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小さな記憶喪失者


イトウが、秋雨の記憶の修復に取りかかってから、数時間が経った


「秋雨、大丈夫かな…」


「大丈夫だろ」



「心配ないさ!」



竜山とGLが話していたとき、扉が開いた


「秋雨!?」



「ただいま-」


「…火衣良ちゃんか」



「あれ?竜山お兄ちゃん!GLお姉ちゃん!!」


「帰ってたの!?」



「ただいま」


「おかえり-!!」



泣きながら、飛びついてくる火衣良ちゃん



「寂しかったよぉ!」


「あはは…、ごめんごめん」



「あれ?秋雨お兄ちゃんは?」



「…もうすぐ帰ってくるからね」


「うん!解った!!」



ガチャッ…


静かに、扉が開く



「待たせたな」


「イトウさん!!」



「…秋雨だ」


そこには、秋雨が居る


ただし、身長が縮んでいた


「秋雨!」


「う…あ?」



「良かった…!良かった…!!」



「ありがとうございます!イトウさん!!」



「いや、それが…」


「その秋雨は、身長が縮んでいるだろう?」



「確かに、火衣良ちゃんぐらいになってますね…」



「記憶を消したとき「この体格で世話をするのはキツイだろう」と思ってな」


「縮めた」



「「縮めた」って…」


「秋雨の体型だけでなく、体内から、何から何まで縮めたからな」


「育児方法は、普通の赤ちゃんで良い」



「ま、そのうち元に戻すさ」


「は、はい」



「お前のエネルギ-が回復次第、秋雨の治療に取りかかる」


「焦らずに、しっかり回復しろよ」



「はい!!」



そう言い残すと、イトウさんは帰っていた


「秋雨!!」


「う…」



秋雨に抱きつき、泣き出すGL


「良かったよぉぉぉ!!」





「…」


沈黙する火衣良ちゃん



「どうした?火衣良ちゃん」


「秋雨お兄ちゃんが、小さい」



「あはは…」



「私より、小さいね!」


「仲良くしてあげてね」



「うん!」



「さて、問題がある」


「子育てって…、どうすれば?」



「…言われてみれば、確かに」


泣き止むGL



「どうすれば良いんだろ…」



「俺、ちょっと聞いてくる!!」



寮から飛び出し、走り去る竜山



「う゛ああぁあぁあん!!」



「え!?」


突然、泣き出す秋雨



「ど、どうしよう!?」


「GLお姉ちゃん!たぶん、お腹が減ってるんだよ!!」


「お腹って…」



「どうすれば良いの!?」



「…ごはん、あげなきゃ駄目なんじゃない?」


「ひ、火衣良ちゃん!!」



「だって、泣いてるよ?」



「~~!!」


「やっぱり、無理!!」



「秋雨お兄ちゃんと、チュ-してたじゃん」



「それと、コレとは別!」


「う゛あああぁぁああん!!」



泣き止まない秋雨



「ど、どうすれば…!?」


オロオロするGL


「…」


無言で見つめる火衣良ちゃん



生徒会室


「失礼します!!」


扉を強く開ける竜山


春白と水無月、岩角が仕事をしていた



「だ、誰か!子育てを教えてください!!」


「何!?急に…」



「じ、実は…」


理由説明中








「なるほど…」


「誰か、知りませんか!?」



「行ってみるわ」


名乗り出たのは、春白


「春白先輩!!」



「将来は、鬼怒先輩の子を育てるんですもの…」


「頑張らなくっちゃ!!」



「私も、ついて行って良い?」


次に、名乗り出たのは水無月


「良いですけど…」



「俺も、ついて行こうかな」


岩角も名乗り出た


「お願いします!!」



4人は、全力で1年寮へ向かった


バタァン!!


扉を強く開ける竜山



「GL!!」


「え!?」


竜山の目の前には


泣いている秋雨


服を脱いでいるGL



「…GL、何してんの?」



「ち、違うのよ!」

「ご飯をあげようとしただけで…!!」



「…」


後ろの3人も沈黙する



「GL、秋雨は今は小さいんだし…」


「2人の関係は、今は置いといてくれないか?」



「違うってば!!」



「ま、私が世話をしてあげるわ」


秋雨の側に行く春白


「よし、よし!」


「どうしたのかな-?」



少し、泣き止む秋雨



「ご飯、欲しいの?」


「お腹、減った?」


小さく頷く秋雨



「うん、うん!」


「解った」



「GL、水無月!来て!!」



「何?」



「さぁ、どっちのお姉さんが良い?」



「は、春白さん!?」



「私は、鬼怒先輩に残しとかなきゃ…」


「何言ってるんですか!?」



「第一、あげ方、知らないし…」


「何で、ついて来たの!?」



「「赤ちゃんって、カワイイのかな-」って」


「あう-」



ハイハイで歩き出す秋雨


「ん?」



「あう!」


岩角の足を掴む秋雨



「!!」



固まる女性陣


「よし、よし」


微笑む岩角



「私じゃなくて…、岩角先輩に…」


呆然とする水無月



「そんな、趣味が…」


愕然とするGL



「竜山!ガルスさんに、瓶を貰ってきてくれ!」


「は、はい!!」


全力で走っていく竜山



「春白達は、お湯を沸かして!!」



「は…、はい!!」



「後は…、特にないかな?」



「貰ってきました!!」


「早いな」



「お湯を注いで…、コレをこうして…」



「はい!できあがり!!」


岩角の持った、瓶の中にはミルクがあった



「熱いから、ゆっくり飲むんだぞ」


「あう!」


チュ-チュ-



ミルクを飲み始める秋雨



「か、カワイイ…」


秋雨に注目する水無月とGL




「萌え、ね」


背後には、生徒会会長



「会長!?」



「可愛いわね」


「そうですね~」



「って、何しに来たんですか!?」


「様子を見に来ただけよ」



「私の所にも、可愛い子がいるけど、ね」



「え!?」


「これ、外して貰えませんか?」



会長の後ろには、猫耳でメイド服の亞幹璃



「いいじゃない!可愛くて!!」


「…何故、こんな物を」



「誰ですか?その女子」


竜山が質問する



「女子ではありません!男です!!」


「え!?」



「任務が無効化された、と本部からの連絡で帰ろうとしたのですが…」



「この人に止められてしまい…」


「「流行の男の娘が見たい!!」と言い出しまして…」



「…この有様です」



「お気の毒に…」



「ココには、挽我と寺冬、夜風も居るようですね」



「ああ、そうだ」


「彼らも、この様な目に…!?」



「いや、アンタだけだと思うよ」



「あうぅ…」


「ん?お腹いっぱいか?」


「はい、ゲップして」


「ケプ!」



「お休みっと…」


「よし!完璧だな!」



「岩角さんって、主夫か何かですか?」



「いや、別に」





秋雨 紅葉


記憶消去



読んでいただきありがとうございました

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