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終戦

「今だ!ウェン!ケイジ!ノ-ス!!」


ダァァァン!!


「準備は整ってるか!?」


「無論だ」


「閉めるぞ!!」


ダァン!!


五芒星の頂点に手を突く金田とガルス、そしてウェンとケイジ、ノ-ス


「何をしている!?金田!!」


怒鳴る炎鬼


「門を閉じる」

「俺とガルスの混合エネルギ-で、故意に門を混乱させて破壊する」

「2度と使えないように」


バチバチ…


「お前は休んでろ」


「…ッ!!」


「何を…!してるんですか…!?」

(「時の門は閉じたけど、地獄の門は開いてる」)

(「それを閉じてるだけだよ」)

「違います…!メタルさんは…!メタルさんは…!!」


ガァァァアアァァン…


地獄の門が閉まる


バチィン!!


激しい爆音と共に、門が消えていく


「…コレで良い」

「後は、兵器を片付けるだけだ」


「ここからは俺達に任せてくれ」

「その為に待っていたのだからな」


「ああ、頼む…」

「ガムナさん!!」


「解ってるアル」


グゥゥゥゥウウン…


浮遊船が飛んでくる


「皆!乗るアル!!」


「来たか…」


「炎鬼、捕まって」


炎鬼を背負う亜門


「…背負わなくて良い」

「1人で歩ける」


「無茶しないで」

「傷が酷いでしょ?」


「誰かに刺されたからな」


「…悪かったわね」


「オキナ、行くぞ」


オキナを立たせるアオシ


「…後味、悪ぃ」


「仕方ない…、初めから決まっていた事だ」

「学園にはアメ-ルが、カンパニ-にはロックが居る」

「向こう側も心配ない」


「…そう言う話じゃねぇよ」


ガタガタ


皆、次々に浮遊船に乗っていく


「秋雨、行こう」


秋雨の肩を掴む竜山


「…」


「秋雨!!」


「竜山…」


首を左右に振るGL


「秋雨…、先に行ってるから」


「…ああ」


歩いて行く竜山とGL


「良いのかよ!?GL!!」

「秋雨…、かなりショックみたいだぞ!?放って置いて…」


「だからこそ、よ」

「私達がどうにか出来る問題じゃないわ」


「そうかも知れないけど…」


「下手に言うより、あの人が言った方が良いわ」


金田を見るGL


「そうでしょ?」


「…あ、ああ」


「…秋雨君」


金田が秋雨に近づいていく


ゴッ!!


金田を殴り飛ばす秋雨


「…教員に手を挙げるなよ」


「…どうしてですか?」

「どうして!メタルさんを見捨てたんですか!?」

「仲間じゃなかったんですか!?」


「…仲間さ」

「最高の仲間だ」


「じゃぁ!どうして…!?」


「仲間だからこそ、だ」

「メタルは、この役目を…、ヤグモと共に時の狭間に封じられる役目を自ら志願したんだ」


「…!?」


「ヤグモは強い」

「それはメタル自身も知ってるし、俺達も知ってる」

「メタルは「ヤグモと同等に戦えるのは俺だけだ」と言って、この役目を受けたんだ」

「…確かにメタルは強い」

「ヤグモと同等に戦えるかも知れない」

「だが…」


言葉に詰まる金田


「…秋雨君、君は耐えられるかい?」


「何をですか…?」


「目の前には死の恐怖、永久に出られない空間」

「仲間にも友人にも会えない空間に、死の恐怖と隣り合わせで永遠の時間を過ごす」

「君は…、それを耐えることが出来るかい?」


「僕には…」


「…それをメタルは引き受けた」

「メタルの事だ…、仲間の為だとか学園の為だとかは考えてなかったのかも知れない」

「「ヤグモと戦える」…、戦闘バカのメタルの目的はそれだったのかも知れない」

「だけど…、メタルは何も言わなかった」

「昔、ハジャを追って地獄まで行くときは「俺はハッピ-エンドしか認めねぇ!だから、誰かが犠牲になるのを認める気はねぇよ」って…、笑い飛ばして地獄に行った」

「「メタルがピンチだ」って、イトウさんに聞かなきゃ、俺やガルス、オキナ達はメタルを見殺しにする所だった」

「もう、あんな過ちは犯したくなかった…」

「それにメタルは確信していたはずだ」

「もう戻って来れない事を」

「俺とガルスは、それに感づいてメタルを止めた」

「だけど…、メタルは言った」

「「正義のためにヤグモをぶっ飛ばす役目が俺のモンだ!だから、お前達にはやらねぇ!!」ってね…」

「小学生レベルの計算も出来ない戦闘バカの…、精一杯の嘘だった…」

「メタルは嘘をつかない」

「だけど…、この戦いが始まってから嘘をつくようになっていた」

「他人から見れば、小さな、小さすぎる変化だ」

「でも…、俺達には大きすぎた」

「そこまでのメタルの決心…、いや、信念を無駄にする事は出来ないだろう?」

「仲間だからこそ…、ね」


「それでも…!こんな計画…!!」


「…確かに最低の計画だ」

「天鹿和君が壊れたのも…、この計画の内だった」


「!?」


「天鹿和君がメタルを殺すように仕向けたんだ」

「天鹿和君を地獄から連れ戻したのも、その為だ」


「じゃぁ…!メタルさんが大会会場で、あんな事を言ったのも…!!」


「全ては天鹿和君がメタルを殺すように仕向ける為だ」

「天鹿和君を、俺達は計画に利用して…、壊した」

「利用した理由は「この世界の人間だから」」


「何て事を…!!」


「…勘違いしてはいけない」

「俺達は正義の味方でもヒ-ロ-でもない」

「「守る」…、それだけを貫き通す「教員」だ」


「…ッ!!」


「そして…、君にも謝らないとね」

「君も計画に利用した」


「え…!?」


「秋雨 紅葉という昔の大戦には居なかったイレギュラ-の存在を作り出すことで、ヤグモの目を君に向けさせた」

「おかげで、俺達は行動しやすかったよ」


「…天鹿和さんは何処ですか?」


「解らない」

「今はジョ-カ-達が捜索に当たってるはずだけど?」


「金田さん…、天鹿和さんに謝ってください」

「僕には謝らなくて良いから!天鹿和さんには…、謝ってください」


「…ああ、そのつもりだよ」


立ち上がる金田


「…どうしてイトウさんが君を学園に帰したと思う?」


「それは…、計画の内じゃ…」


「…計画では、秋雨君に囮になって貰うはずだった」

「でも、それにはメタルとイトウさんが強く反対してね」

「急遽、計画変更になったんだ」


「そんな事が…」


「…君には、後3つの成すべき事が残ってる」

「解るね?」


「…はい」


「それじゃ、竜山君達は学園に送るから」

「君も後で帰ってくると良い」


「…金田さん」


「何だい?」


「僕は…、アナタ達の計画を許しません」

「メタルさんの事も…、天鹿和さんの事も」


「…恨みを買い、呪われ、憎まれ、貶されようと」

「この計画の結果を後悔はしてない」

「それだけだよ」


帽子を深く被る金田


「後は頼んだよ、主人公」


「…解ってます」


金田に背を向ける秋雨


「月神さん、「成すべき事」の1つ目です」

「お願いします」

(「コレをやった後は、かなりキツい」)

「覚悟は…、出来てます」

(「良し…、やるよ」)

(「私の能力なら、地獄の門を開けなくても魂は蘇らせることが出来る」)

「…はい」


地面に手を突く秋雨


「強制変換…!!」

読んでいただきありがとうございました

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