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逆襲作戦

護衛任務も終わり、秋雨は通常業務に戻っていた


「秋雨君!ちょっと来てくれますか?」


扉の隙間から秋雨を呼ぶ亞幹璃


「すいません、仕事中に…」


「何か用?」


「ええ、実は…」






「えっと…、聞き間違いかな?」


「いえ、そんな事はありません」


「聞き間違いでしょ?」


「いえ、聞き間違えてませんよ」



「…「会長に逆襲したい」って」

「自殺志願者?」


「いえ、そんな事は…」



「亞幹璃、やめた方が良い」


「しかし、会長に一泡吹かせないと、僕の気が収まりません」


「だったら、一人でやれば…」


「協力者が必要なんです!!」


「他の人に…」


「全員、断られました」


「もう、秋雨君しか居ないんです!!」



「えぇ…」


「お願いします!!」


「いや、でも…」


「本当に!!」


「…解ったよ」


「ありがとうございますぅぅ!!」


「でも、身に危険が及ぶと感じたら、手を引かして貰うからね」


「はい!」




「…で、どんな逆襲するの?」


「まずは…」


亞幹璃の手には、ワサビ


「何?コレ」


「お茶に溶かし込みます!!」


「うわぁ…」


「そのお茶を会長の机に置いておけば…」


「飲む、と?」


「はい!!」


「大丈夫かな…?」



逆襲作戦、その1


生徒会室近くの小部屋


「置いてきたよ!」


「ありがとうございます!!」


隠しカメラで、生徒会室を観察する秋雨と亞幹璃


「あ!会長が来た!!」


会長がイスに腰をかける


「さぁ!飲んでください!!」


お茶を掴む会長


「…」


じっ、と見つめる


「刃影君!」


「何だ?」


ビュン!!


会長が刃影にワサビ入りのお茶を投げる


「ッッッッッッッッ!!」


お茶を浴びて、悶絶する刃影


「やっぱり!変だと思った!!」

微笑む会長


刃影が全力で生徒会室から出て行く



「…亞幹璃?」


「…何でしょうか?」


「失敗?」


「…ですね」


逆襲作戦、その2


「ガラの悪そうな人に、会長を脅すようにお願いしてきました!!」


「失敗すると思うよ…」


「大丈夫です!!」


柱の影から、ガラの悪そうな生徒を見守る2人



「おい!会長さん!!」


「何かしら?」


「テメェ…、最近調子に乗ってるらしいな」


「あら、そうかしら?」


「調子乗りすぎると、どうなるか…」


パァン!!


会長の素早い突きが、ガラの悪い生徒を直撃する


「うごぉ…」


ドタァァン!!


倒れる生徒


「誰に依頼されたのかしら?」


「1年の…」


「1年の?」


「亞幹璃…」


「ありがとう」


ガクッ…


力尽きる生徒


「さて…」


ゆっくり立ち上がる会長


「亞幹璃君!出ていらっしゃい」


「…やばくない?亞幹璃」


「…やばいですね」


「…頑張ってね!!」


逃亡する秋雨


「待ってください!!」


秋雨の足を掴む亞幹璃


「「逃げる」って、言ったじゃないか!!」


「このタイミングはないでしょう!!」


「その通りよ」


「!!」


2人の背後には会長


「2人揃って、仲の良いことね…」


「亞幹璃君、タダでは済まないわよ…」


禍々しいオ-ラが会長から流れ出す


「は、はい…」


「さ、お仕置き室に行きましょう」


「秋雨君~~~~!!」


ズルズルと引きずられていく亞幹璃


「お仕置き室って…?」


唖然とする秋雨



逆襲作戦決行から、次の日


「助けてください!秋雨君!!」


「え?」


亞幹璃が叫んでいる


「何!?何があったの!?」


猫耳と猫尾でメイド服、手には肉球の亞幹璃が走ってくる



「逃がさないわよ!!」


その後を会長が全力で追ってくる


「こっち来ないで!!」


「助けて…」


ガシッ!!


亞幹璃の頭を会長が掴む


「さ、逃げ出したんだから、もう一回、お仕置き室行きね」


「助けてください~~!!」


「…ご愁傷様です」


ズルズルと引きずられていく亞幹璃


「…お仕置き室って、何なんだ?」


「知らないのか?」


岩角が話しかけてくる


「知ってるんですか?岩角さん」


「一度だけ、見たことがある」


「大量のコスプレ衣装に、妙な道具が有ったな」


「会長に気に入られたヤツが、連行されるらしい…」



「お気の毒に…、亞幹璃」


「…まったくだ」



その日から1週間、亞幹璃の格好がメイド服になりました



読んでいただきありがとうございました

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