女心?
…昨日、水無月さんを泣かせてしまってから、生徒会室は気まずい
「ちょっと!秋雨君!!」
「何ですか?岩角さん」
「何?この空気」
「いえ、ちょっと…」
「泣かせたのよ」
「誰を?」
「私の水無月ちゃんを…」
骸瀧さんも切れ気味だな…
「その水無月は、何処に行ったんだい?」
「寮に居るわ!!」
「う…、す、すまん」
「秋雨君、ちょっと来なさい」
「…何でしょうか?骸瀧さん」
「アナタは水無月ちゃんが、認めた男だから、チャンスをあげるわ」
「チャンスですか?」
「…女心を理解しなさい」
「女心?」
「あの子に謝れと言っている!!」
「は、はい!!」
「今日中に謝って、機嫌を直して貰わないと…」
「殺す」
「…わ、解りました」
困った…
女心って何だ?
誰に聞けばいい?
…竜山か!!
「竜山!!」
「何?」
「女心って何だ!?」
「…水無月先輩のことか」
「そうだ!」
「人に聞いてる時点で、無理だな」
「え…?」
そう言い残すと、竜山は去って行った
「何なんだ?アイツ…」
「竜山の言ってることも、一理あるわね」
「GL!!」
いつの間に居たんだ!?
「彼は、性格上、モテないけど、女心は知ってるわ」
「僕には解らない…」
「ヒントは「水無月ちゃんを知る」よ!!」
水無月さんを知る?
どういう意味だ?
「私に言えるのは、これだけよ」
GLも去って行ってしまった
水無月さんは…
僕を、何で、気に入ってくれたんだっけ?
「…アメ袋!!」
その手があったか!!
全力で購買に走った
「アメ袋!ください!!」
「いいよ、120円ね」
これで、危機は免れる…!!
全力で2年寮へ走る僕
「水無月さん!!」
思いっきりドアをノックした
「…何だ?」
「これ!」
アメ袋を差し出す
「…」
水無月さんは、アメ袋を手に取ったかと思うと、
バタン!!
…扉を閉めてしまった
「何がダメなんだ…?」
しっかり、アメ袋は取られたが…
「どうしろって言うんだ…?」
途方に暮れる僕
「どうかしたのかい?」
「…金田さん」
理由を説明した
「ふぅん…、なるほど」
「僕の口からは、方法は言えないね」
「君で見つけるんだ」
「…はい」
僕で見つけるって事は…
どういう事だ?
戦闘で見つかるはずもない
…誰かに聞くしかないのか
まず、会長
「…最低ね、アナタ」
一言、言われると閉め出された
次に、首狩さん
「それは、ダメでしょ…」
たった一言
刃影さん
「…俺には関係ない」
天鹿和さん
「う-ん…、僕には解らないな」
「裏は、どう思う?」
「そんな時は、抱いてや…ムグッググ!!」
天鹿和さんは自分の手で、口を塞いでいた
独り言じゃなくて、裏と会話してたのか…
イトウさん
「俺には、女心は解らん」
「…そうですか」
「秋雨君!!ちょっと…」
カ-テンの影から、メイスさんが呼んでいる
「何ですか?」
「恋の相談なら任せて!」
「…違いますけど」
「まず、アタックする事よ!!」
「私も、イトウさんにアタックし続けてるわ!」
「アタック…、それが基本なの!!」
聞いてない…
春白さん
「私は、鬼怒先輩、一筋だから…」
「…頑張ってください」
…誰に聞けばいいんだ?
あれ?
一人忘れている…気がする
誰だったか…
火衣良ちゃんだ!!
「私に相談?」
「うん」
「恋?」
「…ちょっと違う」
「私は、竜山お兄ちゃん一筋だよ?」
「いや、それは良いから…」
理由を説明した
「なるほどねぇ…」
「それは、秋雨お兄ちゃんが悪いよ!!」
「え?僕?」
「物で釣ろう、なんて、最低だよ!!」
「…仰る通りです」
「こういう時は…」
「時は?」
「恋心に訴えるの!!」
「恋心?」
「簡単に言うと…」
「デ-トだよ!!」
「…デ-ト!?」
火衣良ちゃん企画のデ-ト作戦が決定された
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