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小さな子

GLと亞幹璃は、教室の前にいた


「んっ!!」


ガタン!!


扉が、鈍い音と共に開く



「何…?コレ」


2人の目の前には、様々な遊び道具が転がっていた


「けん玉、ヨ-ヨ-、ブロック…」

「何なの?この遊び道具…」



「全て、小さな子供向けの物ですね」



「クスクスクス…」


どこからとも無く、笑い声が聞こえてくる…



「何!?」


コ-ン、コ-ン、コ-ン…


暗闇から、手まりが転がってくる



「これは…」



「誰か、居るの!?」




「遊ぼ…」


小さな子供の声が聞こえてくる


「…やばくないですか?GLさん」


「この感じ…、何だろ?」




鬼怒グル-プ


ギシギシ…


階段を一段上がる度に、段差が軋む



「何や、ドングリでも転がってきそうやな」


「屋根裏部屋には、真っ黒なオバケか?」


「そのうち、小さくて可愛い森の妖精も出てきそうですね」



「アナタ達のギャグセンスを疑います」



「!!」


「!!」


「…夜風か」



鬼怒達の後ろには、夜風が立っている



「ビ、ビックリしたぁ~」


「夜風!気配消すな言ようやろ!!」



「その様なギャグでは、何人も笑いません」


「キツイつっこみやな…」



「首狩はどうした?」


「後ろにいます」



夜風の後ろには、下を向く首狩



「ドングリって…w」


必死に笑いをこらえているようである



「…アナタのセンスを疑います」


「だって…、森の妖精って…w」



「…まぁ、コインは見つかった?」


「いや、見つかってない」



「階段を上がってから、話そうか」



「上がる必要性はないよ、鬼怒先輩」


「どういう事だ?首狩」



「この学校に、コインはない」



「…?」



「部屋は、全部調べたんだよ」

「隈無く…ね」



「コインは何処にもなかった」


「有ったのは、遊具だけ」



「この辺りに、こんな噂が有るって聞いたんだ」


「昔、使われていない学校で3人の子供が遊んでいた」


「日も暮れ、2人は帰ったが、1人は忘れ物を取りに帰った」



「その後、忘れ物を取りに行った子は、夜になっても帰ってこない」


「両親や近所の人達が、捜索に行ったら…」



「何もないところで遊んでる、その子が居たんだって」


「その後は、その校舎も封鎖され、その子は家に帰ったそうだけど…」



「その噂の廃校がココですか?」


「その通り!」



「今の話から、いろんな情報を思い出してみたんだけど…」


「該当する情報があってね」



「この学校は、元々、WG学園が使っていたんだ」


「能力者の療養施設に…ね」


「療養についても、研究してたらしいね」



「そういう事か…」


「あれ?もう解った?」




「GL達と合流する」

「竜山達とも…な」



「了解!」



GLグル-プ



「遊ぼう…?」


ボンヤリした、青い影がGL達に迫ってくる


「くっ…!!」


亞幹璃が、戦闘態勢に入る



「待って!!」


「やらなきゃ、やられますよ!GLさん!!」



「この子、悪い物じゃないわ!!」


「でも…!!」



「遊んでくれるの…?」



小さな子の手には、人形が握られている



「あの人形は…?」


「コレね、僕のお人形」



「…あの人形、誰かに似てない?」



よく見ると、人形は行方不明になった者に似ている


「皆、人形になってますよ!!」



「この子は能力者ね」


「能力は、人を人形にすることかしら…?」



「ねぇ、遊ぼう?」


小さな子は、ゆらりと浮かび上がる


「来ます…!!」


ヒュンッ!!



ものすごいスピ-ドで、GL達に向かってくる


「早…」


あまりの速さに、反応できないGL



パキィィン!!


小さな子を、刀が弾く



「…誰?僕の邪魔するの」


「遊びは、こんな夜中にしちゃダメだぞ?坊主」



GL達の前には、刀を構えた竜山



「大丈夫か!?GL!亞幹璃!!」



「ええ…、助かったわ」


「助かりました…」



「火衣良ちゃんは、どうしたの?竜山」



「泣き出しちゃったから、旅館に帰って貰った」


「後で、慰めてあげなきゃな…」



「…僕の遊びの、邪魔するな!!」


小さな子から、凄まじい風が吹く



「うおおぉ!?」



「消えちゃえ!!」


竜山の背後から、巨大なネズミが現れる


「キィィイィ!!」



「何だと…!?」



ゴッ!!


鈍い音が、部屋中に響き渡る



ズゥウウン…


巨大ネズミが、倒れ込む



「間に合ったか…」


「鬼怒先輩!!」

「秋雨達も!!」



「竜山!大丈夫か!?」



「ああ!大丈夫だ!!」


「GL達も、無事だな…」



「さて、遊びは終わりだ」


「とっとと、旅館に帰るぞ!!」



「はい!!」




廃校舎探索より、7時間が経っていた









読んでいただきありがとうございました

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