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WG学園本部

「GL!!エネルギ-を!早く!!」


「解ってるわよ!!」



「ん…」



「プハァ!」


「竜山を治してやってくれ!!」



「解ってるって!」



シュゥゥゥ…



「大丈夫か?竜山」


「…油断しちまった」



「GLは、腕、大丈夫か?」


「うん」



「でも、先刻のは何だったんだ…?」



「解らないわ」


「手から、全身のエネルギ-が抜けていったような…」


キキィ!



「お迎えに上がりました」


「治療の続きは、車内でお願いします」



「乗ろう、GL、竜山」



「お待ちください」



「?」


黒ス-ツの男達が立っている



「秋雨様はこちらです」


「…どういうことですか?」



「お乗りいただけば解ります」



「…竜山、GL」


「行っててくれ」



「…でも」


「帰ってから合おう」



「…うん」



その後、別々に車に乗った



「秋雨様」


「重大な用件があります」



「…何ですか?」



「秋雨様には、WG学園本部へ行っていただきます」



「…どうしてですか?」



「先刻の戦闘は、こちらで監視させていただいておりました」


「アナタ様の能力属性は、やはり「特殊」である、と判断しました」



「よって、WG学園本部へ向かっていただきます」


「僕の属性は真じゃ…」



「いえ、特殊です」



「学園には、戻らず直、本部へ向かいます」



「ご準備は、手配しております」



「待ってください!!」


「本部とか…、意味が分かりません!!」



「アナタ様の能力属性が特殊である時点で、本部移行は決定事項です」


「詳しくは、本部に着いてから、お話しさせていただきます」




WG学園、生徒会室


「失礼します」


「入って良いわよ」



「あの…」



「GLちゃんに竜山君じゃない」



「秋雨が戻ってないのですが…」



「彼は、戻らないわ」


「どういうことですか!?」



「本部移行が決定したそうよ」



「そんな…」



「本人の要望も有ったらしいわ」


「どうしてですか!?」



「GLちゃん」


「アナタ、任務中に異変があったでしょう?」



「…はい」



「アレは彼の能力よ」


「…能力?」



「後は、校長に聞いてね」



「…止めなかったんですか?」


「秋雨が行くのを、止めなかったんですか!?会長!!」



「勘違いしないで」



「仲間が居なくなるのを、黙って見ているわけ無いじゃない」



「…解りました」




校長室



「失礼します」


「来たね」



「彼の本部意向が決定したことは聞いてるね」



「私からは能力について、だ」



「彼の能力は、エネルギ-細胞の強制変換だ」



「強制変換?」



「他人のエネルギ-細胞を自分の物にする」


「でも、私の能力は…」



「それは、君自身の能力だよ」


「変換は、自分だけじゃなく、他人の細胞にも変換できる」



「今までは、エネルギ-摂取した人の細胞の影響で、能力が異なっただろうけど…」



「君の能力が特化された結果、回復になった」



「強制変換だから、他人からエネルギ-を吸い取ることも出来る」


「GLちゃんの任務中の異変は、それが原因だ」



「彼は、まだ能力をコントロ-ル出来てない」


「感情が揺らいだときに、発動してしまったんだろう」



「それで、私の手から…」



「エネルギ-を吸収した、って事だよ」



「でも、秋雨は何で本部に…」


「彼の能力属性は特殊」

「特殊は、扱いが難しい上に危険だ」


「だから、特殊能力者は、全員本部送りになる」



「…問題は」


「彼が、帰ってこないかもしれないって事だ」



「…え?」



「今回の任務では、偶然、GLちゃんを傷つけちゃったけど…」


「これからも有るかもしれない」


「もっと、酷く傷付けてしまうかもしれない」


「…つまり」


「コントロ-ルする前に、能力を捨てる可能性が有るって事だ」



「能力を捨てる…?」



「能力は、生まれ持った資質で左右されるけど」


「それを支えるのは、記憶なんだ」



「楽しかった事、悲しかったこと、嬉しかったこと」


「それが全て集まって、能力になるんだ」



「彼は、GLちゃんを傷つけたのが、自分の能力だと聞いて、本部行きを志願したらしい…」



「どうして!?」


「まだ解らねぇのか!?」



「メタルさん…」



「もう、仲間を傷つけるくらいなら、記憶を捨てるって事だ!!」


「アイツは思い出より、テメェ達を選んだんだ!!」



「そんな…」


「じゃぁ、どうすれば…」



「説得に行け、と言いたいが…」


「行くなよ」


「どうしてですか!?」



「テメェ達ごときが本部に突っ込んで、無事なはずがねぇだろ」



「本部は孤島に位置しているしな」



「この学園の生徒でも、侵入者扱いだ」



「100%死ぬ」



「でも…」


「仲間なんです!」



「生徒会の皆や、俺達の!!」



「…仲間でもダメだ」



「残念だけど…」


「諦めるしかないんだ」



「くそ…!!」



「もう、寮に戻りなさい」


「情報が入ってきたら、連絡するよ」



「…解りました」



バタン



「…仲間か」


「どうした?メタル」


「何でもねぇよ」







秋雨 紅葉 生徒会脱退


本部移行決定






読んでいただきありがとうございました

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