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闇夜の脱出劇


先刻から、生徒会室の中では大きな音が響いている


「うるさいわね!!」


「出しやがれぇぇ!!」


「出すわけにはいかん!!」



1年寮


「…ん」


火衣良ちゃんが、ゆっくり布団から起き上がる


「あれ…?」


周りには誰もいない


「竜山お兄ちゃん…?GLお姉ちゃん?秋雨お兄ちゃん?」


枕をしっかり握る火衣良ちゃん


「皆、居ないの…?」


次第に心細くなっていく


「…何処?」


火衣良ちゃんは、枕をしっかり握って、秋雨達を探し出す


「何処だろ…?」



寮の窓から見ると、生徒会室に明かりが付いている


「生徒会室…?」


ギィィィィ…


扉を開け、火衣良ちゃんは、ゆっくり生徒会室に歩いて行った



生徒会室


ガァン!ガァン!!ガァン!!


ずっと、扉が叩かれている


「無駄よ!諦めなさい!!」


「この札かぁ!!」


勢いよく、札を剥がそうとする裏


バリバリバリ!!


激しい電流が、裏の体を流れる


「ぐぅぅぅぅ!?」


「解った!?諦めなさい!!」


「チクショウが…!!」



裏が窓を覗くと、火衣良ちゃんが生徒会室に向かってきている


「…ふん」



ガァァァァァン!!


激しい音が、裏の居る部屋から聞こえる


「何!?」



パラパラパラ…


何かが崩れる音


「まさか…!!」


「地面を突き破ったのか!?」



「下に急ぐわよ!岩角君!!」


「おう!!」



下の部屋に走っていく2人



生徒会室下の部屋


「何処だ!?裏!!」


幾ら探しても、裏の姿はない


「岩角君!あれ!!」


会長が天井を指さす


「!?」



天井に穴はなく、一切の傷がない


「しまった…!!」


「騙されたわ!!」



「ま、札は破れないはずだ!!」


「でも、急いで戻るわよ!!」


「おう!」




生徒会室



「皆…?」


2人と入れ違いで、火衣良ちゃんが生徒会室に入ってくる


「火衣良ちゃん」


「…誰?」



枕を強く抱きしめる火衣良ちゃん


「天鹿和だよ!」


「天鹿和…?」



「今、悪者に捕まって、閉じ込められているんだ!!」

「助けてくれないかな?」



「捕まってるの?」


「そうなんだ!」



「どうすればいいの?」


「扉のお札を剥がしてくれないかな?」



「こう…?」


パリッ…


札をゆっくり剥がす火衣良ちゃん



バァン!!


裏が勢いよく出てくる


「助かったぜ!ガキ!!」


「…?」



「テメェには、礼をしなきゃなんねぇな!!」


火衣良ちゃんを抱きかかえる裏


「眠れ」


「え…?」


カクン


火衣良ちゃんが深い眠りにつく


「寝たな…」


そして、裏は屋根に向かって走り出す



屋根前の通路


「来ないな…、裏」


「そうだな~」


「気を抜いちゃダメよ!!」



ガッ!


暗闇から、GLの頭が捕まれる


「…え?」


「眠ってろ」



バタン!!


GLが倒れ込む


「GL!!」


「来たな!裏!!」



「うぜぇな…」


ゆっくり暗闇から出てくる裏



「!!」


「火衣良ちゃん!!」



「テメェ…!!」


「火衣良ちゃんに何しやがった!?」



「関係ねぇよ!クズ共が!!」


ゴスッ!!


秋雨の腹部に、裏の手鎧がめり込む


「がぁはぁぁ…!!」


ゴトン!!


地に膝をつく秋雨


「テメェも寝てろ」


「くそ…!!」


バタン!!


秋雨も深い眠りにつく


「次はお前だ」


「来いよ」



「良い活きだな!クソガキ!!」


凄まじいスピ-ドで、裏が竜山に迫る



「それがどうした!?」


「こうしたんだよ!!」



火衣良ちゃんの首元に、手鎧を突きつける裏


「!!」


ゴスッ!!


裏の手鎧が、竜山の頭を捕らえる


「眠れ」


「くそ…!!」



ふらつきながらも、どうにか耐える竜山


「やるじゃねぇか…」


「だが…」



ゴン!!


裏が竜山の頭を殴る


「がぁ…」


「コレで終わりだ」


バタン!!


竜山も、深い眠りについた



生徒会室


「何だ…!?コレは!!」


裏の居た部屋が開き、大きな穴が開いている


「壁を殴って、音を出したのか!!」


「してやられたわ…」



「でも、札はどうやって!?」


「知らないわよ!!」



「とにかく、行き先は解ってるんだから、追うわよ!!」


「お、おう!!」



裏、監禁部屋より脱出


秋雨 紅葉、竜山 虎雨真、GL


戦闘不能



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