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不確認の能力

「あ…」


「見させて貰うぞ」


首狩は夜風の記憶を辿っていた



「コレが…」


「コイツの記憶か」









夜風の記憶内



「質問があります」


「何や?」



夜風と挽我が話をしている


「支部より移行してくる能力者とは、誰のことでしょうか?」


「秋雨 紅葉って言うんやと」



「何でも、エネルギ-細胞の強制変換が出来るらしいで」



「強制変換…」



「その能力を利用すれば…」


「個人の能力属性を変えることも可能でしょうか?」




「可能やろな」

「ヘタしたら、能力すら変えれるで」



「能力を…ですか」



「ま、これから仲間になる奴を、利用するや言うたらアカンで」



「謝罪します」


「ワシに言われてもなぁ…」



「私は…」


「自分の能力を変えたいです」



「…個人の考えは自由や」


「でも、あくまで予想や」



「それに、総督に聞かれたら、ぶっ飛ばされるで」




「…黙秘を要請します」


「別に言わんわい」


「ありがとうございます」



「アンタも、もっと明るかったらカワイイのになぁ」


「余計なお世話です」



「おお、悪い悪い」



ガッ






「止めてください!!」



「意識を取り戻したか」


「収穫は無しだな」



「もう一度、覗かせて貰うぞ」



「却下します!!」



「そりゃ、そうだろな」



「アナタを確実に排除させていただきます!」



「感情が高まってるぞ」


「何かに、怯えているのか?」



「その様なことは…」



「動揺は、隙を生む」



ゴスッ


「カァッハァ…」


「もう一回寝ろ」



「寝られ…ません」



「アナタを…確実に」


「は、排除させて…いただきます」



シュゥゥウゥ!!


夜風の手には、爆弾



「これで…終わりです!!」



バッ


夜風が、激しく手を振り下ろす



ジュッ


「馬鹿野郎が…」


「!?」



首狩が素手で、導火線を握りつぶす



「そんな事すれば、お前も吹っ飛んじまうだろ」


「私は…!!」



ガクッ



「気絶したか…」


「さて、もう一度覗くか」






夜風の記憶内


「私の能力を、どう思いますか?」



「返答=何?」


今度は、寺冬と話している



「私の呪われた能力です」



「呪われた=謎」



「こんな能力…」


「能力侮辱=感心しない」




「人の認識から、外れるなど…」


「能力=残念」



「この能力のせいで…」


「父上も!母上も!!私を見つけられず、忘れていきました!!」



「見てくれるのは…、私と同じ能力者だけです!」



「夜風=落ち着け」



「…私は、ココに魂を捨てに来たんです」


「死んでも、大切な人は、私を見つけられない」



「だから…、死んでも良い」


「自分=困惑」


「寺冬さんは、誰か居ますか?大切な人が…」



「挽我=仲間」



「その人が、アナタを見つけられなかったら、どうですか?」


「自分=絶望」


「私は、絶望では済みません」





首狩は記憶を見るのを止めた






「…不確認されることが、コイツの能力か」


「…覗き見とは、良い趣味ですね」



「起きたか」


「何の記憶を見たんですか?」



「お前の能力を、だ」


「…そうですか」



「1つ、質問があります」


「ん?」



「何故、爆発を止めたのですか?」


「被爆しないためなら、自分だけ逃げればいいはずです」



「お前は死ぬ気だったのか?」



「無論です」


「記憶を見たのなら、解るでしょう」



「大切な人は、私を見つけられず、忘れていった」


「だから…、死んでも構わない」



パァァン!!



首狩が、夜風を叩く



「…何ですか?」


「攻撃にしては、威力が…」




「お前、知ってるか?」


「俺達の所に、暗い男が居る」



「…刃影、と言う人ですか?」



「そうだ」


「アイツは、両親を殺したらしい」



「!?」



「子育てを放棄し、虐待されたそうだ」



「原因は、資金不足」



「お前は、両親に見つけて貰えなかったそうだな?」



「…はい」



「刃影は、両親を憎んでいないそうだ」



「何故ですか?」



「優しい頃を…、知っているからだ」



「…」




「お前が能力を発動し、不確認になった時」


「両親はどうした?」



「必死で探しただろう?」



「…!!」



「お前を愛していた両親から譲り受けた命」



「粗末にするな」




「ですが、両親は私を!!」



「忘れたからどうした!?」



「命は取り戻せない!!」



「だが、記憶と思い出は取り戻せるだろうが!!」


「お前は、能力をコントロ-ルし、両親に会おうと思わなかったのか!?」



「!!」


「私は…」



「…考え直せ」


「まだ、若い年だろうが」


「俺達は」



「…はい」



「俺もお前に聞きたい事が有る」



「…何ですか?」



「初めに、煙幕で兵士達を何処にやった?」



「…外です」



「誰の能力だ?」


「お前の能力じゃ、あの短時間に移動は不可能だろう」



「副総督です」



「あのババァ…!!」



「…まぁ良い」



「良くないわ!!」



ガチャッ



「…戻ってきたのか」



首狩の背後には、霧上が立っていた



「総督に連絡をするのに、苦労したわ」


「総督の出張先まで行ったんだもの」




「…出張先だと?」



「そうよ、ロンドン」



「…聞き間違いか?」



「ここは日本だぞ?」



「私の能力を知らないの?情報屋さん」



「…回復系としか聞いていないな」



「オ-ホホホホ!!」


「ガセネタよ!それ!!」



「私の能力は、テレポ-トって所よ」


「距離に比例して、時間がかかるけどね」




「…ッチ」



「夜風!!」



「…はい」



「アナタ、負けたみたいね」



「…申し訳ございません」



「解ってるわね?」




「…はい」



夜風は小さく呟くと、立ち上がった



読んでいただきありがとうございました

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