呪われた廃校
「ル-ルは簡単!!」
「この近くにある廃校から、コインを取って来ること!!」
「一番早く、取ってきた人が優勝ね!!」
「さぁ!行ってきてね!!」
「ちょっと待て」
無論、文句が出る
「どういう事だ?刃影はどうなった?」
鬼怒の質問に対し、メタルは呟く
「妙な詮索はしない方がいい」
「…」
「ま、ゲ-ムに賞品が無いのも、つまらないから…」
「賞品は、優勝者の望みってことで!!」
「俺達は、ココで待ってるから」
「仕方ないな」
「全員、行くぞ」
鬼怒が先頭に立ち、全員を率いる
廃校 正門
「コレが…」
全員が、歩を進めることを拒む
禍々しい校舎
漆黒のカラスの鳴き声
錆びた門
「まさに、廃校だな…」
「天鹿和!!」
「え!?何ですか!?」
「お前、メタルさん達に呼ばれてただろう?」
「は、はい」
「用件は何だったんだ?」
「コインを置いてこい…と」
「何処に置いた?」
「それが…、ココなんです」
「無いぞ」
「誰かが、持ち去ったんですかね?」
「かも、知れないな…」
バサバサ!!
カラスが、天鹿和を襲い出す
「い、痛い!!」
「ガァ-!ガァ-!!」
「あ、天鹿和先輩!!」
「どうすれば…」
オロオロする一同
「ちょ!痛いって!!」
カラスは天鹿和を突き続ける
「ガァ-!ガァ-!!」
「近づけない…!!」
カラスが邪魔で、全員、近づけないで居る
「焼き鳥にするぞ!!この糞ガラスがぁ!!」
「う、裏!!」
天鹿和が、裏になった
「だぁ-!!うぜぇ!!」
手で追い払っているが、逃げても、またすぐ来る
「ガァ-!ガァ-!!」
激しさは、いっそう増していった
「天鹿和先輩!!」
「…あれ?」
気が付くと、カラスの群れの中に天鹿和は居ない
「ど、どういう事だ…?」
周りを見渡しても、天鹿和の姿はない
「天鹿和先輩-!!」
呼んでも、返事はない
「刃影と、同じ結果だな」
「鬼怒先輩?」
「消えた」
「天鹿和と、刃影は消えたんだ」
「消えたって…」
「行くぞ」
「でも、天鹿和先輩が…!!」
「優勝者が、「消えた奴らを帰せ」と、言えばいい」
「なるほど!!」
「さぁ、行くぞ」
こうして、生徒会とその他の廃校巡りが始まった
廃校内
「そう言えば…」
「どうした?竜山」
「コインって、どうなったの?」
「あ!確かに…」
「どうせ、メタルさん達のことだ」
「この校舎の何処かにあるさ」
「今から、手分けして探そう」
「一人でも、コインを見つけて帰ればいい」
「解りました!!」
「よし、行くぞ」
校舎の奥へと進む鬼怒
「あ-!待ってくださいよぅ!!」
それを追いかける春白
「僕達も行こうか」
「秋雨…」
「どうした?竜山」
竜山の足下には、火衣良ちゃんがしがみついている
「こ、怖いよぉ…」
竜山の足を、しっかり固定してしまっている…
「俺は、ココで火衣良ちゃんと、待ってるから…」
「仕方ないな…」
「じゃ、私達だけで行きましょう」
「GL、大丈夫か?」
「何が?」
「幽霊とか、怖くないのか?」
「私の名前の由来、知らないの?」
「あはは…、ゴメン」
「彼女は、どうかは知らないけど…」
GLの視線の先には、カチンコチンに固まった水無月が居た
「あの-、水無月さん?」
「はうぁ!?」
異常に驚く水無月
「大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫よ!!」
「行きましょ!!」
一人で奥へと進む水無月
「私は、彼女について行くからね」
骸瀧も、水無月の後を追っていった
「…あれ?」
「首狩さんと、挽我達は?」
「首狩先輩なら、夜風さんと先に行ったぜ?」
「そうか」
「気をつけろよ!!」
真面目な表情の竜山
「ああ!行ってくる!!」
「行ってくるわ!!」
こうして、廃校詮索が始まった
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