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置物の総督


「やばいな…」


「降参しますか?」


刃影と神月の実力は明らかだった



「盾を砕かれ、全身、傷だらけ」


「この状況で、逆転が出来るとでも?」



「…俺も、そこまでバカじゃないさ」



「そうですか」



「俺が出来るのは、時間稼ぎぐらいだからな」




「いくら時間稼ぎしても無駄ですよ」



「私が、支部へ行けば良いだけですから」



「…本当にそうか?」



「何が言いたいんですか?」



「解らないのか?」


「教えてくださいよ」

「刃影君」




「お前の考えが、正しくはないって事だ」



ザッ!



神月の背後には、首狩の大鎌



「流石ですね…」


「夜風さん」



パシッ



「受け止めた…!?」



「不確認の能力を、完全にコントロ-ル出来ましたか」


「能力者にまで気付かれないとは…」




「ただし、怪我人に無理をさせてはいけませんよ」



「アンタ、背中に目でも着いてんのか?」


「いえ、風を切る音で判断しただけです」



「流石だな、総督」



「夜風さん、残念ですよ」


「まさか、アナタが裏切るとは…」



「私は、敗北しました」



「おや!ル-ルまで破っているんですか?」



「命の大切を教えられましたので」


「うん!もう、「死んでも良い」なんて、言ってはいけませんよ」



「言う暇があるかしら?」



首狩の後ろから、霧上が歩いてくる



「あれ?霧上さんじゃないですか」


「総督!秋雨達は何処へ行ったんです!?」



「怒らないでくださいよ」


「後で、支部まで行きますから」



「…なら良いですが」


「コイツ達はどうするのです?」



「不法侵入者は、無期懲役か、死刑です」


「…軌跡の牢獄で死ぬのと、ココで死ぬのと、どちらが良いですか?」




「どちらも、却下です」



「アナタに発言権はありませんよ」



ゴスッ



「カハ…」



「夜風!!」



夜風が、腹を押さえて倒れ込む



「ぐぅ…!!」



夜風の支えが無くなり、首狩も膝をつく




「もう、ボロボロじゃないですか」


「…君はどうしますか?刃影君」



「くそ…!!」




本部ル-ト海上



「GL!秋雨はどうだ!?」



「回復させてるけど…」


「治りそうか!?」



「解らないわ」



「エネルギ-は消費していくのに、治っていく手応えがないの」




「そんな…」



「並の回復術じゃ無理だな」



「…え?」



どこからとも無く、声が聞こえてくる



「WG学園に帰れ」


「イトウさんに視て貰うんだ」



「誰だ!?」



「…首狩と刃影は?」


海上を、歩いている男が居る




「アンタは…!!」




本部、裏門付近



「もう、ココで死にますか?」



「お前が決める事じゃねぇ」



「決めることですよ」


「アナタ達の命は、私の手の中なのですから」


「所詮、置物と等しいのです」



「脆く、すぐ割れる」


「アナタ達の命はね」




「アンタの地位も、置物だろ?」


「…何が言いたいんですか?」



「元総督を追いやって、自分は本部総督になった」



「元総督が怖くて、遠いところに飛ばした」


「…違うか?」



ガッ!!



ガガッガッガッガガガガ!!



刃影が蹴り飛ばされる



「…少し、黙ってくれませんか?」


「図星か」



「怖いんだろう?今も」


「いつ、あいつが戻ってくるか」


「いつ、自分がした事をやり返されるか、が」




「黙ってください」


「何度でも言うさ」



「怖いんだろう!?」

「自分が、奴の生徒に手を出した!!」



「妙なル-ルも、自分を守るための物だ!!」



「強力な兵を揃わせ、いつの日か、アイツに対抗するためになぁ!!」



「黙れ!!」



「総督!相手の挑発に乗っては…」



「アナタも黙ってください!!」



「総督…」



「少し、調子に乗りすぎですよ」

「…刃影君」



「いつもの冷静さは何処に行った?」


「ほら、来るぞ」


「アイツが…」



ダッ!!



「黙れぇぇ!!」



ゴギィィイィィイィン!!


鈍く、重い音が響き渡る



「ウガァァァ!!」



「…はぁ、はぁ」


「腕と、足の骨を粉砕しました」



「立てないでしょう?」



「…隙が生まれると思ったんだがな」


「浅知恵ですよ」




「いや、良い知恵だ」


「!!」



「そいつに隙が生まれた」

「おかげで、簡単に入って来れた」



「…おせぇんだよ」


「む!何だその言葉遣いは!!」



「俺は、不法侵入者だぜ?」


「ウチの生徒だろう」



「…フン!」



「やはり、来ましたか」


「…ロックさん!!」



「支部、校長で良いよ」


「総督さん」


のんびり、煙草を吸っている




「帰ってください!」


「校内禁煙です!!」



神月がロックに飛びかかる



「ん-?」


パァン!



片手で払いのけるロック



「ウチの生徒を迎えに来ただけだから」


「それに、コレ煙草じゃないし」



「クッ…」



「特注の煙草でな」


「イトウさんも使ってる」




「おい!帰るぞ!!」


「刃影!首狩!!」




「な…」


「何言ってんだ!」



「船もないのに、どうやって帰るんだ!!」



「そろそろ、迎え来るだろ?」



「俺は、走ってきたし」



「「走ってきた」って…」




「神月、コイツ達を返してやれ」


「ん?その嬢ちゃんは誰だ?」



「…夜風です」



「彼女も連れて帰ってください」



「ココに、敗北者は要らない」


「ふ-ん」



「くだらんル-ルだな」



「夜風ちゃんも帰るぞ」


「…少し、困惑しています」



「帰ってから考えてね」




「ちょっと!待ちなさいよ!!」


「ん?何?おばさん」



「20代よ!!」


「いきなり出てきて、何言ってんの!?」



「誰も帰さないわ!!」


「全員、死刑よ!!」



「霧上さん」

「止めてください」



「ですが…!!」



「解ってるな!神月は」



「ロックさんには、勝てません」


「ヘタをすれば…」


「本当に、本部は滅びます」




「な…!!」



「ま、俺は隠居したし」


「後は任せてるもんな」



「神月総督」




「…早く帰ってください」


「ただし、これだけでは終わりませんよ」




「あっそ」








ロック参戦により、戦闘終了


首狩 虚、刃影 煌、夜風 珠洲三


本部帰還



竜山 虎雨真、GL、秋雨 紅葉


同じく、本部帰還




秋雨 紅葉


本部移行決定より、3日が経っていた



読んでいただきありがとうございました

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