後始末
首狩と刃影が突撃した
首狩は鎌を豪快に振り回し、刃影は短刀で容赦なく斬り殺していく
2人は銃弾を全て避け、だんだんと美海と主人に近づいて行く
「来るなぁ!!」
懐から出した銃を2人に向ける主人
ヒュン!
刃影の短刀が、風を切る
それと同時に、空中に舞う腕
「ぎゃぁああぁ!私の腕がぁぁ!!」
叫ぶ主人
「止まりなさい!!」
貴婦人が秋雨に銃を突きつける
「この子がどうなっても良いの!?」
「良いさ」
「足手まといだ」
「な…!!」
「ま、人質に取られていたら…、の話だがな」
ガッ!!
秋雨が銃を掴む
ドロォ…
銃は溶け、地面に落ちる
「ひぃ!!」
悲鳴を上げる貴婦人
「いやぁあぁあ!!」
門に向かって走り出す
「逃げるな、ゴミ」
ヒュン!!
刃影が短刀を投げる
ドスッ
貴婦人の頭に短刀が刺さり、貫通する
「げぁ…」
バタッ…
地面に倒れる貴婦人
「さて、後はテメェだけだな」
「ひぃいい!!」
腰を抜かす主人
「やめろ!やめてくれ!!」
「金なら出す!幾らでもだ!!」
「あ?金の問題じゃねぇ」
「俺の気分の問題だ」
足を振り上げる首狩
ゴッ!!
主人の顔を蹴りつける
ゴッ!ゴッ!!ゴッ!!
何度も、何度も容赦なく蹴りつける
「無様だな!悪魔野郎!!」
笑い叫ぶ首狩
「やめてください!!」
「あ?」
美海が主人の前に手を広げて立つ
「もう、お父さんに酷いことしないでください!!」
「何、言ってんだ?」
「酷い子としたのは「お父さん」だろうが」
「でも…」
「お嬢様!!」
執事が叫ぶ
「このままでは、お嬢様は悪魔の食物にされてしまいます!!」
「幼き頃から、お嬢様をお世話させていただいた私には、それは耐えれません!!」
「どうか!そこをお退きください!!」
「…」
沈黙する美海
「美海!私を見捨てないでくれ!!」
顔が見にくく歪んだ主人が美海の足を掴む
「少し、間違っただけなんだ!お前を食物に何てしないから!!」
「さぁ!私の元に戻ってきてくれ!!」
「…ごめんなさい、お父さん」
美海が主人の手を払う
「!!」
「私、もう、お父様を信じられません…」
「ふざけるなぁぁぁ!!」
主人が美海の首を掴む
「私の!私の人生はどうなる!?」
「今までの人生は!どうなるんだ!?」
「く、苦しい…」
「黙ってろ、ゴミ野郎」
ゴス!!
刃影が、美海の首を掴む手を蹴り落とす
「今の俺は気分が良いんだよ」
「それとも、気を損ねて死にたいのか?」
「ひぃい…!!」
「見逃してやる」
「もう、こんな事するんじゃねぇぞ」
「は、はいぃ!!」
「刃影!終わったぞ!!」
首狩が屋敷の中から走ってくる
「ご苦労だったな」
「帰るぞ!秋雨!!」
「良いんですか!?」
「何がだ?」
「見逃して良いんですか!?」
「構わねぇよ」
「美海、執事のジジィ!」
「はい!?」
「お前らも来るか?もう、ココにいたって仕方がないだろう」
「…はい、そうさせて貰います」
5人は、門へ向かう
5人の後ろ姿を、主人は見ていた
「くそ…!くそ!くそ!!」
「かならず、逆襲してやる!!」
「私には、この屋敷と金がある限り…!!」
「必ず逆襲して、私をミ見逃したことを後悔…」
「おい!主人!!」
「ひぃ!?」
刃影が主人を呼ぶ
「お前、地獄って知ってるか?」
「え…?」
ポチッ
刃影がボタンを押す
「地獄に行け、ゴミ野郎」
ガァァァアアァァァァアアン!!!
激しい轟音が辺りを包む
轟音と共に、屋敷は爆発し、燃えさかる
「火薬の設置、ご苦労だったな!首狩」
「俺は知らねぇぞ?」
「始末書の数ハンパねぇからな」
「ゴミを残すより、幾分マシだ」
「…あっそ」
「執事のジジィ!」
「…は、はい?」
「あの黒ス-ツの男はアンタが雇ったんだろ?」
「ええ、そうです」
「幻覚も、戦い方も全て私が指示しました」
「中々、良い作戦だったが、精神状態が普通のヤツにやらせちゃダメだろ」
「以上じゃなきゃ、あのやり方は耐えられない」
「…申し訳ございません」
「アナタ達が、彼に敗北し、私がお嬢様を連れ去る計画だったのです」
「アナタ達がココまで手練れだったとは…」
「ま、どうでも良いさ」
「美海!」
「…」
下を向く美海
「美海!!」
「は、はい!?」
「お前、これからどうするんだ?」
「え…?」
「帰る家もない、家族も居ない」
「どうするつもりだ?」
「…解りません」
「泣いていたって、仕方がないだろう」
「もう、取り返しも付かないんだからな」
「もし、良かったら、WG学園に来い」
「生命エネルギ-を解除できるかも知れない」
「え!?」
「執事のジジィもだ」
「…そうですね、そうさせていただきます」
「決まりだな」
「…首狩さん」
「何だい?秋雨君」
「刃影さんは、悲しみという感情がないのでしょうか?」
「…そうだろうね」
「幻覚とは言え、両親を平気で殺せるヤツなんて、アイツくらいだよ」
「君は、そうならないでね」
「…はい」
その後、「如月家が原因不明の爆発で全焼した」と、ニュ-スが報道された
死体もあったが、全て完全に焼けて灰と化しており、死因は焼死とされた
刃影は学園で1週間にわたり、始末書を書き続けている
美海は、イトウさんの手術を受け、75%の生命エネルギ-の除去に成功したそうだ
執事は、学園で「部屋掃除の仕方」や「マナ-教室」を開いており、連日、大人気らしい
1年寮
「秋雨!お帰り~」
竜山が秋雨を迎える
「…ゴメン、竜山」
「…何が?」
「いや、何でもない」
「そうか?」
「悩みがあるなら、気軽に相談してくれよ!!」
「ありがとう…」
「さ、メシにしようぜ!!」
「そうだな…」
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