竜山、GL!お前らの衣装を用意してやったぞ!!感謝しろ!!」」
「だって…」
「衣装?」
中には3人分の衣装があった
「おお、これまたレギュラ-な…」
「「竜山は狼男、秋雨はカボチャのジャックランタン」だって…」
「GLは?」
「…」
箱の中を見つめる竜山
「俺、メタルさんにお礼言ってくる」
「?」
「ただいまぁ-」
「おかえり」
GLが帰宅する
「何してるの?」
「ハロウィンイベントの衣装だって」
「私の有る?」
「有るけど…」
「どれ-?」
箱の中を覗くGL
「…」
箱の中には、ヒョウ柄の衣装があった
「…無駄に露出度が高くないか?」
「…」
「GL?」
GLが衣装に付いていた手紙を読む
「「喫茶店イベントの時はお世話になりました by金田」」
「…」
GLから
禍々しい怨念が溢れ出す
「…頑張れ、GL」
生徒会室
「あら!秋雨君、竜山君、GL!どうしたの?」
3人は揃って生徒会室に来ていた
「皆、似合ってるわね-」
春白が3人に話しかける
「そうですか?」
「うん!GLが特に」
顔を真っ赤にしながら、GLが震えている
「あ、ありがとうございます…」
「さて、今回は誰が優勝するのかしら?」
会長が切り出す
「はい?」
「「ハロウィンコンテスト」よ」
「ハロウィンコンテスト?」
「生徒会、風紀委員、治療委員、その他の代表者2名が参加する一大イベントよ!!」
「何をするんですか?」
「簡単に言えば、ファッションショ-よ」
「ああ、なるほど」
「優勝チ-ムには、特別賞金が与えられるわ」
「へぇ~」
「生徒会からは、誰が参加するんですか?」
「水無月ちゃん、骸瀧さんよ!!」
「ちなみに、前コンテスト優勝チ-ムね!」
「そうなんですか?」
「風紀委員会からは、夜風ちゃんと火衣良ちゃんらしいわ」
「火衣良ちゃん、参加するのか…」
「治療委員会からは、GLと椿姫さん」
「へぇ~」
「…え?」
「その他、先生陣からは…」
「ちょっと待ってください!!」
「何?GL」
「私、参加するんですか?」
「らしいわね」
「この格好で!?」
「ええ、そうよ」
「う、嘘…」
完全にオ-バ-ヒ-ト状態に陥るGL
「で、その他、先生陣からは、ネオンさんと美海さん」
「意外なチョイス!!」
「他にも、出たがった人がいるらしいけど、人数的にアウトにされたらしいわよ」
「「他にも」?」
「女性は、美海ちゃんとネオンさんだけじゃ…」
「何だ?秋雨、知らないのか?」
「他にも結構居るわよ」
「皆、知らないだけよ~」
「そうだったのか…」
「着替え終わったぞ」
「俺もだ」
鬼怒と岩角が奥の部屋から出てくる
「----!!」
言葉を失う春白
鬼怒は吸血鬼の衣装
岩角はアインシュタイン
「これ以上ないほど、似合ってますね」
「そうか?」
「鬼怒先輩!血を吸ってくれませんか!?」
眼をキラキラさせる春白
「何を言ってるんだ?お前は…」
「あれ?天鹿和さんと刃影さんは?」
「あの2人も、そろそろ着替え終わるだろう」
「お待たせ-」
「着替え終わったぞ」
2人も奥の部屋から出てきた
「どう?似合うかな?」
天鹿和はゾンビの衣装
「結構、リアルですね…」
「放送事故にならなきゃ良いけど…」
刃影はコウモリの衣装
「…このイベントに意味はあるのか?」
「…さぁ?」
「さて、私達も着替えましょう!春白ちゃん!!」
「はい!!」
2人が奥の部屋に入っていく
「あの2人はどんな衣装に着替えるんでしょうか?」
「さぁな?」
ひっそり、忍び寄る竜山
「竜山、死にたいのか?」
「見えるなら本望!!」
「お待たせ~」
2人が奥の部屋から出てくる
「あ…」
鉢合わせになる竜山
ゴッ!!
鈍い音が響く
「私は魔女にしてみましたぁ~」
会長は魔女の衣装
「似合う?」
「ええ、そのステッキに血さえ付いていなければ」
「…どうですか?鬼怒さん」
モジモジしながら、春白が出てくる
春白はバンシ-の衣装である
「似合うんじゃないか?」
「はぅぅうう~」
その言葉と同時に気絶する春白
「さて!イベントの準備は万端ね!!」
「明日に備えて、各自就寝!!」
「は-い」
そうして、全員が寮に戻っていった
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